5月27日、日本武道館であったモーニング娘。'24 コンサートツアー春 MOTTO MORNING MUSUME。FINALに行ってきました。

オープニングアクトのハロプロ研修生ユニット'24が新曲「未来ハジマリ」で明るく弾けるパフォーマンスを見せた後、本編が始まりました。

山﨑愛生ちゃんの歌い出しから始まり、15期の3人に歌割が多く振られた「One・Two・Three」でコンサートが始まりました。初日に見た時にも思いましたが、これが1曲目にくることで「モーニング娘。新体制」を感じさせるのが今回のツアーを象徴しています。
最初のMCでは、コンサート前日に秋ツアーでの卒業を発表した石田亜佑美ちゃんが、改めて本人の口から卒業を伝え、「一晩で本当にたくさんの応援の声、『寂しい』という声が届いています。ありがとうございます」と挨拶するとともに、「今回のツアーはタイトルに『MOTTO』とあって。『もっとやれる』『もっと上を目指す』など、『現状で満足するな』というメッセージを込めて全国を回ってきました。もっともっともっとモーニング娘。の魅力をみなさんにぶつけていきます!」とツアーファイナルにかける意気込みを語りました。

また、この日は8月14日リリースの新曲2曲が初披露されました。
コンサートの前半で披露された「最KIYOU」は作詞・児玉雨子、作曲・大久保薫という制作陣による、ラップパートやフェイクをまじえた最近のハロプロらしさを感じるダンサブルなナンバー。「ギューされたいだけなのに」など、このブロックで展開された楽曲との親和性を感じました。
もう一曲の「なんだかセンチメンタルな時の歌」はアンコール1曲目に披露されましたが、「歌う側も聞く側も『難しい』曲」というのが第一印象で、すぐにつんく曲だとわかるナンバー。歌詞を映し出すビジョンの効果も含めてインパクトの強いパフォーマンスでした。これをシングルにもってくるあたり、つんく×モーニング娘。の音楽的なチャレンジはなおも続いているようで、まさにあゆみんが最初のMCで言った「現状で満足するな」という「モーニング娘。の魂」を、改めて見た思いでした。
いずれの曲も17期の2人に歌割の見せ場があるのも特徴で、先日のBDイベントでも確信しましたが、力強く歌う井上春華ちゃんは将来の歌姫になると思います。

牧野真莉愛ちゃん、横山玲奈ちゃん、山﨑愛生ちゃんの3人のMCは、観客の中で3人が出した条件に当てはまる人に手をあげてもらって、手を挙げる人が1人になる条件をみつけようという企画で、会場を巻き込んでの楽しいコーナーになりました。「ギネス記録を持っている人」という条件に複数の手があがるとともに、関係者席にいた真莉愛ちゃんのお兄さんがブラジリアン柔術のギネス記録を持っていると紹介される場面も。このMCで改めて玲奈ちゃんのトーク力を再認識しましたが、楽曲でもけっこう重要な歌割を任されており、ぐっと前に出て来た感じです。メドレー後の一人ずつの挨拶で、「ファンのみなさんの声援をアラームにしたい」と会場に呼びかけたのも、彼女らしさを見せて良かったと思います。

コンサート中盤はツアーと同じくユニット曲からメドレーへという展開。
北川莉央ちゃんが入ったユニット曲は「春 ビューティフル エブリデイ」でした。結局、今ツアーもう1パターンの「情熱のキスを一つ」を聞く機会はありませんでしたが、歌割とともに莉央ちゃんのカッコいいパフォーマンスを見る機会が増えてきた中で、「春…」で可愛い曲も見ることができたので、これはこれでとても満足。
メドレー後の感想ではライブ中に涙を流すファンを見たと言い、「楽曲の持つ力を実感しました。これからも、その力を私たちが大きくして届けていきたい」と決意を述べていました。美形の可愛いビジュアルはもちろん、ストレートで透明感があり、心地良いのにしっかり芯がある感じの声が好きなので、すっかりエースらしくなった推しの歌声をMOTTO聞きたい…と、ファンとしてはさらに欲が出てきました。

