グッド・ジョブ媚薬8 黙示禄105 | 渡夢太郎家の猫

渡夢太郎家の猫

2008年 3月に蘭丸の2度目の子供ができました
これで、我が家は9匹の猫です

マギーは自分の胸を見下ろして美喜の胸を見た。

※日本人とアメリカ人のカップの差は測定方法が
違っているので一概に言えないが
日本人をAカップとするとアメリカ人はDカップ
と4カップも違う。

また日本人と欧米人は根本的に骨格が違い
たとえばそれを上から輪切りにすると欧米人は円形、
日本人は楕円形、それに半円形のバストが張り付ければ
円形の方は大きくなり楕円形の方は外側に向くのです。

「私、黒崎から連絡があった件を報告しておくわ」
「そうね、私は指示待ちで東京フォーラムの近くで
待機する」
マギーは出かける為に着替え始めた。

~~~~~
東京フォーラムの喫茶店で美喜からのメールを亮は受け取った。
「黒崎正一郎も株主総会に出席をするそうです。
 3000万株はあっちへ行ってしまいました」
亮は仁木と三雲とケイトの前でため息をついた。
そこに一恵と玲奈が委任状を持ってきた。
「済みません、さっき着いたばかりで」
「大丈夫です。すぐに有効株数(6か月以上保有)計算しましょう」
「はい!」
仁木と三雲は電卓を取り出し計算を始めた。

「亮さん、有効株数って何ですか?」
仁木が亮に聞いた。
「株主には株の売り買いで儲ける人間と
 持ち株の配当を受けるいます。議決権を持つ為には
 6ヶ月以上その株を持っていなければならないんです」
「なるほど、半年間株を保有しなければならないとなると
会社の買収にはそれなりの資金と時間が掛かる訳なんですね」
三雲は納得してうなずいた。

「そうです」
亮が答えると一恵と玲奈の計算が終わった。
「実質有効株数は中国が1億8500万株、
ロシアが8000万株」
「トータルで2億6500万株、こっちの
1億4000万株を合わせて
 4億500万株か・・・」
亮は手を頭に組んで天井を見上げた。

「大丈夫なんですか?30%に満たなくても」
一恵が亮の顔を覗き込んだ。
「はい、浮遊株主、いわゆる株主名簿に載らない
株主が5%ほどいますので発行株15億株のうち
7500万株は無効になると考えられます。
有効株数は14億2500万株、
それの30%は4億2750万株には2270万株足らないですね」
亮はそう言って微笑んだ。

「すみません、外国の株主さんの株ってどこにあるんですか?
 経済学は専攻していないもので」
三雲は正直に聞くとやはり内容が良く分かっていなかった
仁木が胸を撫で下ろした。
「外国人株主は日本に常任代理人を届けなくてなりません。
 ほとんどの場合証券会社です」

「なるほど、そこからの委任状なんですね」
「はい、外国人株主から委任状を集めて
拒否権を発動するなどと言う
 前例がありませんからどうなるか分かりませんが。
 株主の意見に相違はありません」
「はい、亮さん。頑張ってください」

そこに亮の元に四菱銀行の栗田義雄から電話がかかってきた。
「團さん申し訳ありません。昨日の会議の結果当行は今の
 F電機の執行部に付くことになりました。本当に申し訳ありません」
電話の向こうでは栗田が頭を下げているのが見えるようだった。
「大丈夫です。仕方が無い事です。
ご検討いただきありがとうございます」

続いていなほ銀行の山際恭子からも
同じ内容の電話がかかってきた。
「亮、難しい状況ね、今日F電機の株を買ったとしても
何の力もないし・・・」
ケイトが心配そうな顔をしていた。