音楽理論の種類:和声学とは? | rustlex385のブログ

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作編曲家から見た音楽理論の捉え方や実際の活用方法、その他日々思う事感じる事などなどお伝えしています。よろぴくね(・∀・)♪

先日、

「音楽理論の種類ってどんなものが有るの?」
というテーマでお話しましたが

書いてみたは良いものの、
余りにもひどい長い記事になってしまい
「これは読む人から見て親切じゃないなぁ」と思ったので

11項目あったものを1項目ごとに小分けして、

更にリンクで飛べる記事を作って紐付けして
読みやすい様に纏めようかな?と思いました。

このシリーズでは、

・○○とは何か?(音楽理論の概要)
・それが出来るとどんな事が出来る様になるの?
・○○を学ぶのにオススメの書籍

をセットで分かり易く、詳しく紹介しています。


というわけで、
今回のテーマは『○○とは?』です!パチパチパチ~。

何故このシリーズを書いているかの理由は
元の記事の冒頭部を読んで頂くとして、
早速続きを書いていこうと思います(・∀・)♪

基本的にはコピペなので、
先日の記事を読まれた方は内容が重複します。

「何度も読めるなんて復習になって最高だわ!」
という奇特勉強熱心な方以外は
内容が重複してしまい、
フラストレーションが溜まってしまう事請け合いなので
ご注意下さいませ(・∀・)
(誤解の無い様に言っておきますが、
僕はそういう変態が大好きです。むしろ誤解を招く発言か?これはw)

ではでは、続きです。

↓↓↓

『和声学とは?』

和声学は、
同じく『ハーモニー』を学ぶ学問です。
コード理論と違う点。

それは、

和声学は
「よりクラシックや普遍的な音楽理論寄りの学問」
だという事です。

より、
『ハーモニー』の原理原則に近い学問だと言えます。

和声学では、

・「どんなハーモニーを使うか?」
・「ハーモニーをどう積み重ねると美しく響くか?」
・「ハーモニーをどう繋げると良い響きになるか?」
・「ハーモニーを作る各音をどう繋げると最も美しく鳴るか?」
・「ハーモニーを作っている各音をどういじくると、どんな事が出来るか?」


