お線香の煙 <#73> | くさはらの日々

くさはらの日々

日々の瑣事のひとつひとつに新鮮な気持ちでむきあいたい....と思いつつ、くさはらの中で迷子になったような気分からの脱却。心と体と暮らしの変化を見つめていたら、いろんなことが少しずつ整いはじめた。思考の整理をお手伝いするibマッピングカウンセラー、やってます。

お彼岸のお墓参りにて。

私の父方の先祖の墓所の中のひとつに、
19歳で亡くなった、
父の姉の墓石があります。

石に刻まれた命日は、1945年2月17日。

都下にあった航空機工場での勤労中に、
空襲で亡くなったことが、
墓石にも記されています。

ウィキペディアの「東京大空襲」の項を見ると、
1945年2月17日のところに「死者196人」とあります。

私が生まれるずっと前にこの世を去った
私の伯母も、この196人の中のひとり、
ということになります。

10代の身で、

おしゃれもしたかっただろうな、
旅をしたり、
友達と映画に行ったり、
恋をしたり、
そしてやがて母になったり、、

私が10代以降に享受した楽しみを、
なにも体験できずに逝った伯母の無念を
想像すると....。

今日の一日が、いかに貴重なものか。

墓石に手を合わせ、
墓地のあちこちに静かに上がる
お線香の煙を目にしながら、
そんなことをふと思った、
戦後70年の
今年の春のお彼岸でした。






今日の日の出前。
この瞬間に立ち会えた奇跡に感謝。


みなさま、どうぞよい一日を!