クリスマスは許す力を振りしぼって

クリスマスは「許す」日

こう言ったのは夫です。

クリスチャンの教えの大切な部分にあるのが

forgiveness /許すことです。

でも、一言で言うのは簡単だけどとても難しい。

夫のお父様は若き頃コロンビア大学の近くにある由緒あるユニオン神学校で神学を学んだ方です。当時の総長様はオバマ大統領が尊敬する人としていつもお名前をあげられる人でした。義父は、大学時代はボクシングのヘビー級学生チャンピオンでした。その屈強な体を武器に神学生だった頃ハーレムの危ないエリアに行きたくさんのボランティア活動をされていました。また、卒業後は当時社会保障制度の先進国だったイギリスに渡り医学部を卒業医師となり、社会保障枠で無料で受けられる医療に携わりそれほど裕福ではないエリアで多くの人に愛されていた方です。何不自由ない恵まれた家庭で育った義父幼少の砌から執事や運転手、プライベートシェフなど住み込みのスタッフが多い家で育ちました。スポーツ万能で若い頃の写真を見るととてもハンサムでいらっしゃいます。それなのに当時は、比較的貧しい家庭の子弟のスポーツであったボクシングを選ぶ気骨があり社会の不条理にいつも心を痛め、何か尽力をしたいと考え行動している方でした。夫は考え方や気質は父親譲り人を許す力を人間の品格の大切な部分と考えています。けれど、煩悩いっぱいのわたしには「許すこと」は簡単ではありません。それでも月日が経つと心があれほど沸騰した気持ちもおさまりいつしか許せるというか忘れられるようになるものですね。娘を出産したばかりの頃深く考えずに貸した当時の年収分ぐらいのお金を返してくれなかった人も遡って編集者時代タイアップ編集企画でお世話になっていたあるメーカーから、わたしが賄賂をもらっていると根も葉も無いことを編集長に訴え陥れ、やめさせようとした人も娘が大学受験の難しい時期に手の込んだ嫌がらせで娘を陥れるようなことをした人も長くかかりましたがどれもやっと「もうよい」と自分自身も開放できるようになりました。

最初のケースはお金は返ってきませんでしたが夫の懐の深さでそれで窮地に陥ることはありませんでした。残り二つも根も葉もない嫌がらせだと証明できことなきを得ました。ところがいまだに一旦は許せてもまた新たな難問を突きつけられ許すことがとても難しいと感じる人がいます。クリスマスはその人をもてなす日です。わたしにとってクリスマスはこっぴどい経験がフラッシュバックしとても苦しい修行の日となってしまうのです。そんな弱い自分が嫌でならないのですがどうしてもこの時期グラグラしてしまうのを避けることができない時があります。が、今日は自分を恥じることのないよう力を振り絞って頑張ります。今日はほぼ独り言だと思ってどうぞ読み流してください。わたしの自分自身を鼓舞する決意表明です。

昨年から我が家のクリスマスツリーは「なんちゃってもみの木」です。 2020年パンデミックでもみの木が買えなくてツリーなしのクリスマスを迎えました。昨年は初めてなんちゃってツリーをオーダーしました。もみの木を買いに行くならわしがクリスマス前の楽しみでしたが、このなんちゃって、かなりよくできています。そして捨てる必要がありません。かなり気に入っています。今年は昔懐かしい思い出のオーナメントを飾りました。どれも20年近く前のものが中心です。