日本勢、タイムも順位も今ひとつ~ということで、いろいろ批判も出ているようですが、、、
特にタイムに関しては、完全に勝負重視のレースですので、まったく度外視なのですが、世間一般の人から見ると、「普段通りに走れば―」みたいなご意見もけっこうあるようです。~もちろん、そういうものではありません。
市民ランナーの場合、優勝争いでもしない限り、勝負に徹するということは、ほぼなく~その優勝争いにしても、どちらがより速いペースを維持できるか~的な競い方になりますので、こういうトップ級のチャンピオンシップとは、まったく様相が異なります。
キーワードは「対応する」ということ。
ハイペースなり、スローペースなり、ペースの切り替えなり、これらは相手あってのことであり、そういう意味では、集団で格闘技をしているようなのと同じような展開があります。
テレビ中継中もよく言っていましたが、「小さな上げ下げ」~これは誰かがわざとやっているわけで、スローペースだから楽だというわけではありません。上げ下げで脚を使う(脚の筋持久力を消耗する)ということがあるわけで、対応しないと勝負にならない。対応すると潰される可能性がある…というのが難しいところです。
こういうところは、侍の切り合いに似ています。ちょっとつばぜり合いをしているところもあれば、大きく切りかかってきたので受けなければならないこともある。場合によっては、肉を切らせて骨を切ることもあります。
多くのランナーが良く口にする「自分のレースをする」というのは、非常に難しいのです。
これに対し、現状の日本勢は、まったく手も足も出ないのかというと、可能性がゼロではありません。
考えられる手段は2つ。
1つは、女子5000m予選の上原さんのように、集団から先行して自分のペースを保ち、余計に脚を使うことを避けること。
ただしこれは、上原さんのように「無視」されることが条件です。前に出たものの、他の選手群に対応され、着いてこられてしまっては、ただのペースメーカーになり下がるだけですので。上原さんも、予選は上手くいきましたが、決勝では対応されちゃったわけですね。
もう1つは、ロンドン五輪の中本選手のように、先頭集団に着かず離れず、変化に対応せず~で脚を残すこと。女子ではかつて、ヌデレバ選手が得意としていた戦法です。
他の選手が潰れるのを、こっそり待つ~ということで、プロレスのバトルロイヤルでもよく見られる戦法です。(最近、見てないけど)
今回の佐々木、石川選手も、これを狙っていた節がありますね。ただ、暑さで給水所に寄る頻度が多かったのと、石畳コースがあったことで、想定以上に脚を残せなかった…ということもあるでしょう。
これがもう少し上手く行っていれば、2人とも8~12位くらいで帰ってくる可能性はあったわけで、最初から可能性ゼロだったわけでも、分かり切った惨敗だったわけでもありません。結果的に、ああなっただけで。
ただ、これ以外の手段がほとんどない。他に何をやっても封じられてしまう~のも確かです。そこに現状の世界との力量の差があります。
日本勢~10000mでも苦戦したわけですので、5000mではなおさら…という部分もあったのですが、、、
そんな中での女子~上原選手の決勝進出は光りましたね。これは本当に凄い!
序盤からの飛び出しは、10000mでも触れた通り、今や日本女子代表の伝家の宝刀!<先に行きますから無視してください>作戦。
まずはこれが大ハマり!
いや、さすがに入り200mの34秒は、この作戦にしても突っ込み過ぎか!?と思いましたが、結果的には、この飛び出し&突っ込み気味のおかげで、想定以上に主力集団との距離を取ることが出来たのが良かったですね。追い着いてくるまで、けっこう稼ぐことが出来ました。
で、スゴかったのはここから。この作戦は、序盤で良いペースを保ち、終始、自分のペースで自分のレースをする。後ろはその間に潰し合いをしていてもらうことを願う…というもので、追い着かれtら、追い抜かれる…のがセオリーでもあります。
が!上原選手~ここから頑張る!え?ここから真っ向勝負?このペースでまだ脚を残しているの?~てな具合に、離れない…。それどころかもう一度前に出ようとする!…いや、さすがにそれはやめておきないさい!と思っちゃうくらい、果敢です。
着取りは無理でも、自分でつくったハイペースがはまり、堂々とした走りっぷりで見事にプラスで決勝進出!
