空貝 村上水軍の神姫 *1/27刊行です! | 赤神諒のほめブロ

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ほめる、軽やかに、前のめりで。
自作の紹介や活動だけでは芸がないので、このブログでは、読者が前向きになれる題材を取り上げます。

戦国瀬戸内に咲く史上最高の悲恋

最初から最後まで恋愛を描きました。
「この世で最も不本意な恋」を描きたい。
それを「史上最高の悲恋」にしたい。
そう思って書きました。
ここまで徹底的に恋愛を全面に出すのは初めてです。
歴史小説としても珍しいかと。
時代は村上武吉が歴史の舞台に登場する少し前。
大内義隆がまだ真面目に政治をやっていた頃です。
初の四国ものです。四国が好きで、若いころ仕事でもよく通っていました。 

私は時間が足りないとこぼし、原稿の締切りを延ばして頂くなど不届きな真似をしているにもかかわらず、平均すると月に2、3回は美術館に行くアート好きです。
好きなだけで、自分は全然描けないのですが、大家も含めて画家には「人の顔」を描ける人と描けない人がいると思います。どちらが優れているというわけでもないでしょうが、私は人の顔を正面から描いた作品が好きです。

新人作家が生意気ですが、少なくともこの作品については、逃げずに真っ正面から、「絶世の美姫」を描いていただきたい。出版社にご無理を申し上げ、意中の素晴らしい方に描いていただくことができました。

ずばりAto Fujihara先生です!


……素敵だ。見てください、この精緻な技巧。
ありがとうございます!!!

有名な鶴姫伝説は、比較的単純な筋なんですね。
***
神のまします大三島に大軍が攻めてくる。
共に強敵と戦うなかで恋に落ちる若い男女がいる。
男は戦死し、女は戦に勝つが、後を追う。
***
あっさりいえば、これだけのストーリーです。
現代人の恋愛と違うところは、「戦」にあります。
死と隣り合わせの戦が二人を強く結びつけ、そしてその絆をも断ってしまう悲恋。 
鶴姫については漫画も複数書かれています。
いずれも拝読しましたが、よく考えられた作品だと思いました。

今回はひたすら海が舞台。戦も海戦です。
戦が単調ではつまりませんよね。
鶴姫たちには申し訳がないのですが、ものすごく苦労してもらいました。
何しろ敵が日本一の大内水軍ですから、数では常に負けています。
いつも絶望的な状況で戦ってもらっています。
手に汗握る戦場もご期待ください! 

あ、申し遅れました。
あけましておめでとうございます!!!
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。