グッド・ジョブ媚薬8 黙示録95 | 渡夢太郎家の猫

渡夢太郎家の猫

2008年 3月に蘭丸の2度目の子供ができました
これで、我が家は9匹の猫です

「うん、建設ラッシュでにわかに景気回復に見えるが
 耐震改修促進法によっての強制的な物だ。
景気回復はまだまだ予断をゆるさない。
経営者が手を抜くとあっという間に業績が落ちる」
「はい私もそう思っています、黒崎には内緒ですが、
そのホテルの一部はランド不動産に売却予定です」
「ん?ランド不動産と言う事は・・・亮はホテルを買って
何をやろうと思っているんだ?」
「ダイエットホテルだそうです」
「あはは、ダイエットホテルか。
あいつはいつも突拍子も無い事を考える」

「済みません、いつも突拍子で・・・」
亮が内村の前に笑いながら現れた。
「おお、来たか・・・」
内村は微笑みながら亮を手招きした。
「はい、お呼びが有ったので参りました」
亮はそう言って甲山と徳田に頭を下げた。
「美喜ちゃんとマギーが黒崎に連れて行かれたぞ」
内村が心配そうに話しかけた。

「大丈夫です。予定通りです」
「突然黒崎を蝶に誘ってくれと言った時はびっくりしたぞ。
 どういう事なんだ?」
「今の状態で話をするとただの悪口に聞こえますので
 もう少し待ってください」
「分かった、でも大丈夫か。彼女たち危険じゃないのか?」
「あの2人ですか?マギーは元ロサンジェルス市警で
 VIPのボディガード。
美喜さんは甲賀忍者の子孫です。10人の男が
把にかかっても倒せないでしょうね」
「マジか!」
内村たち3人は腰を引いた。

~~~~~
その頃、代官山のマンションの前に
黒いワゴン車が止まった。
後ろのドアが開き、ソフト帽をかぶった男が出て
マンションの玄関に行き暗証番号を押して
ドアを開けた。

男はエレベーターで20階に上がり悦子の居る
2003号室のチャイムを鳴らした。
「はーい」
「悦子私だ」
声が聞こえると男は低い声て答えた。

間もなくドアが開くと男は手に取った「バチバチ・・・」
音を立てて青い光を放ったスタンガンを首に押し付けた。
「やったか。大飯」
男の後ろから身長165cmほどの小柄な男が声を掛けた。

「ああ、小関クローゼットに行ってこの女の服に着替えろ。
一番低い靴を履くんだ」
「分かった、どうやって連れ出す?監視カメラに映るだろう」
「クローゼットの中にある一番大きなトランクの中に
この女が入るはずだ、
 俺はちょっとやる事がある」
大飯はトイレに入って行った。
小関はクローゼットの中から悦子のワンピースと
大きなトランクを持ってきた。

「大飯、この女入れるぞ手伝ってくれ」
「分かった」
大飯は黒い袋を重たそうに持ってきた。
「なんだそれ?」
「俺たちのギャラだ」
大飯は勝ち誇ったようにバックの中身を見せた。
「おおそうか、さっさとこいつを入れてしまおう」

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「亮君、これからの予定は?」
甲山は黒崎正一郎をどうやって解任するか
亮のアドバイスが欲しかった。
「はい、明日F電機の株主総会が開かれ
社長及び役員の解任を提案します」
「君が提案するのか?」
「はい、僕個人で1000万株、個人投資家から
2000万株の委任を受けています」