決勝は、さすがに最初からハイペースになりそうですが、今度は、そこでの粘りに期待したいですね。
本来、上原選手は3番手で、鈴木・尾西選手とは、1クラス以上の実力差があると目されていましたが、、、
世界陸上9位の鈴木さんは、やっぱり故障の影響があったのか…?尾西さんも、本来の走りではなく、、、
「上原が通るなら、3人行けるだろ」的に楽観していましたが、やっぱり五輪は難しいですね。
男子の方はもっと厳しく、、、
村山選手は、上原スタイル?でリードしたものの、自分でペースを作るというほどでもなく、主力集団との差もあまりなく、ちょっと中途半端な飛び出しになってしまいました。
まあ、2種目の結果から見ても、基本的に状態が良くなかったのでしょう。故障でもあったのかも知れませんね。
大迫選手は、世界陸上の予選(善戦するも、惜しくもギリギリ敗退…)のイメージが残る中、同じような展開でラスト1周を迎えるものの、伸びない…。
「脚が残っていなかった」とのことですが、まあ、それが予選の潰し合いです。ペースを上げ下げするのは、相手に脚を使わせるためですので。
このことから、後でもう一度見てみると、なるほど、集団内でのポジションがずいぶん動いていますね。出所を常に狙っていたのでしょうが、、、
やっぱり国内でもこういうレースをもっとやらないといけないな。
国内でも、ケニア選手が先行するレースはいくらでもあるわけだから、みんなでそれに着いて行かないと。まずは、後先考えずに~。
そんな中での女子~上原選手の決勝進出は光りましたね。これは本当に凄い!
序盤からの飛び出しは、10000mでも触れた通り、今や日本女子代表の伝家の宝刀!<先に行きますから無視してください>作戦。
まずはこれが大ハマり!
いや、さすがに入り200mの34秒は、この作戦にしても突っ込み過ぎか!?と思いましたが、結果的には、この飛び出し&突っ込み気味のおかげで、想定以上に主力集団との距離を取ることが出来たのが良かったですね。追い着いてくるまで、けっこう稼ぐことが出来ました。
で、スゴかったのはここから。この作戦は、序盤で良いペースを保ち、終始、自分のペースで自分のレースをする。後ろはその間に潰し合いをしていてもらうことを願う…というもので、追い着かれtら、追い抜かれる…のがセオリーでもあります。
が!上原選手~ここから頑張る!え?ここから真っ向勝負?このペースでまだ脚を残しているの?~てな具合に、離れない…。それどころかもう一度前に出ようとする!…いや、さすがにそれはやめておきないさい!と思っちゃうくらい、果敢です。
着取りは無理でも、自分でつくったハイペースがはまり、堂々とした走りっぷりで見事にプラスで決勝進出!
決勝は、さすがに最初からハイペースになりそうですが、今度は、そこでの粘りに期待したいですね。
本来、上原選手は3番手で、鈴木・尾西選手とは、1クラス以上の実力差があると目されていましたが、、、
世界陸上9位の鈴木さんは、やっぱり故障の影響があったのか…?尾西さんも、本来の走りではなく、、、
「上原が通るなら、3人行けるだろ」的に楽観していましたが、やっぱり五輪は難しいですね。
男子の方はもっと厳しく、、、
村山選手は、上原スタイル?でリードしたものの、自分でペースを作るというほどでもなく、主力集団との差もあまりなく、ちょっと中途半端な飛び出しになってしまいました。
まあ、2種目の結果から見ても、基本的に状態が良くなかったのでしょう。故障でもあったのかも知れませんね。
大迫選手は、世界陸上の予選(善戦するも、惜しくもギリギリ敗退…)のイメージが残る中、同じような展開でラスト1周を迎えるものの、伸びない…。
「脚が残っていなかった」とのことですが、まあ、それが予選の潰し合いです。ペースを上げ下げするのは、相手に脚を使わせるためですので。
このことから、後でもう一度見てみると、なるほど、集団内でのポジションがずいぶん動いていますね。出所を常に狙っていたのでしょうが、、、
やっぱり国内でもこういうレースをもっとやらないといけないな。
国内でも、ケニア選手が先行するレースはいくらでもあるわけだから、みんなでそれに着いて行かないと。まずは、後先考えずに~。
