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福岡の内科外科院長のブログ

福岡の内科外科院長のブログです。医療の事はもちろん、日々のクリニックでの出来事など投稿します。

皆様、こんにちは。消化器内科外科の院長です。

胃カメラ・大腸カメラをはじめ、おなかの痛みや痔などの消化器系疾患を専門としています。今回もお腹の不安が少しでも和らぐ情報をお届けしていきます。

 

冬になると、毎年のように風邪や胃腸炎で体調を崩す人がいます。 

外来でも「またこの季節になってしまった」と肩を落とす方をよく見かけます。 

 

寒さそのものがつらいだけでなく、仕事や家事を休めない焦りも重なり、心身ともに疲れやすくなります。 この記事では、冬に病気になりやすい人には共通する「生活習慣のクセ」を開設していきます。

 

 

 

1 冬は「冷え」と「乱れ」を整える

 

 

最初にお伝えしたい結論は、冬に病気になりやすい人は「体の冷え」と「生活リズムの乱れ」が重なっているという点です。 どちらか一方だけでも負担になりますが、二つがそろうと免疫力が一気に下がりやすくなります。 

 

気温が下がると血流が悪くなり、体の防御反応が鈍くなります。 

そこに睡眠不足や食事の偏り、ストレスが重なることで、風邪や胃腸炎にかかりやすくなります。 

逆にいえば、この二つを意識して整えれば、同じ冬でも「体調を崩しやすい季節」から「いつもより体調管理を意識できる季節」に変えられます。 

完璧を目指す必要はありませんが、小さな見直しの積み重ねで、冬の不調は確実に減らせます。 

 

 

 

 

2 寒さと乾燥が体をじわじわ傷つける

 

 

冬は気温が低く、空気が乾燥し、日照時間も短くなります。 

この三つの条件がそろうことで、全身にさまざまな負担がかかります。 

 

体が冷えると血管が縮み、血流が弱まります。 その結果、白血球などの免疫細胞が働きにくくなり、ウイルスや細菌への反応も遅れがちになります。 

 

乾燥した空気は、鼻や喉、気管支の粘膜を弱らせます。 粘膜は外からの病原体をブロックする最前線なので、乾いていると感染を許しやすくなります。 

 

さらに日照時間の短さは、自律神経やホルモンのバランスにも影響します。 気分が落ち込みやすくなり、睡眠の質も低下し、体の回復力が下がる流れにつながります。 

 

こうした変化が重なると、同じ生活でも春や秋より冬に病気が出やすくなります。 

「冬だから仕方ない」とあきらめるのではなく、環境の変化を前提に対策を足していく発想が大切です。 

 

 

 

 

3 具体策:今日から見直す生活習慣

 

 

ここからは、冬に病気になりやすい人が今すぐ見直したいポイントを、胃腸の専門医の視点も交えて整理します。 難しいことではなく、続けやすい工夫に絞って紹介します。 

 

⑴   服装と室内環境の整え方

 

外出時は「首・手首・足首」をしっかり温めます。 

太い血管が通る部分なので、ここを冷やさないだけでも全身が温まりやすくなります。 

 

室内では、暖房だけでなく加湿も意識します。 

加湿器がなければ、濡れタオルを干すだけでも喉や鼻の乾燥をやわらげられます。 

 

入浴時は、寒い脱衣所と熱い浴室の温度差に注意します。 

事前に脱衣所を少し暖め、湯船の温度も熱くしすぎないように整えます。 

 

⑵   睡眠とストレスのコントロール

 

睡眠が不足すると、免疫細胞の働きが落ちます。 

夜更かしが続くだけで、風邪や胃腸炎への抵抗力が下がると考えてください。 

理想は毎日同じ時間に寝て、同じ時間に起きるリズムを維持することです。 

休日に大きく崩すと、体内時計が乱れ、平日の朝がさらにつらくなります。 

寝る前のスマホやパソコンの強い光は、脳を覚醒させます。 

就寝の三〇分前からは、画面を見ない時間を作ると、睡眠の質は上がります。 

 

ストレス解消にお酒に頼りすぎると、胃腸への負担が増え、かえって体調を崩しやすくなります。ぬるめの入浴や軽いストレッチなど、体を温めながら緊張をほぐす方法も取り入れてください。 

 

⑶   食事と胃腸のケア

 

冬は鍋料理や脂っこい料理が増える季節です。 

温まりますが、食べ過ぎると胃腸に強い負担がかかります。 

 

一度の食事でお腹いっぱいにするのではなく、腹八分目を意識します。 

特に夜遅い時間の重い食事は、翌朝の胃もたれや逆流の原因になります。 

 

体を温める食材として、根菜類や生姜、ねぎなどがあります。 

スープや鍋に取り入れると、胃腸にやさしくエネルギーを補給できます。 

 

腸内環境を整えるためには、ヨーグルトや納豆、味噌などの発酵食品も役に立ちます。 

便通が整うと免疫系も安定し、風邪や感染症への耐性も高まりやすくなります。 

 

⑷   感染症対策の基本に立ち返る

 

冬はインフルエンザや新型コロナ、胃腸炎など、さまざまな感染症が流行します。 

特別なことより、基本の徹底が最も効果的だといえます。 

 

外出から戻ったら、まず手洗いとうがいを習慣にします。 

指先や爪の間もしっかり洗い、できれば三〇秒ほどかける意識を持ってください。 

 

人の多い場所では、マスク着用が自分を守ることにもなります。 

特に体調が万全でない日や、持病がある方は、積極的に取り入れてください。 

 

職場や家庭で体調不良の人がいるときは、タオルやコップの共用を避けます。 

ドアノブやスイッチ、リモコンなど、みんなが触る場所の消毒も役立ちます。 

 

 

 

4 .冬を乗り切るセルフチェック

 

 

最後に、冬に病気になりやすい人が自分を振り返るためのチェックポイントを整理します。 

当てはまる項目が多いほど、少しずつ見直したい部分が増えると考えてください。 

 

- 手足や首がいつも冷えていると感じる 

- 睡眠時間が不規則で、朝スッキリ起きられない 

- 夜遅い時間に重い食事やお酒をとることが多い 

- 部屋の湿度や加湿をほとんど気にしていない 

- 手洗いの時間が短く、習慣として意識していない 

 

一度にすべてを変えようとすると、かえって続きにくくなります。 

できそうなところから一つずつ、冬の生活習慣を整えていく姿勢が大切です。 

 

冬は体にとって厳しい季節ですが、工夫次第で「体を立て直すチャンス」にも変えられます。 今日から一つでも見直しを始めて、寒さに負けない冬を準備していきましょう。