そもそもスポーツ心臓とは~
主に持久系スポーツに対する適応として、心臓の拡大(心肥大)や、安静時心拍数の減少といった現象がおこる心臓のことをいいます。
心臓がデカくなる!?って、そんな馬鹿な…という感じもありますが、実際、私もレントゲンで自分の心臓の大きさを見た時には笑いました~。お医者さんも、お見事!って感じで笑ってましたけど。
一方、安静時心拍数の減少~ ランナーはみんな、脈拍が少なくなるってのは誰でも知っていることですね。大きな個人差がありますが、60拍/分を切るかどうか~というのが、キリの良いところでの1つの目安でしょう。ちなみに普通の人は、だいたい70~80拍/分くらいとされていますので。
ちょっとトレーニングを積むと、50拍/分くらいまでは平気で下がります。更には40拍/分くらいまで。
よく、オリンピック選手等を紹介する報道で、『○○選手の心拍数は1分間に35回しかない。これが科学的に証明された強さの秘密だぁ!』みたいなことをやっていますが、これはちょっと大袈裟です。オリンピック選手でなくても、40拍/分を切るようなアスリートは山ほどいます。
それどころか、市民ランナーでもいますね。40拍前後/分くらいなら、普通に。さすがにマラソンのタイムも、男性で2時間40分以内、女性なら2時間50分前後くらいのレベルにはなりますが、それでも珍しいことではありません。
つまり、安静時心拍数の少なさは、必ずしもマラソンの速さと正比例するわけではないのです。まあ、大きな傾向としては、少ないランナー=強い・多いランナー=そうでもない…というのは確かにあります。が、タイムと比例はしません。この点は月間走行距離と同じような感じですね。
まあ、いうならば、安静時心拍数の少なさは、トレーニングによる心臓の開発度みたいなものです。よく鍛えられている心臓と、まだまだそうではない心臓の差が出てくるようなものです。それじゃあ、もうすっかり心拍数が下がり切ったランナーは、開発し尽し、マラソンのタイムは伸びないのか?~というと、そんなことはありません。もっといろいろな要素、要因があるからです。決して心臓だけで走っているわけではないので。
さらに、つづく