彫刻家・森貴也さんの個展とGlass&Bar Bion | 赤神諒のほめブロ

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ほめる、軽やかに、前のめりで。
自作の紹介や活動だけでは芸がないので、このブログでは、読者が前向きになれる題材を取り上げます。

芸術を創る能力と楽しめる能力は、どういう関係にあるのでしょうね。


二刀流で公私に厳しい状況が続いているのに、平均すれば月に二、三度は美術館などに足を運んでいる計算になります。
デビュー以来、読書の時間がほとんど取れないのですが、その代わりに執筆のための養分になっているのかもしれません。

さてこの度は、懇意にしていただいている首藤勝次竹田市長のご紹介で、熊本出身・竹田在住の彫刻家・森貴也さんの個展に行って参りました。
私は自分が不器用なくせに、それを棚に上げて、芸術を楽しんでいます。小説と同じで、一定水準を超えると、もう良い悪いではなく、好き嫌いの問題だと思います。

私が好きな芸術は多岐にわたるものの、必ずしも幅広くはありません。
そのため、ご本人がいらっしゃる個展に伺うと緊張します。
もし私が好きになれない作品だったら、もちろんそのようなことは言いませんが、無難な褒め言葉を口先で並べ立てるような仕儀ともなりかねません。

しかし今回は心配無用でした。
森さんの作品には新しさがあり、挑戦があり、確かな意図がある。
お話が面白かったので、つい30分ばかり、話し込んでしまいましたが、それをここで綴るのは、小説でいえばネタバレのようにもなるので、一言だけ申し上げておきます。

森さんの作品には、空間だけでなく時間が計算に入れられています。
明治神宮は自然の力を使い、100年かけて完成させるべく仕組まれていたわけですが、芸術に時間軸を入れる試みはそれだけで素敵ですね。
小説でも未公表の現代物に時間の要素入れていますが、それだけで興奮します。

竹田にお住まいなので、竹田を舞台にした隠れた名作『戦神』を献本申し上げました。ちなみに私がもたせていただいている作品は、時間を切れる剣(あ、冗談です)。 



本当はもっと早く伺う予定が、どうしても時間が取れず、僕のささやかなブログでのご紹介が遅れました。今回の東京本郷・ギャラリーD&Sでの個展は終了していますが、一年の半分ほどは竹田を不在にされているようなので、きっとまた機会があると思います。

さて森さんの個展から徒歩一歩の向かい側に素敵なバーがありました。 
ベネチアン・グラスに囲まれながら、ベネチアン・グラスで美味しいお酒を飲む。Glass&Bar Bionです。
お酒好きのマスターが含蓄のある素敵な方だったために、ついつい長居をしてしまいました。
水道橋か、本郷三丁目が最寄り駅です。
空間を贅沢に使った、開放的なバーです。


二刀流を志して以来、飲み歩く時間が本当になくなったので、次にいつ伺えるかわかりませんが、感じのいい時空で、おすすめです。