アニメ【烏は主を選ばない】 第2話「ぼんくら次男」感想・雪哉と若宮の出会い | 占いworld♡エンタメ部

占いworld♡エンタメ部

占いに携わる立場から主にエンタメ作品について語っていきます。
ネタバレ全開ですので、ご注意ください。

アニメ「烏は主を選ばない」放映終了してしまいましたが、再放送もあるようですし、飛ばしていた第2話と第3話の感想を改めて書いてみようと思います。

 

北家本邸。宮烏の正装姿の垂氷三兄弟。雪哉の顔面は殴られた痕跡で晴れ上がり、父親の北領垂氷郷長雪正から「このぼんくら息子!」と罵倒されます。「あー、ちょいと転びまして」と弁解する雪哉。転んでできたものでないのは明らか。雪正はさらに怒り、母梓が雪正をなだめます。

 

北家三の姫白珠の登殿が決まり、祝いの挨拶を北家当主夫妻に行う雪正。雪正の隣には嫡男雪馬。雪正と雪馬の後ろに梓、雪哉、雪雉。そこへ長束様が登場。北家当主玄哉より、白珠登殿祝いのための訪問であるとの紹介がなされます。長束は雪正に「貴殿のことは玄哉公に聞いておる。なんでも文武に優れた優秀な男子が3人もいるとか」恐縮する雪正が玄哉に促され、雪馬を長束に紹介しようとしたところ、後ろで平伏する雪哉から嗚咽の声が。

 

玄哉正室「雪哉。何を泣いているのです?」

雪哉「ごめんなさい。全部僕が悪いんです!」

 

雪哉の腫れあがった顔を見て驚く玄哉。雪哉は涙ながらに語ります。今朝市場に訪れた宮烏が餅の代金をお忘れだったので追いかけて請求したと。暴行を受けたのかと怒気をにじませる玄哉に、失礼な態度だったようで宮烏の方を怒らせてしまった自分が悪いと泣く雪哉。「全部僕がぼんくらのせいです!和麻呂様のただ食いも。僕が殴られたのも。だからこれ以上、家族をいじめないで!」下座の和麻呂の前に走り寄り、平伏しておでこを床にぶつけながら「ごめんなさい!」と叫ぶ雪哉。雪哉を山烏と思い、ただ食いしたあげく雪哉を取り巻き連中に乱暴狼藉させた和麻呂はうろたえるばかり。

 

玄哉「この痴れ者が!善良な民に何をしてくれた!」

雪哉「(平伏しつつ、しめしめと舌を出す)」

 

北家当主夫妻と垂氷郷長家族。若宮の側仕えになる予定だった和麻呂でしたが、この一件で側仕えはご破算に。代わりを早急に決めなければ、との話が出たタイミングに長束様がご登場(笑) お恥ずかしいところをと恐縮する雪正。

 

長束「いや、なかなかの見ものでした。しかし、雪哉殿も時と場合に応じた振る舞いを身につける必要はありそうですね」

 

 

長束「そこで、どうだろう。空いた若宮の側仕えのお役目を行儀見習いを兼ねて雪哉殿にまかせてみては?」

 

長束の言葉を受け、当主夫妻は大乗り気。母梓も「なんてよいお話でしょうね、あなた」大勢に押し切られた感の雪正は雪哉に「こうなったら腹をくくれ。いいか!1年たたずに自分から根を上げて帰って来たりしてみろ。勁草院にたたきこんでやるからな!」雪馬と雪雉からも推薦の応援(?)を受け「(やりすぎたー!)」と内心後悔の雪哉(笑)

 

 

結末を知ってから改めて観てみると、思惑通りに事が運び、さぞかし『してやったり』と思っているんだろうなぁ、長束様(笑)

 

 

桜花宮。訪れない若宮に思いを馳せるあせび。そんなあぜびに宗家にのみ許された紫色の紐がかけられた文が届きます。多忙のため、桜花宮には当分行くことができないとの内容。社交辞令の文とはいえ、あせびの元に届いたことはとても重要です。初見の方は是非覚えておきましょう(笑)

 

兄雪馬と北領・風巻郷の郷長の息子市柳の試合。雪馬に娘たちからの歓声が上がります。お兄ちゃん大人気(笑) 雪哉は試合を観戦しながら若宮の側仕えなんてとぼやきます。北家当主の直系孫喜栄が、若宮の側仕えは中央の貴族でもなかなかなれない幸運なことで、本来なら踊りだすほど嬉しいことだと声をかけますが、雪哉は浮かない表情。喜栄は雪哉が北家当主の血筋であることを知っており、雪哉をあてにしていることをほのめかしますが、雪哉はそれを無視(笑) それでも、役目は引き受けます。3年間の勁草院入りより、1年間の宮仕えの方がましだから。

 

