キネマ★ジュンコ
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夜の大捜査線

シドニー・ポワチエ主演の、言わずと知れた名作。

黒人の刑事と白人の刑事が、衝突を繰り返しながら、除々に理解し合い殺人事件を解決して行くと言う、王道のストーリー。
題名だけ聞くと、大都会を舞台に繰り広げられるストーリーかと、思いがちだが、実は小さな田舎町が舞台の為、大捜査線??って感覚は拭いきれない。

しかし観ている者まで汗をかきそうな猛暑の演出、全体を包むピリピリ感は、圧巻である。ラスト以外な犯人には驚かれる方も多いだろう。
人種問題を鋭くえぐった問題作品……だから名作なんですよねぇ。





タイトル: 夜の大捜査線

ブギー・ナイツ

途方もない夢に,一生を捧げる男の物語。

どんな男の夢なのか……大統領に上り詰めるでもなく、金を掘り当てる事でもなく、後世に残る研究を成し遂げる訳でもない。
巨根の持ち主の男が、ポルノ男優として上り詰めて行くストーリーなのである。ちょっとバカらしさを感じるが、そんな夢を描く作品もなかなか無いので、ある意味新鮮さを感じた。

どうしても現実的に、生きられない人はいる。
しかし、途方も無い夢を、追いかける人の心の中には、抱えきれない劣等感があるのではないだろうか。
それを払拭させる為に、大穴狙いの人生を送る……って事なんでしょうねぇ。




タイトル: ブギーナイツ

ソドムの市

ある意味有名な、ピエル・パオロ・パゾリーニ監督の遺作。

第二次世界大戦のローマ。街の美少年、美少女を集め権力者達が、SM、レズ、ホモ、スカトロなどを淡々と行っていく、常軌を逸した世界を描いている。マルキド・サドの原作を元にしている事もあり、描写のエグサには衝撃さえ覚えた。

ピエル・パオロ・パリゾーニ監督自身同性愛者で、この作品の上映前愛人の少年に撲殺された為、遺作となった。
よく同性愛者は右脳が発達している人に多いと言うが、この監督はまさにそうだろう。
あまりの内容に、引く方は多いかも知れないが、間違ってもこの作品は「駄作」ではなく、「秀作」である事は間違いない。

ただ一つ言える事は、この作品を鑑賞した後、必ず『カレー』は、食べられなくなる事ですかねぇ……。





タイトル: パゾリーニ・コレクション ソドムの市 (オリジナル全長版)

ガタカ

SF作品は、ビジュアルがしっかりしてないと、どうしても安ぽっくなってしまう……。

その点この作品は、画が素晴らしい!
余分な装飾が一切ない建物や部屋、スーツ姿で同じ様に歩く無感情なエリート社員……等など何とも言えない硬質な感覚がクセになってしまう。
クールなのに温かみがり、透明感もある物語。
SF作品であろうが、最終的には心と心のつながり、情愛に寄って行くセンスが素晴らしい!

出演者も、イーサン・ホーク、ユマ・サーマン、ジュード・ロウ等,
美男美女ぞろいと言う所も、この作品を盛り上げてる、一部ではあるでしょうねぇ……



タイトル: ガタカ

デュエット

世界の共通語「カラオケ」に、テーマを当てた作品。

カラオケ好きなアメリカ人達を、ユーモアたっぷりに描いている。
『カラオケコンテスト』が開かれ、歌手を目指している女、賞金狙いだけの元プロ歌手、初めてカラオケの魅力に取りつかれたサラリーマン……等などが優勝を目指し奮闘するストーリー。

グイネス・パウトロー、ヒューイ・ルイスが出演している。
ヒューイ・ルイスは歌手なので、上手いのは当たり前だが、新発見なのがグイネス・パウトローも、なかなか上手なのである。

二人は親子役で、名曲スモーキン・ロビンソンの【クルージン】を、歌うのだが、これがまた聴かせてくれる。

日本のカラオケは閉鎖的に歌うイメージがあるが、この作品の様に開放的に歌う、カラオケも良いかも知れませんねぇ……。



タイトル: デュエット

マグノリアの花たち

この作品は公開当時あまり評判が良くなかったらしい。

女性同志の友情を描いている作品で出演者はジュリア・ロバーツ、サリー・フィールド・シャリー・マクレーン・ドリー・パートン……等など、顔ぶれは一流どころである。
ストーリーはまぁ人間性善説にのっとった、かなり道徳的なものかもしれない。しかしそればかりとは言えない、奥深さがあるように思う。演技には定評のあるサリー・フィールド、シャーリー・マクレーン……この二人の役柄が軸となって進んで行く物語。その演技に引き込まれていくうちに「ただの道徳映画」を超えていったのではないだろうか。
笑いがあって、泣きがあって、心が温まる。

