魂のおもさ 続き | 意識が世界を創っている

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前回の続き です

 

アメリカの州立病院の医師であったダンカン・マクドゥガル博士が

「人間の魂のおもさは約21グラム」

と発表して世間を驚かしてから時を経ること100年

 

アメリカの大学病院の医師とイギリスの理論物理学者が共同研究のすえに

巻き起こした科学論争はその「永遠の魂」についての新しい考察でした

 

研究することになったきっかけの一つが共同研究者の一人である医師の

奇妙な経験でした

 

アメリカ・アリゾナ大学の麻酔医、スチュアート・ハメロフ博士は

いつも疑問を抱いていました

「麻酔中は意識がない、でも脳自体は活動しているのはなぜだろう」と

 

実はこの『麻酔をかける』こと自体も解明はまだなされていません

つまり

麻酔をかけるための過程はわかっているけれど、じゃあそれがなぜ

麻酔がかかった状態を引き起こすのかということはわかっていないのです

 

ハメロフ博士は脳の活動と意識の関係を知りたいと思い

脳死宣告を受けた患者の臓器提供手術の際に、脳の活動をモニターしてみました

 

「大動脈が止められ、脳に血液が全く流れていない患者のモニターをチェックしたところ

脳のニューロンが爆発的に活動していたのです」(ハメロフ博士)

 

これはたしかに奇妙なことです

脳死状態であるにもかかわらず脳はその活動を止めるどころか逆にニューロンという神経細胞が

なにがしかの理由で活発に活動していた!

 

ハメロフ博士はイギリス・ケンブリッジ大学の理論物理学者、ロジャー・ペンローズ博士と

研究を進め、二人で出したある結論は

 

「魂とは宇宙とつながる量子コンピューターである」

というものでした

 

この説の根幹をなすものは脳細胞の中にあるマイクロチューブルと呼ばれる構造です

マイクロチューブルとは

脳細胞の中にあるもので、細胞を一種のコンピューターとして機能させる役割を果たし

分子レベルで情報を処理していると考えられているものです

 

ハメロフ博士とペンローズ博士は

このマイクロチューブルが従来考えられてきたコンピュータとは性質が異なる「量子コンピュータ」として脳を機能させているのだと言います

 

一般に脳はニューロンの集合体だと考えられています

一つのニューロンに信号が発生すると神経細胞の接合部(シナプス)を経て次々と

他のニューロンに信号が送られていく、ちょうどドミノ倒しのように。

そして信号は脳全体へと拡散していく・・

これが従来の考え方でした、従来のコンピューターもその情報が回路を伝ってもたらされます

 

ところが

量子コンピューターは量子もつれという未知のプロセスを経て情報が伝達されます

 

ドミノ倒しのように順々に伝わっていくのではなく

 

ある場所でニューロンの活動が起きたとする

すると全く別の空間でそれに対応した反応が起きる

 

直接接触していないのに瞬時に情報が伝わる・・これが量子もつれの特徴

 

量子情報は全ての空間、宇宙にも存在しているので

その情報は全方向に瞬時に届く

それはマイクロチューブル内にある情報も脳の外側の広大な空間とつながっている

ということになります

 

つまり脳内の意識は量子もつれによってそのまま広く宇宙全体に存在する

としてハメロフ博士は以下のようにも説明しています

「心臓が止まり血液が流れなくなると、脳は量子コンピューターとして機能しなくなる

しかしマイクロチューブル内にある量子情報は破壊されず宇宙全体に散らばる

患者が息を吹き返すと散らばった量子情報は脳内に戻ってくる

そして「白い光を見た」「亡くなった家族に会った」「体を抜け出した」

などと言うのだ

心臓が止まったままであればそのまま量子情報は破壊されず宇宙全体に散らばったまま

魂として存在するのかも」

『モーガン・フリーマン 時空を超えて』 より 

 

量子情報が肉体と宇宙を行き来するのが臨死体験の本質とハメロフ博士は考えています

それは先に挙げた

脳血流の全くなくなった時のニューロンの様子とも一致するのです

 

となると

 

あの100年前に『魂のおもさは21グラム』と発表したダンカン・マクドゥガル博士の実験で

測定されていたのは実はこの量子情報のおもさだったのか

 

え!やっぱ魂に質量あんのか!?

と思った夏の朝でした