今回は時効についてお話します。



時効はみなさんもよく知っていますよね、


よく殺人事件なんかで、時効が完成しました、なんていうのをテレビでききます。


刑法における時効ですね。



今回は民法の時効を書いてみたいと思います。



まず、時効の存在意義です。


なぜ、時効制度ができたのか?


一般常識で考えると、


殺人事件が時効で無罪となったり、


鉛筆を何年か占有すれば取得時効で、タダで取得できたりするこの制度、


なんかおかしいと思うのではないでしょうか。


だって、泥棒が盗んで、20年経てばその盗んだものは泥棒のものになるわけです。



法律が、泥棒の味方してるやんといわれても過言ではありません。


ただ、それは一般常識でのこと。


社会常識で考えると、別におかしなところはないのです。



社会常識の考え方は、AとBの両主張の均衡化にあります。


泥棒が一方的に悪いとは考えないのです。


取られたほうにも責任を追及するのです。


①取られるのは、監督ふゆき責任


②20年もほったらかしにするのは怠慢


というようなことです。



民法は、占有権ありきの所有権ですので、占有者もある程度の権利を認められているのです。



ここからは、民法独特のいいまわしがでてきますが


時効制度の意味合いは、


民法の3大原則の一つ


【私的自治の原則】の拡充にあります。


人は自由に、民法の範囲内で契約が結べるという原則です。


要するに、自由にいろいろできるよといってるわけです。



しかし、自由にできるイコールそこに弊害も生まれます。


それは、人は頭のよさがそれぞれ違うことです。


ということは、私的自治の原則が


頭のいい人が頭の悪い人を騙すことも、自由と認めると解釈することもできます。



やはり、そこはなるだけ平等にするのが民法の役割です。


バランスを保たせることが民法の趣旨ともいえますので。



時効は、その能力を平等にする意義があります。


いや、民法の総則は能力の平等化です。


総則は【権利能力平等の原則】といわれるゆえんです。


だって、


【錯誤】【詐欺】等の意思表示、【代理】、【時効】、【制限行為能力】


どれをとっても、頭のいい人と頭の悪い人の能力を平等にしようとする意図が感じられます。



そして、時効には3つの意義があります。(3方向の原則)


①法的安定化の確保


②立証の困難性


③法の上に眠るものは保護せず


このような意義から時効は、立派に存在します。


特に①と③については、取られたほうの責任も追及しています。



時効には、【取得時効】と【消滅時効】があります。


【取得時効】には、長期取得時効と短期取得時効があります。



長期取得時効は20年で完成します。


しかし、完成には要件があります。


①所有の意思をもって


②平穏


③公然


と占有していることです。


短期は10年ですが、上記に


④善意・無過失


が追加されます。



所有の意思をもってというのは、時効や占有では大きな問題となります。


所有の意思をもってというのは【自主占有】といわれます。



では、所有に意思を持たずとは、どういうことでしょうか?


簡単ですよー、


賃貸借契約でマンションを借りている場合ですよ。


この場合も、借主は占有をしていますが、


所有の意思のない【他主占有】なので、時効は成立しませんよー!



だから、【自主占有】【他主占有】というのは大きな違いがあるわけです。



最後に、時効は、善意無過失の第三者にも対抗できます。


第三者が善意無過失であれば、たいてい第三者は負けることはありません。


しかし、【時効】【脅迫】【錯誤(一定の要件を含む)】では、第三者が善意無過失でも対抗できます。



これが時効の面白みです。



以上、おしまい。


次回は、時効の具体的な例のお話です。



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高得点のポイント【本質から理解すること】

トクヒロです。


先ほどの代理の続きです。


今度の事例は、先ほどの例に、Dが死んで、CとEがDを共同相続したという事例です。


先ほどの例では、Dは無権代理で表見代理も成立しなかったので、Dの連帯保証契約は

無効となるわけです。


がしかし、CがDを相続したことによって地位の混同がおこったので、Dの連帯保証契約は

有効になるのではないかというのがAの主張です。

さて、どうなるのでしょうか?


