グッド・ジョブ媚薬8 黙示禄106 | 渡夢太郎家の猫

渡夢太郎家の猫

2008年 3月に蘭丸の2度目の子供ができました
これで、我が家は9匹の猫です

「ええ、難しいですね。次の手はどうしたらいいか・・・」
亮はそう言って時計を見た。

「亮、俺だ」
「あっ、森さん」
「やっと塩見の部下菊池澄夫の事が分かった」
「本当ですか?」
「ああ、奴は女とマカオに旅行をする約束をしていたが
 ある日、ぷつんと連絡が途切れたらしい」
「菊池は敵対している組織から逃げようとして
殺されたんですね」
「いや、女によると組織から逃げると言うより
最近金回りが良くなって随分貢いでもらっていたそうだ」

「どれくらい?」
「500万円以上だそうだ」
「500万円!それは尋常じゃないですね。
ひょっとしたらそのお金・・・」
「ああ、俺もそう考えている。塩見の金に手を出して
 塩見に殺されたんじゃないかと・・・」
「そうですね、でも部下の宮部に殺させるでしょうか?」
「いいや、塩見が雇った殺し屋だろう。いくら塩見の
過激な部下連中でも殺しまではしないだろう。せいぜい拉致、
監禁だろう」

亮は森にそう言われて小妹を監禁しているのは
小妹の部下であることを祈った。
「では菊池の部屋に鑑識を入れて証拠品を集めさせましょうか?
 ベッドにたっぷりと血液が残っていたそうですから」
「いや、それでも塩見の命令でいる証拠は出ないだろう。
 もうしばらく俺に任せてくれ、必ず菊池の死体を探し出して見せる」
「分かりました。何かあったら連絡ください、僕でできる事が有ったら・・・」

「うん、早速だが亮に会ってもらいたい女がいる」
「えっ?」
「菊池が入れ込んでいたホステスだ」
「それで僕ですか?」
「ああ、お前の事を知っているそうだ」
「だ、誰ですか?」
「さてそろそろ」
亮は時計を見て立ち上がった

「あっ、ちょっと待ってオシッコ」
亮は立ち上がるみんなを笑って制した。
「緊張しているの亮?」
「あっ、私も行く」
一恵が立ち上がって亮の脇に立った。

「亮、緊張しているの?」
一恵が亮の脇に立って亮の顔を覗き込んだ。
「男は自分の物を握って男の自覚を持つんです」
「うふふ、じゃあ女は何処を掴めばいいかしら?」
「ち・く・び」
「嘘!本当!」
一恵が大声を上げた。

「あはは。な、わけ無いか・・・」
「もう、亮が言うと本気にするじゃない」
「自分が女として自覚している場所を触るのは
 良い事ですよ。それは個人差でしょうけど」
「そうか・・・」
一恵はニヤニヤと笑った。

亮は軽く手を上げて男子トイレに入り
ズボンのチャックを下ろした。
「ふう」
亮は便器を見下ろした。

その時、亮の目線に黒い影が走った。
「野郎!」
男が亮の腰目がけナイフを両手に持って走って来ると
亮は右手で自分の物を持ったまま右足を後方に上げた。

その足は男の腹部入りそれ以上の接近を止めた。
「ウッ!」
亮は体を返し正面を向いてもう一度
男の股間を蹴り上げた。