震災の年、実家には両親と祖母がいました。

その三人をこの6年で見送り、今年は母の七回忌です。

母は5ヶ月眠り続けました。

走り通し、働き通しの疲れを癒やすかのように。

そして、私に自立を促すように。

精神的に頼りきっていた私に引導を渡すために。

そのまま、一度も目を覚ますことはありませんでした。

あの5ヶ月がなかったら、きっと迷子になってただろうな…

諦めるための

覚悟を決めるための5ヶ月

見送ってもなお、母の愛を感じています。

自立と言いながら、未だに確かに心の中には母がいて、私を支えてくれています。

料理しながら、
片付けをしながら、
母の教えてくれたことを思い出します。



母の日…
じゃなくても、いつも感謝しています。



「意外と時間かかったな。」

「おい、もう飯食ってるぞ。」

「遅かった?直は?」

「単においしい食事してるって感じだけど…」

「いや、どれかに毒が盛ってあるってことも考えられるし。」

「兄ちゃんになってほしい人にか?」

「うーん…」

「とにかく、直を取り返すぞビックリマーク」

「うっしビックリマーク」



「楽しいお食事中に失礼するよ。」

「誰だ、お前らビックリマーク」

「直を返してもらいに来たよ。」

「お兄ちゃんの知り合い?」

「悪いが、そいつはお前らの兄ちゃんじゃないのビックリマークおいら達の大切な弟だビックリマーク」

「あれぇ?たけ兄?ゆうちゃん?」

「おぅ、直ビックリマーク迎えに来たぞ音符って、直!?お、お前っビックリマークビックリマーク」

「ん?何?なんかした?」

「お前のあた、あた、頭あせるあせる」

「頭?」

「み、耳、耳が、ついてるぞビックリマーク」

「そりゃあ、ついてるでしょ、普通。」

「ちが~うビックリマークね、ねずみの耳だぞビックリマークで~っかいやつビックリマーク」

「ふぇっ?」

「ミッキーマウスの耳状態になってるあせる」

「うわっあせるほんとだビックリマークどうりで、さっきから頭がむずむずすると思ってたんだ。」

「やったね音符」

「大成功ビックリマーク」

「おい、ねずみビックリマークお前らのしわざか?」

「スゴいだろビックリマークこの料理を食べたら、ぼく達の仲間になるんだ音符」

「これぞ、中華料理、じゃなくて、チュー化料理だぁビックリマーク」

「…ダジャレかよあせる」

「う、うるさいビックリマークとにかく、お兄ちゃんはもうぼく達のものだからね音符」

「そうだよビックリマークこれから、おひげだって、しっぽだって出てくるし。」

「明日の朝には、ちゃんと本物のぼく達のお兄ちゃんになってくれるさビックリマーク」

「ふざけたこと言ってないで、もとに戻せ。」

「ちっこいくせに、とんでもないヤツらだむかっ」





※一番書きたかったのがチュー化料理(笑)





「…すっかり、ねずみどもの兄ちゃんだな。」

「くそぉあせる直はおいら達のかわいい弟なのにあせる」

「お、見ろビックリマーク風呂上がりのねずみ達が出てきたぞ。こっち来るあせる」

「わ、わあせるとりあえず隠れようあせる」

「お、おうあせる」




「直兄ちゃんって、ほんとに優しいね。」

「うん音符やっぱり本当のお兄ちゃんになってほしいビックリマーク」

「ぼくもビックリマーク」

「うん、ずっと一緒に暮らしたいな音符」

「だよね?じゃ、みんな賛成だね。」

「うんビックリマーク」

「じゃあ“あれ”、今日の夕食に“あれ”を出すよ?」

「わぁ音符そしたら、明日の朝には…」

「クスクス音符明日が楽しみだなぁ音符」

「早く本当のお兄ちゃんになってほしいな。」




「何だよ、あれ。」

「ちっこいくせに何か企んでるしむかっなんとかしないとなんとかされちゃいそうだし~あせる」

「ああ…でも、よく考えてみ?相手はちっこいねずみだぞ?」

「たしかに。いざとなったら、片手でポイポイッだな。」

「だろ?とりあえず明日の朝までは大丈夫そうだし。」

「うん。」

「まずは、おれ達の帰り道、確保しとくか?」

「あ、綱を直さないとあせる」

「だよな。」

「了解…ところで、“あれ”って何?」

「…さぁ…」

「ま、いっか。」




「お兄ちゃん、今夜はお兄ちゃんの歓迎会だよ音符」

「お、おいしそうだな。餃子に、マーボー豆腐に、エビチリ…」

「たくさん食べてね。」

「中華ちまきに、ふかひれスープ…すごいな。」

「喜んでくれて良かった音符」

「どんどんどうぞ。」

「ほら、遠慮なくビックリマーク」

「食べて、食べて。」

「早く早くビックリマーク」

「そ、そんなに見つめられると、食べづらいなあせる」

「そう?」

「うん、みんな一緒に食べようよ。」

「ぼく達が食べても意味ないんだよ。」

「へ?なんのこと?」

「ば、ばかむかっシービックリマーク」

「だ、だって、ほら、その、お、お兄ちゃんの歓迎会だからあせるね?」

「そ、そう、そうだよビックリマークね?」

「あ、でもお兄ちゃん照れてるから、みんなも食べよ。」

「じゃ、みんなで音符」

「いただきま~すビックリマーク」


(食べた?)

(うん、確かに食べたよビックリマーク)

(一番に餃子を食べたから…ふふ音符)

(た~のしみ音符た~のしみ音符)

(あとは、仕上げに…)




※疑うことを知らんのか…