という事を、
かなりシビアに見ていきます。

ちなみに

作曲を目的とした場合の和声学の
まず最初の至上命題は
「最も少ない声部数(4パート)で最も効率的なハーモニーの鳴らし方を修得する」
です。

4声部だけで、
充実したハーモニーを一曲分
自由に書き上げるスキルを習得します。

ですので、

こちらはコード理論よりも難解で、

しっかりと習得するには
余程プロになりたい想いが強い本気の人か、
並大抵ではない根性が必要
になります。

しかしその分、
得られる技能的恩恵は非常に大きい
です。

演奏を目的とした場合は、

「ハーモニーの種類や原理」と、「ハーモニー同士の繋がりの法則性」
を勉強するだけで、
かなりの演奏表現力や練習速度向上が期待出来ます。

更に、

「調性(キー)が何故成り立っているのか?」

とか、

「どの様にすると、どの調に聴こえるのか?」

とか、

転調の仕組みまで説明されています。


和声が出来るようになると、
ほぼ全ての楽曲のハーモニー分析が可能になります。

また、
ストリングスやブラスなど
生楽器系の音を物凄く美しく鳴らせる書き方が出来る様になります。

ぶっちゃけ、
弦と管は和声の決まり事通りに書くだけで
素晴らしく良い音がします。


ただし、禁則を全てクリアしている事が前提です。

また、
繊細な音楽を書いていく時に向いています。

ハーモニーや音の進行が、
全く無駄なく良い音で書ける様になりますので・・・


しかし、
一つ注意しなければならない点。

先ほど
「和声の至上命題は、少ない声部数で最も効率的なハーモニーを
一曲分書き上げる事」
と表現しましたが、

それは、
あくまで「ハーモニー部分を一曲分書き上げる」という事であって、
「曲を一曲分書き上げる事ではない」という点です。

つまり、

和声を習得しても、
作れる曲のクオリティは劇的に向上しますが、
「直接的に曲を作れる様になる」とは言えない
のです。

よく、

和声を勉強すると作曲が出来る様になる
と考えてしまう方
が居ますが
和声はあくまで楽曲の「ハーモニーの部分」を書く力なので
この点は注意が必要です。


ですので、

和声の禁則は全て
「美しくハーモニーを鳴らすにはどうしたらよいか?」
というテーマの時にのみ有効で、
目的が「ハーモニーを鳴らす」ではない、


例えば、
オケの楽器の重ねあわせのユニゾンや
ハーモニーが完結した上でのメロディと対旋律の関係などでは

適用されません。

実際の楽曲で
和声の禁則が破られた曲が有るのは大体そういうパターンです。

勿論最終的には
「耳で聴いて気持ち良いか悪いか?」
の世界になって来ます。


かなり詳しい所まで踏み込んでしまいましたが…(^^;)


これ、
実際に和声を修めて曲を書いて葛藤した人しか気付け無い事なので
何気に価値の高い情報だと思うw


現状の音楽では
和声+コード理論を修めるのが最強です。



和声は、
生楽器のアンサンブルを書くのに最高のアドバンテージを持っています。

コード理論は、
ポピュラー音楽をやって行くのに最高のアドバンテージを持っています。

この二つの統合が最強でしょう。


和声学を学ぶのにオススメの本は、
「島岡譲」先生ら共著の『和声-理論と実習1~3巻』と、
「ウォルター・ピストン」著の『和声法―分析と実習』です。

前者の方は元々芸大(東京芸術大学)の
器楽専攻生向けの授業目的で開発された為、
音楽家の間では俗に「芸大和声」と呼ばれている本です。

日本の殆どの音大教育で和声の教科書として扱われている本です。

日本国内の和声習得者は
この本で和声を修めている人が圧倒的に多いと思われる為、
先生について和声を学ぶ事を考えている方・可能性の有る方は、
こちらの本の方がオススメです。

転調の仕組みや
細かい事だけ知りたい人は3巻の読み物だけで良いかも知れません。

そして、
この本は独学だとキツイです。

何故なら、
実習をしても、
「それが本当に良い結果になっているのか?」

を判別する事が難しいからです。

和声の真の目的は、ハーモニーを学ぶ事だけではなく、

「少ない声部で最も美しい音を書くにはどうしたら良いのか?」や
「非効率な響き、非効率な音の進行を自動的に避ける感覚」や
「非効率な響き、非効率な音の進行を気持ち悪いと感じる耳の開発」

を作る所にあるからです。

その為、
宣伝でも何でも無く、
和声を本気で学びたくて先生に宛が無い方は、
僕が教えますのでぜひ相談してみて下さい(2014年11月現在)。
(ちなみに連絡先はこちらです→rustlex385@gmail.com)

生徒数が増えてきて時間に余裕が無くなってくるとキツイですが、
状況によっては対応します(・∀・)♪


和声は、

作曲家もしくは演奏家を目指す人には非常に重要なスキルなので
僕の母校でも全専攻必修科目として設定され、
作曲専攻は勿論、指揮専攻にも入試が有りました。


音楽をやる人にとって、それほど、重要なスキルである事を物語っています。

それまで音楽を専門的に全く勉強した事の無かった僕は
ひーこらひーこら言いながら勉強してたのを覚えていますw

そんなんだったので
入試はギリギリラインで通過しましたが、

仕事でオールマイティに作曲をやって行く事や、
真に鳴るスコアや本物の音楽を書ける様になるには非常に重要なスキルなので、
卒業までの間勉強と研究をし続け、
卒業する頃には同級生や後輩に和声を教える位のレベルになっていました(・∀・)ヤッター♪

というわけで、
『和声学』のご紹介は以上です。


その他何か質問やご相談、
和声学のレッスンの事など知りたい方は
対応致しますので、下記までお気軽にご連絡下さいね(・∀・)♪

rustlex385@gmail.com

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目を通してお返事させていただきたいと思います(^-^)/