バニーさんに追いつかれる。
「イヤイヤ、最初だけだから。無理しなくても自然に追いつくって」
「鎌北湖のエイドで一緒に記念撮影して欲しくって~」
デビルご満悦である。
気が付くと、ガッチャごんは獲物を捉えて先に行ってしまった…。
「同じ故障持ちとはいえ、あっちのは仮病だな…。」
白い仮病王子は居なくなったものの、ちょうどウルトラ長兄のzoffyさんに捕獲されるデビルマン。
時を同じくして、補強を入れたデビルウィングが音もなく崩れ落ちる…
「うわ!!やっば!背負ってる紐部分がバカっと剥がれちゃった!」
ちょうどこの時、何故か道端に立っていた人が手にガムテープを持っているから人生って不思議だ。
すかさずzoffy兄さんがそのガムテープを分けてもらうように交渉。
取り急ぎの応急処置を済ませると、次のエイドまではソロソロと進む。幾多の闘いを一緒に来ただけあって、zoffy兄さんのウィング扱いは手慣れたものだ。
頼りになる長兄の助けを受け、エイドに到着すると本格的な修復作業が始まった。この時ほど人の世に愛があるのを感じたことはない…。人の世に愛がある、人の世に夢がある…。
ただし、ここでさっきのバニーさんはデビルをスルーして行ってしまったようだ。残念ながら追い付くだけの余力はデビルには無い。既にいっぱいいっぱい感が漂い始めてきたからだ。
こうして、ガムテープで修復されたウィングを背負った手負いのデビルマン、鎌北湖エイドに到着する前には、zoffy兄さんも先行し、孤独な山岳ステージへと突入するのでありました…。
【続く】

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