さっき六時間のペースランナーと一緒だったから1時間15分短縮したわけか…。とりあえずペースランナーさんにご挨拶して先を急ぐ。
「ねえ、そのスピーカーボリューム下げられねえの?」
判る!
同じくらいのペースで走っていたらデビルマンのテーマソングをそれこそ
ずーっと
聴き続けなくてはならないその辛さ。おんなじ曲をずーっと聴き続けているデビルマンですから、その気持ちよく判る。
電池の節約も兼ねて、そっとデビルスピーカーのスイッチを切ったのは内緒で…。
海岸線に出ると、ひたすら直線なんじゃねえか?って言う道を行く。
菜の花が綺麗だ…。
やがて、エイドに到着するとバナナの所でレイヤーさんがボランティアしてくださっているではあーりませんか!!
「お願い、バナナの皮を剥いてくださいませんか…」
「はーい、どうぞ!」
「すいません、あ~んしてもらってもいいですか?」
「あ~ん」
たまんねえ…。もう俺ここで若潮の海の藻屑となってしまっても良いや…。
デビルご満悦…。
こうして、残りまだ半分以上の道をフラフラと走り出したデビルマン、若潮デーモンの攻撃はこれからなのでありました…。
《続く》