拉致事件は集中していた1970年代より以前から起こっていた | 中谷良子の落書き帳

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核武装・スパイ防止法の実現を

横田夫妻の心からの叫びを政府はしっかり受け止め、全力で横田めぐみさんや、全拉致被害者を奪還していただきたいです。

日本政府が認定した拉致事案は12件、拉致被害者は17人、日本海沿岸、鹿児島県など東シナ海沿岸に工作員を密かに上陸させ、付近を偶然通りがかった若者を暴力も辞さない方法を用いて拉致したという説が有名ですが、海岸付近だけに限らず、絶対に拉致被害者は何百人といると思います。(一説には800名以上と言われています。)

よく日本で初めての拉致事件が宇出津(うしつ)事件と言われていますが、私の母は70代前半ですが、20代前半の頃、六甲山をドライブ中(しかも真昼間)、どこからともなく全身黒づくめの男性グループおよそ10名ほどに車を取り囲まれ、拉致されかけました。素早い動きといい、素人目から見てもプロのようだったと母は回想していました。犯行グループは朝鮮人です。

偶然にも母の同伴者が朝鮮人で、拉致犯行グループのリーダーと思わしき朝鮮人と顔見知りの関係だったため、その場を解放されたそうです。その他うちの母はその当時、朝鮮人が多く住んでいた神戸市長田区の解体工事現場の地下から人間が入れられていたと思われる檻が出てきたのも目撃しています。

このブログでも何度も書いてきたことです。このお話を母から聞いていたので私にとっても拉致は他人ごとではありません。

安倍首相やトランプ大統領には北朝鮮の虚言に惑わされることなく徹底した制裁、拉致被害者を全員帰国させるという強い意志でアメリカに働きかけを強くお願いしたいと思います。




★【めぐみへの手紙】「最後のチャンス生かして」首相にお願いしてきました。横田滋・横田早紀江★

めぐみちゃん、元気ですか。今年もあっという間に時が過ぎ4月です。春が本番を迎える中、お父さんとお母さんは桜の花を見に行く機会がありました。親しい方にお手伝いしていただき、皇居の周辺をはじめ都心の各所をめぐり、車内から美しい桜を眺めることができました。

心が躍り、晴れ晴れとするような素晴らしい光景。お父さんもお母さんも年を取るばかりで、病気もあり、暗い気持ちに覆い尽くされてしまいそうになりますが、明るい花々と、皆さんの支えが、気持ちを前向きにしてくれました。

めぐみちゃん。あなたも花々が大好きで、野山を自由に駆け回るのが大好きな女の子でした。生命の力に満ちあふれた桜を前に「めぐみちゃんと一緒に、この美しい日本の風景を眺めたい」という願いを改めて、強くしました。

「お父さんとお母さんが必ず助けてあげる」。こう誓い、救出運動に取り組むようになってあっという間に20年が過ぎました。でも、拉致問題は進展せず、めぐみちゃんをはじめたくさんの子供たちは闇の中に包まれたままです。

厳しく難しい状況が続きましたが今、拉致問題は重要な時を迎えています。米国、韓国のリーダーたちが北朝鮮側と会談し、未来について話し合うことが決まりました。拉致被害者の帰国に向けて、力を尽くすと約束してくださった米国のトランプ大統領も、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長と首脳会談を行うことが決まったそうです。

私たち家族に、難しい政治や国際情勢は分かりません。訴えたいのは、すでに40年も続く非道で、残虐きわまる、無慈悲な拉致問題に真摯(しんし)に目を向け、解決しない限り、本当の平和は訪れない、という思いです。

平成9年、めぐみちゃんが北朝鮮にいることが分かり、同じ年に結成された拉致被害者の家族会は文字通り、命を削るように被害者奪還を訴えてきました。でも、解決の兆しが見えたように感じた次の瞬間、期待は裏切られ、何度も絶望の底に突き落とされました。激しすぎる浮き沈み。家族はなされるがままの日々を過ごしてきました。そしてここに至り私たちに残された時間は多くありません。

先日、家族会は安倍晋三首相にお会いし、拉致問題解決に力を尽くしていただくようお願いしました。安倍首相は近々、米国でトランプ大統領に面会されます。

「被害者を救う最後のチャンスを必ず、生かしていただきたい」。家族会の皆さんと一緒に安倍首相に思いをお話ししました。あらゆる機会を生かし、高い壁を打ち破り、被害者に祖国の土を踏ませてほしい。安倍首相に「日本の国として一日も早く、拉致を解決する姿を世界に示していただきたい」ともお伝えしました。

●北の「手口」にだまされないで

今年1月、内閣府へ伺ったときのことです。「被害者救出のため、できることはやり尽くしました。これ以上、何を訴えればいいのか…」。めぐみちゃんの同級生の皆さんと、加藤勝信拉致問題担当相にこうお伝えしました。

それからというもの、お会いする方々からご心配の言葉をいただきます。「横田さんはもう、あきらめてしまったのだろうか」と思われた方もいるようです。

確かに、お父さんもお母さんも年老いて、病気もあり、疲れ果てています。ここ何年かで、本当に無理がきかなくなりました。めぐみちゃんのことを思い続け、全国の津々浦々を回って訴えてきましたが、よく今日まで生きてこられたと、気が遠くなります。

今、強く思うのは被害者全員を救い、最後に祖国の土を踏ませる責務は、日本国であり、政府であり、政治家にあるということです。

一庶民で、普通のお父さん、お母さん、そしてきょうだいだった家族たちは一致団結して救出運動を続けてきました。戸惑いながらも、たくさんの場所で皆さまの前に立ち、全身全霊で訴えてきました。だからこそ、お母さんは「子供たちを救うために、訴え、考え得るすべてのことをやり尽くした」と思えるのです。救出をあきらめることは決してありません。ただ、解決に向けた大きなチャンスといわれる今、老いた家族に長い時間を待てる猶予はありません。

厳しく、つらすぎる現実にも、必ず意味がある。神様はすべてを見通し、必ず最後にいいようにしてくださる。最近、「被害者と家族は大きな宿命、使命の中に生きている」と、より強く感じるようになりました。

これまで、北朝鮮は多くの嘘をつき、約束を破ってきました。世界の指導者たちは、その「手口」にだまされないよう、しっかり事を見極め、話し合いを進めていただきたい。金正恩氏もまっすぐ心を開き、正しい道を歩み、真の平和を導けるよう祈っています。

何よりも、拉致は日本の国が自らの力で解決する問題です。この大切な時、すべての政治家の方たちが真剣に国の危機を見据え、知恵を集め、全身全霊で取り組んでいただくことを強く願ってやみません。

めぐみちゃん。もう少しできっと会えるよ。お父さんもお母さんも必死にがんばっています。めぐみちゃんも信じて待っていてね。
https://www.sankei.com/premium/news/180408/prm1804080020-n1.html