クローバー(ノンフィクション小説) -23ページ目

守りたいモノ‐26‐


幸也は何も言わなかった。

きっと……
納得してくれたんだと思う。

店に寄り買い物をし、
レジで財布を開けた。

そこには翔真とリエと
3人で撮ったプリクラ……


それを見えない所に隠した。




この後の自分を支えてくれる……
1枚のプリクラ。

守りたいモノ‐25‐


元々
写真は好きじゃなかった。

看護学校に入る迄の写真はほとんどない。
いつも1人だったから。

だから……
今ここにある写真は私にとって大事な思い出。


夜の港
目の前には海……

写真を1枚ずつ取り出し
それを小さく破り海に投げ入れた。

仲間との思い出

リエとの思い出

翔真との思い出……

1枚1枚目に焼き付けながら
破り捨てていった。

最後に、
妊娠した時にもらったエコー写真……


記憶力が良くて良かったよ。
思い出は頭の中にある。

守りたいモノの為に
大事なモノを手放した。



忘れないように刻み込みます……

守りたいモノ‐24‐


「お前が付き合った奴全員の名前言えよ」
幸也が聞いてきた……

「…何で?」


「潰す」

「全然関係ない人達でしょ」


「あの翔真って奴はどこに住んでるんだ?」

「…………」


やっぱり翔真か……

「言えない。元カレは関係ない」
「その代わり、今迄の思い出の写真捨てる。後、男の電話番号全部消す」


私は一旦寮に戻り、
アルバムを持ち出した。