ターミナルケア 眠気に対する予防と対策
眠気に対する予防と対策
モルヒネの中枢神経系への作用により、約20%の使用患者に眠気が生じる。
通常、呼名や軽い刺激ですぐに覚醒し、平常通り会話ができて、見当識障害や意識混濁は伴わない。
患者や家族はモルヒネ開始と共に眠気が出現すると不安になることがあるので、開始時に「痛み止めで少し眠くなることがあるが、数日でなくなるので心配することはない」と説明する必要がある。モルヒネの投与初期や増量時また過量投与時、高齢者や全身衰弱の強い患者にしばしばみられる。
モルヒネ開始前に痛みのため不眠が続いている患者は、痛みが緩和すると数日間よく眠ることがあり、軽度の眠気は苦痛とならず、むしろ「気持ちがいい」と言う患者が多い。寝不足解消のためであり、安心して寝てよいと説明する。
■ 眠気に対する耐性は早期に出現するので、多くの患者では3~5日間の様子観察だけで軽減・消失する。
■ 痛みがなく眠気が強い場合、過量投与を疑い、減量する。減量は1回量を3割減(例えば1回量10mgの時は7mgに減らす)で、痛みを出現させずに眠気を軽減させるように調節する。
■ 投与量を減らしても眠気が残る場合は、他の原因を除外した後に、メチルフェニデート(リタリン)の投与を検討する。メチルフェニデートは、覚醒効果があり、1回10~20mgを1日朝、昼の2回投与で眠気の改善に有効である。不眠の原因となることがあるので、夕刻以後の服用は原則として避ける。
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