楽しかった青梅の闘いも残り少なくなってきた。
そんな時、青梅の天気を守り続ける雷さまを前方に発見!遂に追いついた…。
「やっと追いついた」
「おお」
流石は青梅のマダムキラーとの異名を持つ雷さま、でんでん太鼓の音が響き渡る中デビルは雷様をパス。更には富士五湖で富士山の被り物をしていた
カエルさん
ともランデブー走行を繰り広げていた…。
終盤のこの辺りにくると周りのランナーのペースは一様に落ち気味だ。それが普通なのだろうけど、その中を異様なスピードで駆け抜けて行く
デビルマンと青い雷様とカエルと黒猫(もの凄いスピードで走っていたクロネコヤマトのお兄さんではない。)
往年の瀬古と宗兄弟と中山のような激しいデッドヒートにきっと青梅の観衆は大興奮だったに違いない。ただ、それが被り物ランナーだということだけで余りにもシュールな構図になっていたのは内緒であるが…。
四つ巴の激しいデッドヒートはゴール手前まで繰り広げられた。
「デビルマンお帰りなさい!」
「ただいま~!!」
この時ふと我に帰ったデビルマン、俺の闘っているのは青梅のデーモンであり、同じ平和を守る仲間ではない。沿道の声援に応えることをおろそかにしてまで走り続けるのは愚の骨頂。走りで観衆を魅了する、そんな事は本当のランナーに任せておけば良い。
ゴール手前、デビルは感謝の意を込めて皆に手を上げた…。
「ありがとう!!」
こうして、デビルは遂にFINISHラインを超えた…。
激しい戦いに友情が芽生えたのか、四人はお互いに健闘を讃えあい、爽やかに握手を交わした。例えそれがデビルマンと雷様とカエルと黒猫という異形の四人であったとしても…。
こうして、今年も青梅の平和は守られた。また一年間はデーモンもおとなしくしている事であろう。ありがとう青梅の皆さん…ありがとう。
ゴール 2:52:58
2:45:05(NET)
順位 1832位
《終わり》
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