星に願いを・・・・パート2 | 銀座美容室 ネオリーブGINZA  小野寺 亮のブログ

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サロンワークでたくさんのお客様を担当させて頂きながら、
全国、海外の美容師に向け、カット、カラー、パーマ、スタイリング、フォトのセミナー、大会審査、等、講師活動もしています。
自身がカメラワークもするので、作品撮影や広告、モデル、ファツション宣材撮影も行う

実はこの『星に願いを・・・・』の話しは数年前の事でパート1には続きがる・・・・・


本人からお許しが出たので、続きを書きたいと思います・・・






『ずっとネオリーブにきてみたかった、ずっと切ってもらいたかった・・・』

と、いう言葉には実は深い意味があった・・・




この当時この子は学校でイジメにあっていた。自殺未遂もした。


転校に転校を繰り返し、それでも何も改善されず・・・


しかし、頭は良かったと(本人談)


色々話して、僕が感じたのは、もう、ネガティブの塊り・・・


自分で自分をダメにしてるだけ・・・

それでも、この僕の創ったスタイルを見て、お年玉を使って、何かを・・・・


それこそ、人生を変えたかったんだと・・・




ハサミは軽快に進む

話しの合間の沈黙の、ほんの一瞬


変えれるのかなぁ・・・


ほんの一滴の不安がよぎった・・


いや、変えるんだ


それを振り払うように、自分に言い聞かせた

急に自信が薄れてきた・・・

人生を変えるって?

そんな大それたこと、よく思いついたもんだ

僕は凡人だから、そんな事出来るはずがない

これでまた、その子が同じ人生を送ったとしても、僕のせいじゃない・・・


その子がどこでどう生きようと、僕にも、また変わらぬ日々が続くだけ・・・・



もう嫌だ・・・


僕も変わるんだ・・・


たぶん、その子に僕を映していたのかもしれない・・・・


僕も変わるんだ・・・・


仕上げに入る。ドライヤーを握る手の感触がなかった・・

逃げ出したかった・・・・

変わってなかったら?前よりも変だったら?
その子が喜ばなかったら?

僕もネガティブの塊になっていた・・・


そしてドライヤーを止めた・・・・


あれ??

二人で目をまん丸くしていた・・・

その子もキョトンとしたまま動かず

僕はと言えば、長い長い暗闇の中から、一気に日の光を浴びたように、心のどんよりしたものが、


全て消え去っていた・・・






可愛い・・・


ホントに凄く可愛い・・・・


ホントにその子なのか、ホントに自分が切ったのか


わけも分からず、ただ無言だった・・・




その子は見慣れない様子で、照れくさそうなしぐさで、それが可愛かった。



変わった・・・・


変わったんだ・・・・




パート3に続く

おのでらりょう