寒い季節にぴったりの映画ですねぇ。




タイトル: マグノリアの花たち コレクターズ・エディション

ティファニーで朝食を

オードリー・ヘップバーン主演、ラブ・ロマンスの古典作品。

彼女の美しさは、賛美するに値するものがある。
この作品でも、彼女のファッション、コケティッシュな容姿に、目を奪われる方は多いんではないだろうか。
彼女の魅力に引き入られると、この作品のストーリーを見逃しそうになる。
しかし、ストーリーに目を向けると、この作品は、ラブ・ロマンスなのに、最初から最後までずっと、カネの話をしているのがスゴイ!
カネの為なら、チビ、ハゲ、デブでも良いと言いきってしまう、女っぷりにも是非目を向けて頂きたい……。

それから、この作品のムードメーカーでもある『茶トラの猫』……名演技ですねぇ。





タイトル: ティファニーで朝食を【字幕版】

ブリキの太鼓

1979年カンヌ・グランプリ作品。

戦時下のポーランド。大人になりたくないと、3歳の誕生日に、自らの意思で階段から落ち、成長を止めた男の子。その影響で、超能力を身につける。

この作品は、「反戦映画」である。
戦時下での人々は、その状況に翻弄され、通常の精神状態ではいられない。
彼は、3歳にしてその事を悟り、大人の世界を拒絶したのである。
一般的にある、子供の目から見る「戦争」を、描いてる訳ではない。
肉体の成長だけを、止めてしまった大人が見る、「戦争」の理不尽さを、描いている。
超能力の為、彼が『ブリキの太鼓』を叩きながら、奇声を挙げると、全ての物が割れていくのだが、この太鼓の音こそが、大人の世界の愚かさ、戦争の無意味さに、怒涛する音だと感じた。

彼の母親が精神を崩してしまうシーン。彼女は誰の制止も振り切り、魚を食べつづける。最初は缶詰の魚を食べてるが、そのうち獲ったばかりの魚を、そのまま食べ始める。このシーンは、生魚に慣れている日本人にも、キツイものがあります。
内蔵バリバリの魚を食べるシーンを演じた女優……役者魂を感じましたねぇ。









タイトル: ブリキの太鼓

007 カジノ・ロワイヤル

「007」ジェームス・ボンドの、あまり知られてない第1回作品。

従来の「007」シリーズに比べて、出演者達が凄い!
ピーター・セラーズ、オーソン・ウェルズ、ウッディ・アレン……等々、本来であれば主役を張る彼らが、遊び心たっぷりに演技をしている。

現在の「007」の様に、アクション映画を期待すると裏切られるが、ボンドガール達は美しいし、50年代のサイケデリックなファッションはカッコが良い。一言で言えば『洒落た作品』である。

作品の中で流れる『LOOK OF LOVE』……これがまた洒落た曲なんですよねぇ。




タイトル: 007 カジノロワイヤル

私の中のもう一人の私

またまた、ウッディ・アレン監督の傑作作品。

哲学を専門とする女性教授。夫も心臓外科医の権威で、仕事、私生活と共に充実し、本人もそれを自負していた。しかし執筆活動の為に借りた部屋で、隣の部屋から精神科医と、患者(若い人妻)の声が聞こえて来る。彼女の悩みを盗み聞きするうちに、女性教授は自分が蓋をして見ようとしなかった、もう一人の自分の姿に気づいていってしまう……と言うストーリー。

「本当の自分」は、本人に都合のいい自分と、勘違いしてしまいがちかも知れない。しかし、もっとも必要なのは、掛け値なしの自分を知る事ではないだろうか。この作品の女性教授も、本当の自分を知り、もう一度人生をやり直そうとする。それは今までの人生を全て捨てる事にもなるので、簡単な事ではないかも知れない。
ただ彼女はもう自分自身に嘘をついたり、見栄を張ったりすることだけはしないだろう。

何と言ってもこの女性教授を演じるのは、名優ジーナ・ローランズ。極上のストーリーと共に、彼女の素晴らしい演技を、是非お試し頂きたいですねぇ……。
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