
「いやあ、確かにガソリンちゃあガソリンだけどさ…。」
お店の人にそんな事を言われながら、あまりにも時間が早すぎて、今日の一番搾りとなったハートランドを頂いたあと、ソロソロとスタート地点へ移動する。
「すげぇ…。」
「カッコイイ…。」
「あれで走れるのか?」
これだよ、これ。
最近の大会では皆感覚がおかしくなっているのか、この格好で出でも全く普通に接する人が多くて困っていましたが、まだまだ知名度の低い大会ではこういう声が聴こえてくる…。
(なんか新鮮だな…。)
やがて、前方ブロックと後方ブロックに進路が分けれる分岐点まで来た。
「Bブロック近辺で待ちあわせしてるんですけど、こっちから行っても良いですか?」
「あ~、一応ゼッケン確認してるんで、後ろのブロックから行ってもらえますか?」
なるほど、そういう事ならEブロックと言っていたおっさんランナーさんもこっちから行くよな…。ならば最後尾で待って合流して待ち合わせ場所まで行こう。
こういう時は例えそれが遠回りであってもルールに従う素直さを持つデビルマン。
早々にKブロックに到着するとあたりを阿鼻叫喚の地獄絵図へと落とし込む…。
やがて…。
予想とは反して前方からウォーリーを探せ夫婦が登場!!
「いやあ、久しぶりですね」
「今日はデビコロ大魔王なんですよね!」
「これが噂のランニング足袋ですか!」
などなど、久々の再会に話も弾む。
こういう繫がりがあるから楽しいんだよな…。しかも今日は読者さんもいっぱい来てるみたいだし、一緒に行って仲良くなろう!
そうすればきっとこれからの大会でも寂しくなんかないだろうしな!!

「じゃあ荷物預けてくるんで」
「遠いからね!またね!」
再びの合流を心待ちに、最後尾で仁王立ちするデビコロ大魔王、これが二度と会うことの出来ない別れだとは夢にも思わずルンルン気分なのでありました…。
《続く》