日本選手権・長距離種目 | 鈴木 彰の ミドル・シニアランナーのためのランニングブログ

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@runnerのCEO、e-Athletesヘッドコーチの鈴木彰が、なるべくプライベートな部分は避けつつ、主に概ね40歳以上のミドル・シニア(中高年!)ランナー向けにランニング関係のあれこれを綴ってみようかなってとこです。

 今日、12月4日は、「鬼滅の刃」23巻の発売日…だけでなく、日本陸上競技選手権・長距離種目の開催日です。

 

 正式名称は

第104回日本陸上競技選手権大会・長距離種目
兼 東京2020オリンピック競技大会日本代表選手選考競技会

 原則、1年に1回ですから100年以上前からやっています。それぞれの種目の、その年の、よ!日本一!を決める大会です。
 
 その年の、タイムがいちばん良い人が「日本一!」の称号を得られるわけではありません。この大会で優勝した人が日本一!なのです。そこがランキングと選手権の違いですね。選手権で優勝した人=選手権者=チャンピオン!です。
 
 「長距離種目」と銘打っているのは、短距離・中距離・跳躍・投てき・混成・競歩・マラソンーは、これとは別に実施されているということです。これまでも10000mは分離開催されていましたが、今年は長距離種目(5000m・10000m・3000m障害)を丸ごと分離したわけですね。
 ちなみにマラソンは、3月のびわ湖毎日マラソンが兼ねていました。
 
 さてさて、今年のこの大会は、いろいろいわくつきです。
 そもそもコロナで、スポーツ全般がグダグダになっていて、日本選手権の本体自体も10月にやっとこ開催されました。
 
 で、長距離種目です。その10月に一緒にやっても良かったんでしょうけど、今年は東京オリンピックの代表選考も絡むので、その参加標準記録が有効になった12月1日以降(第2期)で、少しでもタイムの出そうな時期に…ということもあって、なんやかんやでこの日になったのでしょう。
 
 既に駅伝・マラソンシーズンに突入!ということで、いいんだか悪いんだか分かりませんが、その駅伝に向けて仕上げていくからか、記録会等では11月~12月くらいがいちばん記録ラッシュになる!ということもありますね。
 
 目先の駅伝と、どうなるかまだ分からないけど夢の東京オリンピック日本代表― なかなか天秤にかけづらい取り組みであるのがビミョーなところですが、そこがまた今回の見どころでもあります。
 
 まあ、市民ランナーの方は、陸上のトラックレースはあまり興味ないかも知れませんが、本来はトラックがメイン、駅伝がサブ…的な位置付けではあるのです。昨今は駅伝の"人気"がロケット的に爆発し、大幅に先行しちゃってはいるのですが。
 日本選手権で優勝したり入賞したりするというのはまさに日本のトップに君臨する!ってことなのですが、なぜか駅伝の区間賞なんかの方が賞賛されるというのは実はおかしな話なのです。
 日本選手権で入賞した学生ランナーが「この勢いで箱根駅伝も頑張ります!」みたいなことを言うこともありますが、おいおい、逆だろ…と思うこともありますね。
 
 で、オリンピック選考ですが~
 代表内定の条件は、この大会の優勝者で、この大会が終わるまでに参加標準記録を突破している選手―ということになっています。
 
 誰かが必ず優勝するわけですが、標準記録を突破していないとダメなんですね。
 その参加標準記録は―
 男子5000m 13分13秒50
 女子5000m 15分10秒00
 男子10000m 27分28秒00
 女子10000m 31分25秒00
 男子3000m障害 8分22秒00
 女子3000m障害 9分30秒00
 
 さすがオリンピック…ほぼ日本記録前後くらいの水準です。現段階の突破者も数人しかいません。
 それだけに今回は、勝負もさることながら、記録へのチャレンジ!も見どころになります。
 
 おや?と思ったのは、今大会で優勝したが参加標準記録には及ばなかっ た。その後別の大会で標準記録を突破した~という場合は、内定しない!ということ。これは今までの五輪・世陸の代表選考と違うところですね。今までは、後出し!でも良かったのです。温情を排し、日本選手権重視とする姿勢のようです。
 
 本来、選手権大会にはペースメーカーは着かない(そのため、超スローペースになることもある)のですが、国内の実業団等に所属する外国人選手がオープン参加しますので、結果的にその役割を果たしてくれることになるでしょう。知らんけど。
 
 (続く)