17期のフィーチャーもこのツアーが「新体制」感じさせた要素ですが、この日は弓桁朱琴ちゃんが公演の途中で体調不良によりパフォーマンスから離脱しました。
私が気づいたのは3人のユニット曲だった「Style of my love」を小田さくらちゃんと真莉愛ちゃんが2人でやった時ですが、その前から抜けていたようです。その後、MCの尺が長めにとられていたり、メドレー後に生田衣梨奈ちゃんから報告があったりと、後から振り返るとバックステージで朱琴ちゃんの様子を見ながらの調整が続いていたのかなと思いますが、ステージ上ではアクシデントを全く感じさせずに、ボルテージをあげてライブが進行していきました。
そんな中、メドレー後の感想で小田ちゃんが「朱琴ちゃんのファンのみなさんは寂しそうな感じで、赤いサイリウムを振っていていいのかなと思ってらっしゃるかもしれませんが、朱琴ちゃんはみなさんに楽しんでいただくために頑張っていたので、赤いサイリウムはそのままにして楽しんでください」と言ったのに、とても温かな気遣いを感じました。
朱琴ちゃんはアンコールで再度ステージに登場し、新曲をはじめ、最後までしっかりやり切りました。「すごい悔しかったので、この経験を糧にこれからもっとがんばっていこうと思います、今日は…」と挨拶し、締めくくりの言葉に一瞬迷う様子に、リーダーの生田衣梨奈ちゃんがすぐさま「ありがとうでいいんだよ」と促したのがとても優しくてカッコ良かった。
朱琴ちゃんがパフォーマンス中に涙している場面も見えて、本人も悔しかったと思いますが、これもまた娘。の何年後かの歴史に書き込まれる伝説の伏線になるだろうと思いました。

リーダーのえりぽんがメドレー後の感想で、新体制になったことに触れて「もっともっとみんなにとって、今のモーニング娘。が続けばいいなっていうグループになればいいなと思います」と述べ、アンコールではあゆみんが「モーニング娘。には長い歴史がありますが、どの時代にもその時ならではの素敵なところがあります。だから今も、今にしかないグループの魅力があると思っています。みんなで今を積み重ねて、最後まで魂を燃やして駆け抜けますので、最後まで応援をよろしくお願いします」と呼びかけたツアーファイナル。
最後は13人揃って今ツアーの各公演でラストを飾った「Be Alive」を歌い上げた後、武道館スペシャルとして「ここにいるぜぇ!(23 ver.)」をパワフルにパフォーマンスしてファイナルを締めくくりました。

セットリスト
OA 未来ハジマリ/ハロプロ研修生ユニット'24
オープニング
01.One・Two・Three(23 ver.)
02.Wake‐up Call~目覚めるとき~
03.Happy birthday to Me!
04.HEAVY GATE
MC
05.最KIYOU
06.ギューされたいだけなのに
07.私のなんにもわかっちゃない
08.青春小僧が泣いている
09.KOKORO&KARADA
MC(牧野、横山、山﨑)
10.恋は時に/生田、石田、野中
11.春 ビューティフル エブリデイ/羽賀、北川
12.Style of my love/小田、牧野
13.INDIGO BLUE LOVE/横山、櫻井、井上
14.彼と一緒にお店がしたい!/岡村、山﨑
15.怪傑ポジティブA/生田、小田、羽賀、横山、北川、井上
16.色っぽい じれったい/石田、野中、牧野、岡村、山﨑、櫻井
17.ロマンスに目覚める妄想女子の歌
MC
*メドレー
 18.よしよししてほしいの
 19.SONGS
 20.Tokyoという片隅
 21.君さえ居れば何も要らない
 22.Teenage Solution
 23.純情エビデンス
 24.What is LOVE?(23 Ver.)
MC(一人ずつ感想)
25.Are you Happy?
26.君の代わりは居やしない
27.Password is 0
28.わがまま 気のまま 愛のジョーク(23 ver.)
ENC
01.なんだかセンチメンタルな時の歌
02.HOW DO YOU LIKE JAPAN?~日本はどんな感じでっか?~
MC
03.Be Alive
04.ここにいるぜぇ!(23 ver.)