がん闘病中のお話し
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#合コンに誘われて考えた私の価値
抗がん剤が始まって数か月たったころ、
私が癌だということを知らない友人から
久しぶりに連絡がきた
「イケメンとの合コンのお誘い」だった。
是非参加してほしい!のラインに
この人たちだよ~の写真が1枚。
思わず写真をタップして大きくする私っ。
ほほ~!確かにイケメンではないですかっ
と思った次の瞬間、我に返る。
そうだった。私、癌だった。
禿げ頭で、黒ずみ浮腫んだ姿で行けるわけがないっ
そんなとこに参加したって、惨めな気持ちになるのはわかりきってる
というか、そもそも、私、彼氏いるよね・・・・
というわけできっぱりと(泣く泣く)お断りした。
お断りした後、ふと考えた。
「私の価値って、なんなんだろうか」
この先、癌という爆弾を抱えて
ウイッグもかぶって、胸もなくなって
女性としても魅力薄っ・・
そもそも「死ぬかもしれない女」を選ぶなんて
客観的にみてリスク高すぎだよねぇ
投資の世界やビジネスなら、
「ハイリスクにはハイリターンがつきものだが・・
今の私は、間違いなく
「ハイリスク・ノーリターン」だ
そう思うと、今の彼には
「私意外の人を探した方が彼のためなのでは」
「本当は、もうお別れしたいけど、可哀そうで仕方なく自分といたりして」
とまたもや、ネガティブの嵐に
この先、私が誰かと恋愛して結婚するなど
なんだか遠い世界のことのように思えた。
これまでの私は、結婚したり、子供をつくるとか
あまり深く考えてこなかった
それよりも、自分のやりたい事とか
世の中には楽しいことがありすぎてずっと後回し
そのうち気が向いたら
結婚したり子供をつくろう!位に考えていたのだ
地元に帰ると、ショッピングモールには
沢山の家族連れがいた。
そんな当たり前に見えていた風景。
そんな当たり前を手に入れることが
こんなに難しいなんて
「私の価値って、なんなんだろうか」
こんな容姿になってしまい
仕事もない
結婚もしてない
子供もいない
闘病中は、家族、友人、恋人
みんなの世話になっている。
「ごめんねぇ、ありがとう」
この言葉を何百回、発しただろうか
その優しさを感じれば感じるほど
自分の価値は、行方不明だった。
今の私に返せるものなど、何もない。
闘病がすっかり板についた私は
この、答えのない疑問に
またもや闇の世界へ入っていくのでした。
続く、、
私の一番のお気に入りの
お揃いのステッキも🍀