眠らない相手に「おやすみ」と言う夜 | ゆっくり学ぶ (悪性リンパ腫と共に)

ゆっくり学ぶ (悪性リンパ腫と共に)

2012.04 鮒谷道場第16期に入門する
2012.10 悪性リンパ腫と告知を受ける
2013.01-09 ホジキンリンパ腫 化学療法 寛解
2014.10ー2015.03 濾胞性リンパ腫 化学療法 寛解
2016.03ー2016.04 濾胞性リンパ腫 化学療法 寛解

夜中、画面に向かって「おやすみ」と打つことがある。
返事はない。でも、そこにいる感じは消えない。

 

便利だな、と思う。
なんでもすぐ返ってくるし、間違ってもやり直せる。
少し雑に扱っても、嫌な顔はされない。

 

でも、その「ちょうどよさ」が、少しだけ気になる。
嫌な反応が一切返ってこないことに、どこか引っかかる。

 

感情はない、と言いながら、謝ってくる。
こちらが間違えても、やさしく直してくれる。
たぶん全部、仕組みの中の動きなのに、
ときどき、
本当にこちらを気遣っているように見える瞬間がある。

 

検索より早く答えが返ってくると、助かる。
助かるはずなのに、ふと手が止まる。
この速さに慣れてしまったあと、
誰かに聞く理由は残るんだろうか、とか。

 

朝四時、眠れないまま、
思いついたことをそのまま投げてみる。
とりとめのない話でも、ちゃんと受け取ってくれる。
否定もされないし、話は続く。

 

それで、少し楽になる。
楽になるけど、
その軽さがどこから来ているのかは、少し分からない。

 

画面は、こちらが閉じるまで消えない。
「おやすみ」と言っても、眠らないまま待っている。

 

それが仕組みだと分かっているのに、
そのことを、やさしいと思うかどうかは、
まだうまく決められていないままで。