法律の見解は、相続という偶然の事象によって被相続人の法律関係が変わってしますのは

妥当ではないという見解でございます。

よって、連帯保証契約は有効とはならず、AはCに対して、契約の履行を追及することはできません。


ここで、責任追及ではなく、代理と共同相続の関係をみていきましょう。

①共同相続した場合の無権代理の追認権

②共同相続した場合の無権代理の追認拒絶権


という観点からみていきましょう。


まず、①は被相続人の無権代理の追認権を共同相続した場合、追認という行為は

無権代理を有権代理にする効果があり、これは共有物の変更にあたる。


共有では、251条で共有物の変更は、共有者全員の合意がいるとなっており、Eが合意しない限り

当該無権代理は有権代理となることがない。

Aがいくら、追求しようとも、Aは有過失、Eは無過失なので、利益衡量上の観点からも、

Eが優位であるので、Eの追認なしでは、Aはどうにもなりません。



次に②の追認拒絶権ををみていきましょう。

これも①と同様のことがいえます。

ただ、ここで問題となるのが、過失のあるCが追認拒絶権を行使するのは、

信義則に抵触しているのではないかということです。


しかし、①同様、AとEの利益衡量上、信義則よりも、Eの保護を優先させますので、

CとEの追認拒絶権は有効に成立します。

よって、連帯保証契約は有効とはならず、Aは契約履行を追及できません。


これではAが可愛そう、

救って挙げられないのか?

あります。

①と一緒で、Cにお不法行為責任が問えます。

よかったよかった。

おしまい


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高得点のポイント【本質から理解すること】




トクヒロです。


今回は、代理についてお話します。


今回の事例は、代理人Cが友人Bの保証人として代理権の範囲外で、本人Dを連帯保証とする契約を結んだというお話です。

相手方Aは、本人と代理人にどのような請求ができるのでしょう。


・まず、相手方が本人に対してどのような請求ができるのか?

代理でまず、考えなければいけないのが、

この代理は有権代理なのかということです。

有権代理ではなかったら、本人は何の責任もないというのが原則です。


代理の要件です

①代理権の存在

②顕名

③代理権の範囲内


それでは、各々の要件をみていきます。

①代理権の存在

これは、不動産の売却に関する代理権を本人は代理人に与えていますので要件クリアです。


②顕名

99条1項に、顕名主義のことが書かれておりますが、この趣旨は

(1)法律効果の帰属主体を明確化

(2)相手方の保護

という観点からなのです。

この場合は、代理人が直接本人の名義を用いた場合でも法律効果の帰属主体は明らかです。

よって、この要件もクリアです。


③代理権の範囲内

当該事例は、原則的には代理権の範囲外です。

とすると、代理の要件は不成立で、無権代理となりAはBに対する貸金債権をDに追求できません。


しかし、これは、原則ですので、例外もあるわけです。

その例外処置とは、

110条【代理の権限外の表権代理】です。


ちなみに、表見代理とは、有権代理と無権代理の間にあるものです。

この代理は白か黒かだけでは、あまりにも極端すぎるので作られました。

死刑と無期懲役の間に終身刑を加えようとするのと一緒ですね。


無権代理やけど、有権代理とみなすというのが表権代理です。


この、110条の表見代理が認められれば、AはDに請求できます。

さあ、どうでしょうか?


この110条が認められるにも、代理の要件と一緒で、要件があります。

①代理権の存在

②代理権の範囲外

③相手方が善意・無過失(代理を信じる正当な理由がある)


さて、みていきましょう。

①②は要件を満たしております。

そして、③です。

Aは代理を信じる正当な理由があったのでしょうか?


Aは貸金業です。貸金のプロが、本人に意思確認をせずに本人を連帯保証とする契約を結んだ。

これは、過失が認められます。

ということは、正当な理由ではないということです。

したがって、③の要件は当てははまりませんので、表権代理は成立しません。


よって、AはDに対して責任の履行をを請求できません。


・次に、Aは代理人に対してどのような請求だできるのでしょうか?

まず、考えられるのが無権代理人の責任(117条)です。

この責任が問える要件として

①相手方の善意・無過失があります。


先に、相手方Aは110条の正当な理由が認められないとありましたが、

117条の善意・無過失とは違うのでしょうかというのが問題になります。


確かに、表見代理と無権代理人の責任は相互に独立した制度であるが


無権代理人の責任は、売主の担保責任同様、無過失責任なので相手方にも無過失を

要求しているわけでございます。

無過失責任なんて、かなり厳しいよねー!


だから、110条と117条の相手方の要件は区別する必要はないです。


ということで、AはCの無権代理人の責任は追及でません。


でも、これでは、Aは泣き寝入りとなってしまいますので、

救われる方法がないもなか考えます。


ありました!

709条不法行為責任です。


709条には、故意・過失によって相手方の権利や保護されるべき利益を侵害した場合には

相手方に賠償する義務を負う。


おー、これはまさしくあてはまるでしょう。

Cは、代理権の範囲と知りながら、Aと契約をした。

これは、明らかに、Cの故意・過失が認められ、Aの保護されるべき利益を侵害してます。

よって、AはCに対して不法行為責任を追及できます。


よかったねAさん。

Dには追求できなかったけど、めでたく、Cには請求できました。めでたし、めでたし。


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