この記事はBL(ボーイズラブ)に関して、いちBL愛好家の個人的考察または感想であり、特定の団体や個人、出版社、作品、作者に対しての誹謗中傷を意図するものではありません。
以下、BLが苦手な方やお子様は閲覧をご遠慮くださるよう、お願いいたします。
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【緊急投稿】実写化のせい⁉︎『窮鼠はチーズの夢を見る・完全版(仮)』について(2020年1月28日付)
水城先生から、修正版に至った詳しい経緯が表明されました。
◆◆ミズシログ◆◆『続/窮鼠はチーズの夢を見るシリーズ<修正版>について』(2020年1月29日付)
上記のリンク、水城せとな先生ご本人のブログへ飛びます。
遅まきながら、水城先生のアナウンスを知ったのは下記のツイートでした。
(↓)
稀見理都@「エロマンガ表現史」12刷、発売中!@kimirito
要は、「出だしが、土台がおかしかった。そのツケが今回ってきた」ということだとわたしは理解しています。 >> 続/窮鼠はチーズの夢を見るシリーズ<修正版>について https://t.co/xR6rd5qGeJ
2020年01月30日 02:19
28日、29日にかけて、女性向けコミックのレーティングについて言及しているツイートは、私もいくつか読んではいました。
田亀源五郎@tagagen
>RT あ〜…女性向けコミックにレーティングが(ほぼ)ないことの弊害が出てしまった感が。時代や状況の変化に応じて、それまでは不要だったレーティングがなされるのではなく、作品を改変して対応しなければならないというのは、作者にも読者にも不幸な状況だ。
2020年01月28日 15:11
ZIN@Tetsu Master@Paromino
@tagagen 18禁マークつくなら描きたいです。って言ったら付けると売り場が無いんですって言ってたけど、こんな作家も読者も裏切るようなことされるなら商業誌で描くのは不毛になっちゃう。 ま、少女漫画はどう足掻いても描けないけども(^_^;)
2020年01月28日 15:23
天野譲二@『幻の未発売ゲームを追え!』発売中@TOKYOMEGAFORCE
@tagagen 野郎向けだと、『冥王計画ゼオライマー』というエロロボット漫画が、全年齢版OVAになってスパロボにまで進出して、続編は一般漫画になりましたが、オリジナルはそのままだったような( ´ω`)
2020年01月28日 15:30
田亀源五郎@tagagen
@TOKYOMEGAFORCE 改訂版とオリジナル版、どちらも存続すれば問題ないんですけどね。
2020年01月28日 15:43
上記(↑)の田亀先生の見解に大きく頷いていたのですが、
そう都合よくいかないのでは?……という意見もありました。
紅林🌻@secretblue620
窮鼠はチーズの夢を見るのサイレント修正の件、R18版と全年齢版両方出せばいいやん!というツイを結構見かけたけど、そもそも今まで販売されていた修正前のオリジナル版はレーベルからして表向きは全年齢版なんだよね。にもかかわらずガッツリ性… https://t.co/9ih9h0e2T7
2020年01月29日 18:35
紅林🌻@secretblue620
出して併売すると、えっ??本来ならR18相当の性描写があるものを今まで全年齢と称して売ってたの??というややこしい問題になってくる。 少し前に窮鼠と俎上を読んで感銘を受けたひとりとしては滅茶苦茶残念だし腹立たしいけど、今までレーテ… https://t.co/xX3zypHtca
2020年01月29日 18:36
紅林🌻@secretblue620
まぁそれでも、電書は28日にいきなり修正版に差し替えられて27日以前に買ってた人も再DLすると問答無用で修正版に変わってるとか、出版社からの告知が一切ないまま作者の個人ブログでの事後報告のみっていうのは到底納得できない対応ではある… https://t.co/Ndu6ql7f7A
2020年01月29日 18:38
紅林🌻@secretblue620
成人指定の書籍は一般書籍よりかなり流通が限定されるので出版社も極力したくないんだろうけど、女性向けもそろそろレーティング導入を真面目に検討すべきなのかも。同人イベントは既にそうなりつつあるよね…… あーあ、性の劇薬みたいに映画もR… https://t.co/GrGVuwK2ju
2020年01月29日 18:43
紅林🌻@secretblue620
とりあえず、窮鼠はチーズの夢を見るの件で痛感したのは、小説でも漫画でも大事な本やずっと取っておきたい本はこれからも紙版で買うしかないということと、電子書籍はただの長期レンタルである日いきなり中身が変わったり読めなくなったりするという事実を改めて肝に銘じなければならないということ。
2020年01月29日 19:01
結局のところ、紙の本に勝るものはない……。
好きな作家さんの好きな作品は、発売前に実店舗やネット通販で予約するか、発売日にダッシュで本屋へ行ってgetするか、出遅れたら一刻も早くネットでポチることにしましょう!