クリール9月号
「速くなるための減量大作戦!」
<ランナーのための減量Q&A>を私が解説しています。
9月号!ですので、間もなく店頭から消えるかと思いますので、お早めに~。
これに伴い…というわけではないのですが、偶然、時期が重なり、8月20日に<ランナーの体重管理セミナー>を横浜で開催します。
詳細はこちら ~といっても、すみません、既に定員に達していますので、お申し込みいただけません。。。
そもそも、体重を落としたくて走り始めた方も少なくないかと思いますし、もっと体重を落とせば良いタイムを出せるはず!!~と思っている方もおられるでしょう。
それは良いのですが、けっこう、理論なり方法論なり、いろいろと間違って無理をしているランナーが少ないないのが実情です。
そういうことで、本来あるべき正攻法を整理しておきたいと思っています。
日本勢は、どちらも、ちょっと残念な結果でした。。。
力が及ばないのか、調子が悪かったのか、実力を出し切れないのか、展開や配分のミスなのか…というと、ちょっと判断が難しいですね。
メダル云々ではないにしろ、もう少し闘えるはずだった感じはあったのですが、、、
いちばん気になったのは、レース展開です。
最近(といっても数年前から)、国内のレース展開がガラパゴス化していないか?つまり、世界と違うレース展開にはまっている感じがあります。速い・遅いのレベルの違いだけでなく。
そんな中、大迫くんのように海外に出て力を着けているような例もあるわけですが、彼にしてもまだ、レースの実戦不足。まあ、発展途上中ともいえますね。
その成果は、徐々に出ているのですが、やはりこれはこれで、年季のいるものなのだなということも感じます。
ましてや、海外レースの経験のほとんどない選手に、こういうレースで力を出せ!というのはかなり厳しい要求のような…。
一定のハイペースで、着々とラップを刻んでいき、好タイムでフィニッシュする~こういう、記録会的なレースが国内では激増し、適度に持ちタイムの良い選手の層はかなり厚みを増しています。
しかし、昔、日本の長距離が強かった頃のような、途中で飛び出してわざとペースを乱す・掻き回す・いちかばちか仕掛ける~みたいなのが凄く減りました…。駅伝は特にそうです。
トラックもマラソンも、もっともっと海外に出てレース経験を積む必要があるのと、国内の国際大会や、タイトルの懸かったレースでも、牽制→ラスト勝負ではなく、序盤から、誰が何をするか分からないような展開のレースをやって欲しいですね。
力が及ばないのか、調子が悪かったのか、実力を出し切れないのか、展開や配分のミスなのか…というと、ちょっと判断が難しいですね。
メダル云々ではないにしろ、もう少し闘えるはずだった感じはあったのですが、、、
いちばん気になったのは、レース展開です。
最近(といっても数年前から)、国内のレース展開がガラパゴス化していないか?つまり、世界と違うレース展開にはまっている感じがあります。速い・遅いのレベルの違いだけでなく。
そんな中、大迫くんのように海外に出て力を着けているような例もあるわけですが、彼にしてもまだ、レースの実戦不足。まあ、発展途上中ともいえますね。
その成果は、徐々に出ているのですが、やはりこれはこれで、年季のいるものなのだなということも感じます。
ましてや、海外レースの経験のほとんどない選手に、こういうレースで力を出せ!というのはかなり厳しい要求のような…。
一定のハイペースで、着々とラップを刻んでいき、好タイムでフィニッシュする~こういう、記録会的なレースが国内では激増し、適度に持ちタイムの良い選手の層はかなり厚みを増しています。
しかし、昔、日本の長距離が強かった頃のような、途中で飛び出してわざとペースを乱す・掻き回す・いちかばちか仕掛ける~みたいなのが凄く減りました…。駅伝は特にそうです。
トラックもマラソンも、もっともっと海外に出てレース経験を積む必要があるのと、国内の国際大会や、タイトルの懸かったレースでも、牽制→ラスト勝負ではなく、序盤から、誰が何をするか分からないような展開のレースをやって欲しいですね。

