ウサギとカメ、日本とフランスでは教訓が違った | ゆっくり学ぶ (悪性リンパ腫と共に)

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2012.04 鮒谷道場第16期に入門する
2012.10 悪性リンパ腫と告知を受ける
2013.01-09 ホジキンリンパ腫 化学療法 寛解
2014.10ー2015.03 濾胞性リンパ腫 化学療法 寛解
2016.03ー2016.04 濾胞性リンパ腫 化学療法 寛解

とあるきっかけで、フランスにも「ウサギとカメ」の逸話があることを知った。

フランスの詩人、ラ・フォンテーヌが17世紀に書いた『寓話』の中に、「ウサギとカメ」があるという。

最初は、

「へえ、フランスにもウサギとカメがあるんだ」

くらいに思っていた。

ところが内容を調べてみると、ちょっと面白いことに気づいた。

日本で私たちが知っている「ウサギとカメ」と、教訓のニュアンスがかなり違うのである。

日本のウサギとカメ

日本で「ウサギとカメ」と聞けば、多くの人が同じ話を思い浮かべるだろう。

足の速いウサギと、足の遅いカメが競争する。

ウサギは大きくリードして、

「カメなんか、まだまだ来ない」

と油断して途中で休んでしまう。

その間もカメは休まず、一歩一歩進み続ける。

ウサギが気づいたときにはもう遅い。

カメが先にゴールする。

ここから私が受け取っていた教訓は、

「能力があっても油断してはいけない」

そして、

「遅くても、コツコツ続けることが大切」

というものだった。

フランスでは少し違う

ところが、ラ・フォンテーヌ版を見てみると、少し印象が違う。

カメはウサギに競争を挑む。

当然、ウサギは自分が勝つと思っている。

何しろ相手はカメである。

ウサギにとっては、最初から本気で走る必要などない。

「あとから走り出しても十分に間に合う」

そんな余裕がある。

一方、カメは最初から進み始める。

そして止まらない。

ウサギがそろそろ走ろうと思ったころには、カメはすでにゴール目前。

慌ててウサギが全力で走っても、間に合わなかった。

ここまでは、日本で知っている話とよく似ている。

しかし、ラ・フォンテーヌ版では冒頭から、こんな趣旨の教訓が示されている。

「走るだけでは意味がない。大切なのは、適切な時に出発することだ」

ここが面白い。

「続けること」と「始めること」

日本で私が教わったウサギとカメは、

途中で油断せず、コツコツ続けること。

フランスのラ・フォンテーヌ版から強く感じるのは、

能力があっても、始める時を誤れば間に合わない。

同じウサギとカメなのに、焦点をどこに置くかで教訓が変わって見える。

日本では「続けること」。

フランスでは「始めること」。

子どものころから知っている話なのに、見る角度が変わると、こんなにも違って見える。

昔話というのは、案外おもしろい。