雪馬と市柳は1対2で市柳の勝利でした。市柳の仲間が「雪馬は負けたのにカッコいいな。さすが垂氷の次期郷長」と。次は次期郷長の弟様雪哉の試合を見に行き、劣勢の雪哉を見て「貴族様に殴られるだけで宮仕えができるなら俺10回殴られてもいい」と言う声に「バーカ、そんな簡単な話かよ」と言う市柳。「知ってるか?垂氷3兄弟の中で実は雪哉だけ母親が違うんだぜ。しかも聞いた話によると、超身分の高いお姫様。俺に言わせりゃあ奴が選ばれたところで何の不思議もない訳よ。まぁ本人は面白くねぇだろうなぁ。せっかく高貴な血を引いてんのに一生田舎の次男坊じゃ。中央に行けばコネがつくれる。兄を追い落とし、自分が郷長になることぐらい考えてるかもしれねぇなぁ」「やべぇ。お家騒動だ」と笑う市柳たち面々。

 

試合に負けた雪哉。でも、試合をしながら市柳たちの噂話はしっかりと聞いている。このあたりの話は雪哉の逆鱗に触れるところ。市柳による血の指摘は正しい。けれど、単なる宮烏の血で終わらないのが雪哉でもある。和麻呂なんて考えなしは雪哉の相手にもならない。そこは北家直系筋の血なのかもしれません。原作ネタバレすると雪哉の実母は身体は弱いですが、とても頭のよい人でバカがお嫌いです(笑)

 

殊勝な面持ちで市柳を待ち、市柳に手ほどきを受けることになった雪哉。稽古場の明り取りを塞ぎ、灯をともします。雪哉は市柳と竹刀を交え、本領を発揮して市柳を打ちのめします。

 

雪哉「試合中はよくも色々言ってくれましたねぇ」

市柳「お前、聞いて・・・」

雪哉「ま、あんだけでかい声でしゃべられちゃ、勝手に耳にも入るよな」

市柳「あれは話の流れで」

雪哉「僕が郷長の座を兄上から奪うって?母親の血筋がいいから」

市柳「いや、それはありえねぇって前提で。冗談だよ、冗談」

雪哉「冗談ねぇ。僕だってばからしいと思ってるさ。生まれひとつで何もかも変わっちゃうなんて。だけどそれを利用する輩は確実にいるんだ。血筋とか家とか山烏とか宮烏とか。そんなのを口実に甘い汁を吸おうとして。そのためには人の家族をバラバラにしても構わない。面白おかしく噂を垂れ流す奴らのせいで家族がどれだけ辛い思いをしてきたか。よく聞け市柳!僕は将来中央に行く気はないし、兄上の座を奪うつもりもない。垂氷の次男坊として一生兄上をたて、兄上のもとで働いて、そして垂氷に骨を埋めるつもりだ。僕の家にはお家騒動なんて存在しない。この先も!」

 

雪哉はこう言って市柳を脅しますが、脅すその目には涙が滲み、市柳はそれを見てハッとします。雪哉が怒りのまま市柳に渾身の一撃を加えようとした瞬間、兄雪馬の「やめろ!」との制止が入ります。「もうそれでいいだろう」という雪馬に「それは命令ですか?」と雪哉は返します。雪馬の「次期郷長である僕が言っている。やめなさい雪哉」の言葉に雪哉は振り上げた木刀を収めるのでした。

 

第20話「黄金の烏」の終盤、勁草院に現れた雪哉に『勁草院には行かないと言ってたんじゃないのか』と市柳がビビっているシーンがありましたが、ここから繋がっているのですよね~。頑張れ市柳(笑)

 

雪哉は父雪正に伴われ中央に。中央では喜栄が付き添い雪哉を招陽宮まで案内します。門に置かれた銅鑼を喜栄が叩くと中から現れたのは山内衆の澄尾。若宮直属の近衛との自己紹介を受けた後に雪哉は澄尾に導かれ、人気のない招陽宮を進みます。「こちらには何人お仕えしているんですか?」「ふたりだ。君と俺のふたりだけ」

 

招陽宮を抜けた先、小さな離れが若宮殿下のお住まいでした。

 

 

澄尾「殿下。新しい側仕えを連れて参りました」

若宮「入れ」

 

澄尾が戸を開けると、そこには後ろ姿の若宮が。

 

若宮「やっと来たな」

雪哉「お初にお目にかかります。垂氷の雪哉と申します」

若宮「待っていたぞ。垂氷の雪哉」

 

雪哉は子供の時に烏姿の若宮に既に出会っているのですが、それをまだ知る由もなく。雪哉と初めて出会った時、若宮は綻びを繕うため垂氷の山に訪れていたのでしょうね。

 

若宮と雪哉が出会い「烏は主を選ばない」が本格的にスタートする第2話。コミカライズに比べアニメの雪哉は美少年風なのが個人的にとても満足です。何はなくとも美形が好き(笑) 次回作はまだ先ですけれど、頸草院が舞台の「空棺の烏」で明留がどれだけ美少年に描かれるか、今からめちゃくちゃ楽しみです(笑)