がん闘病記
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#会いたいのに会えない気持ち
冬からはじまった抗がん剤。
気がつくと、あっという間に春がもうそこにきていた。
がん患者にとって、桜の時期は切ない
桜が咲けば、ああ、あと何回あの桜をみられるのかしら。とセンチメンタルになる
これまでの人生、桜を愛でるより
桜の木の下での宴会に夢中だったくせに
癌になったとたん、急に桜を愛でることを
恋しく思うなんて、
癌になった私のメンタルは厄介だ。。。
そんなとき、がんになってから、
一度も会っていなかった、親友のYちゃんから
会いたいと連絡がきた
スタイル抜群のYちゃんは私の自慢の友達だ
彼女はいつも待ち合わせの場所に
マイクロミニのスカートに
ピッタピタのシャツをきてやってくる
「りょーこー!おまたせー!!!」と大きな声で
無駄に大きな巨乳と
まばゆいばかりの谷間をプルーン❤と
揺らしてやってくるのだ
近所のスーパーに行くときでさえ
その格好にバッチリメイク。
いつだって綺麗で
絵に描いたような、マブすぎなw女子なのだ
そんな、明るくて美しく豪快なYちゃんとは
20代の大半の時間を一緒に過ごした。
一緒に、旅行にいったり
恋の話や仕事の話で悩んだり
クラブにいったり、買い物にいったり
彼女と一緒にいると
楽しいことばっかりで、大好きな友人だった。
それなのに、癌になってからは
癌になったことを伝えたものの
(メールを毎日のようにくれるのに)
私は、数ヶ月、会えずにいた
Yちゃんとは、楽しい時間ばかりを過ごしすぎて
今の自分を見られたくなかったのだ。
可愛そうと思われるかな
私の髪の毛もなく、ガリガリの変わり果てた姿に
驚くかもしれない
ガンになって、、
女性としての自信が皆無になっている私
彼女のフェロモンたっぷりの姿も豪快な大声も
今は、それを受け入れられるだろうか
そもそも
今の私は恋の悩みも
シゴトの悩みもない、、。
あるのは
死への恐怖の悩みだけ、、なのだ。
そんな、状況で、話すことなんてないもんっ!
どうせ、ひとりぼっちだもんっ!
(ネガティブはMAXに)
でも、でも
Yちゃんと本当は、会いたい😭
意を決して、桜の咲く中目黒で待ち合わせした🌸
私なりに、病人に見えないように、精一杯
ウイッグを被り、鏡とにらめっこをし濃いメイクを施し出掛けた
「うん。けっこう化けたな。私」
※闘病中のお花見のときの写真🌸
待ち合わせの場所につくと、
「りょーこー!おまたせー!!!」と
やたらと大きな声でこちらに向かってくる女がいた。
ん??
よれたネルシャツに
大昔に流行った腰履きのカーゴパンツに
ナイロンのリュックサック。
!!!???
あのダサ女は、だれっー?
よーく見るとYちゃんだった。
なんか、見慣れた顔より随分、顔が薄くないか!?
ん?ほんとにYちゃんかぁ!?
Yちゃんは
私を見るなり、私に抱きつき大号泣だった
※抱きつかれたとき、ネルシャツでは隠しきれない
たわわなお胸が、私のガリガリの体にプヨーンと当たってYちゃんであることを確信(笑)
「どうして、りょうこが、こんな目にあわなきゃいけないの!!」と彼女は
泣きながらひたすら、怒っていた
はじめてだった。
私がガンを告げて「怒る」という反応をした人は。
でも、その反応が、嬉しかった。
だって、私も心の奥底で、
本当は、見えない何かに怒っていたからだ
「なんで私が。なんで私ばっかり。」
行き場のない悔しさと悲しさ。
だから、その気持ちを共感してくれて
一緒に泣いてくれて、本当に
嬉しかったし心強かった🍀
それから、Yちゃんとは、闘病中、何度か会った
毎回、彼女は、私の前にダサ過ぎる姿で、現れた
闘病中、治療のご褒美に
一緒に高級なフレンチレストランへ行った時でさえ
ネルシャツとスッピンで、やってきたw
きっと、私の闘病中の切ない女心を汲んで
あえて、その格好だったのだと思う
彼女の気遣い、彼女の共感する力、本物の優しさ
私も、そういう心を持てるようになりたいな
と、沢山気付かされたし、支えられた。
そんなおかげで、今では、桜🌸をみると
センチメンタルな気持ちに加えて
プヨーンとした彼女の胸の柔らかさと
彼女のダサい格好と彼女の優しさを思い出し
ひとりニヤニヤと幸せな気持ちになるのでした
というわけで、桜が咲いてもまだまだ
治療は続いてくー🌸
続く・・