おもむろに預けた荷物の中から新品のデビルウィングを取り出すとマウストゥマウスでデビルはウィングに愛と勇気を吹き込む。
デビルウィーング!!
やっと、完全体になれた。そして生着替えをしようかとも思ったが、ここまでともに闘ってきたデビルスーツ2号にゴールを拝ませるために、用意していたデビルスーツ3号には袖を通さずそのままにしておいた…。
(君は来年な…)
出発の準備をしていると先に到着していた72キロの部に参加していた『bird』さんが先に出発して行った…。
(俺を踏み越えて行け…)
満を持して、デビル未踏の地へその脚を踏み出した!!
「おお!ウィングが治ってる!!」
「すげー、ウィングが元気になってる!」
復路はあっという間に阿鼻叫喚の地獄絵図に。
すれ違うランナーさんに可能な限りを声をかけてハイタッチしながらデビルは進む。ここではヤギプロ『にっしー』さんと『どらら』さんとすれ違う。去年のお礼とばかり、後続のランナーさんに愛と希望をふりまくのだ。
やがて、70キロを超えてデビルの脚に異変が…。
全く距離が進まない…。
しかも脚の指には血豆が出来たのか激痛が走る。しかもここは青木ヶ原樹海。延々と続く上り坂をデビルは苦しみを堪えて走る。
これがウルトラの苦しみなのだろうか。意識だけははっきりしているのに全く距離が縮まらず、痛みだけが増して行く。
ここは地獄か…。
ここから先はひたすら我慢だ。どんなに苦しくて先に進む以外道はない。と思っていたら地獄に仏、場所を移した姫とKitty2号さんに声援を受ける。

(提供:姫スポーツ)
「ウィングが治ってる~」
「素敵~、ウィングの色が綺麗!!」
(そっち?)
「デビル無表情なのに泣いているみたい~」

(提供:姫スポーツ)
汗は心の涙だ…。ここまでの苦しみが無表情のデビルマンに表情を与えたのだろうか?それでもデビルマンはゴールを目指す。この美しいものを守りたいだけ…。

(提供:姫スポーツ)
傾きかけた日差しを受けて、デビルマンはチャレンジ富士五湖最後の闘いに挑んでいく。
「地獄の苦しみを感じながら、また走ろうと思えるのはなぜだろう」
その答えを探すためにデビルマンはただ前を向いて進んで行く…。
ここでウルトラ川柳
ここ地獄? いえいえここは 河口湖
次回、感動のフィナーレへ続く。
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