というのも分かるんですけれど、諸般の事情で紙の本をお迎えできない人だっていると思うんですよ。
かく言う私も、その一人です。
収納場所を充分に確保できないので電子書籍に頼らざるを得ない。
おかげでコンパクトにいつでも読めるようになった、と電子書籍のメリットを実感していましたが……
𝕂@221b_vr_4869
電子はただの長期レンタル…。そうなんだよね。紙本を買えばそれは自分の「所有物」になるけど、電子で購入した場合、私達が得られるものはただの「アクセス権」。つまり、買ったものがいきなり消滅しようが勝手に修正されようが法的には何の問題も… https://t.co/hu3QuHxRqS
2020年01月30日 01:29
《電子書籍で得られるものはただの「アクセス権」。》
個人的に、とても衝撃的な一節でした。
電子書籍でも作家さんにお金を落とせるし、ブックオフなどで古本を買うより余程良いと思っていたからです。
同時に何となく電子書籍に対して感じていた「胡散(うさん)臭さ」を適格に言い表している、とも思いました。
それはさておき、
水城せとな先生からの続報を読む限り、
元々、女性向け作品のレーティング基準が整っていないことも、もちろん問題なのですが、
・目先の過激さのみ求めて「性器をよく見えるように描け」という指示を出していた当時の編集部がおかしかった。
・ゾーニング的に問題のある本がなんとなく見逃されていたような時代から、社会背景はだいぶ前から変化していたのに、今の今まで気づくに至らなかった小学館さんの認識がお粗末だった。
この2点が問題だったと、私は思っています。
結果的に直接の関係はないとはいえ、実写映画化を受けて小学館さんが作品を見直したら「そのままではよろしくないのでは?」と判断し、紙も電子も修正版を刊行することになった訳です。
本当に、別の手立てはなかったのでしょうか?
CS放送のチャンネルで番組冒頭や番組の締めくくりに、
『このプログラムは制作者のオリジナリティを尊重し、当時のまま放送いたします。』
などの「おことわり」が流れることが、よくあります。
紙の本も電子書籍も、同じような断り書きがあれば良いのではないでしょうか。
例えば……
この作品は発表当時の時代背景に基づいた表現のまま掲載しており差別的な意図はありません。また作画についてもあえて修正することなく当時の表現を残していますのでご了承ください。
などの注意書きがあれば、
「ああ!発表当時は、こんな言葉や描写が使われていても許容範囲だったんだ。へえー……」
と、言葉や作画などの表現は生きものであることを、肌で感じることができると思うのです。
版元は、もう少し読者に敬意を払い、信頼することができないのでしょうか?
まあ、できないからこそ今回 <修正版> へと舵を切ったと言えるのかもしれませんね。
クレームを恐れる心理は分からなくもありません。
カスハラ(カスタマーハラスメント)などという言葉を多く見かけるようになってしまったご時世ですから。
で、あるならば、私たちはなんて息苦しい世界を作ってしまったのか!
自分で自分の首を絞めているようなもの……と思うのは、私の考え過ぎでしょうか。
作家と出版社と読者の、無言の信頼関係も、全ては性善説で成り立っていたのだとすれば、なんて儚くて脆く悲しいことだろうと、途方に暮れるばかりです。
【始末記】前例作っちゃったな小学館!『窮鼠…シリーズ<修正版>について』(2020年2月10日付)
(↑リンク飛びます)