デビルスピーカースイッチオン!!
あれは誰だ?誰だ?誰だ?あれはデビル、デビルマーン、デビルマン
お父さんから受け継いだ歌という事でのど自慢でも有名なこの歌を鳴らしながら、スタート後の大渋滞を行く。当然ながら沿道の皆様にはハイタッチしまくりだ!!

そしてランナーの皆様には背後から忍び寄るミュージックで恐怖のどん底に陥れる!!
「うわあ!来たよデビルマン!!」
「うお!誰が来たのか分かり易い!」
まるでモーゼのように進む道が開けていくこの状況であるが、全く微動だにせず走り続ける人達も…
(ヘッドホンデーモンか…)
俺もパトロールの時はラジオ聴きながら走っているのでヘッドホンそのものを否定するつもりはない。しかし大会でこれだけの沿道の応援を受けながらもヘッドホンで外界との情報を遮断するのはいかがなものか?
すぐ後ろにこんなに面白い人が走っているというのに気が付かないなんてもったいなくないか?
そんなことを考えながら、スローペースで走っていくと、木更津デーモンにつぶやかれる。
(おまえ、シレーヌにヤラれたふくらはぎ治ってないらしいじゃないか?)
アクアラインに到達する前に既にふくらはぎに激痛が走っていた事については周りのみんなに気付かれてはいけないのでありました…。

アクアラインの関門はなんとか突破した…。
《続く》