世を忍ぶ仮の姿は櫻井くんにそっくりな漢(嘘)デビルマン、四時間半のペースランナーにも爽やかに拔かれ…
ん?あのペースランナー可愛くないか?
振り返って写真を撮られたりしてデビルご満悦。内側は濡れ濡れのデビルアイでは細かいとこまで認識出来ないので、誰でもギャルに見える現象がおきていた。
(でもこのペースランナーは確かに可愛かったと思う)
「すいません、ゴールまでで、このコンビニがもう最後ですかね?」
これまた沿道にいたギャルに声をかけるデビルマン、マラソン大会でなければまず返事すらしてもらえないダイエットおっさんなのは内緒で…。
「多分、そうだと思います」
迷うことなくコンビニにピットイン。
ウイングを入り口に置き、冷蔵ショーケース前に歩を進めると、ZEROロング缶二本を持ってレジへと進む。
「あれ?もうゴールしたの?」
「いや、まだ途中」
「えー!!」
店内にいたお客さんと会話を交わすとレジのギャルまで
「いらっしゃいませ!!お急ぎですよね?」
「あ、大丈夫大丈夫、ここに寄った時点でタイム関係ないから」
流石歴史と伝統に彩られた館山若潮、街ぐるみでランナーを応援してくれているのだ。
まあ、ランナーでレース途中でコンビニ寄ってゼロ買う人はあんまりいないとは思うが…

あと少し、もう少し。
ゴールが見えてきたその時、最後のデーモンが攻撃を仕掛けてきている事にまだ気付いていないデビルなのでありました…。
《続く》