今、娘は転職にチャレンジしています。
一つ前の記事にコメントを下さったサングリエさんが書いてくださったように、娘もお給料の多さより、充実度や達成感が幸福度に貢献するタイプなようです。
今の仕事ではチャレンジにならない。
年収は半分に下がってもいいから、もっとやりがいのあることを仕事にしたい。
自分が今何がしたいのか、やっとみえてきた。
ただ同時に、自分に少し自信を喪失しているようです。
今、次のステージに進むにあたり、母として、自分のダメなところばかりにフォーカスするのではなく、彼女の強みに気づいてほしいと思いました。
「きっとうまくいくよ」
「大丈夫」
なんてことを漠然と言っても気休めにしか受け取らないでしょう。
子供にバイアスのかかった親が言えば言うほど、
「お母さんやお父さんにはわからない」
と言われてしまうでしょう。
それで私はこう言いました。
「あなたの一番素晴らしいところは、この人はと思った人に尽くし、絶対裏切らないことよ」
忠誠心というと口はばったいので、英語でロイヤルティでどうでしょうか。
でも、それがどうしてそんなにすごいことなのか。
それがどう仕事につながっていくのか。
今日は、それをみなさんともシェアしたいと思います。
4歳。わたしが作ったジャンパースカートを着て京都で
娘が18歳になったばかりの頃でした。
高校時代の親友がスペインに半年間留学することになりました。
その時、娘は、親友に頼まれ、こっそり自分の日本のパスポートをその子に持たせました。
ヨーロッパでは18歳以上なら飲酒も可能だし、クラブにも入場出来ます。
でも、親友はお誕生日が遅くて、その当時、自分のパスポートではまだ飲酒ができない年齢だったのです。
そこですでに18歳になっていた娘は、自分のパスポートをクラブ入場のIDとしてだけ使うことを条件に、貸してあげることにしたのです。
娘にはアメリカのパスポートもあるので、いざ必要なときは、そちらを使えます。
ただ、親友がスペインでそのパスポートを紛失すればかなりややこしいことになります。
だから私には、反対されるとわかっていたので内緒でその子に持たせたのです。
親友は中国人です。
暗い場所でちらっと見せるIDなら、自分と彼女の顔の見分けはつかないだろうと考えたようです。
しかもそのパスポートは3、4年前のもので顔はかなり幼い感じです。
余計わからないと踏んだのです。笑笑
もちろん紛失する可能性だってゼロではないけれど、親友が楽しめるようリスクをとって協力することにしたのです。
ただ、信じて腹はくくっても、彼女が戻ってくるまでは気が気ではなかったようです。
パスポートをたとえ出入国にはつかわないとしても、建前上は絶対ダメなことは百も承知です。
だから、それを教えてくれたのは、親友が無事に帰国し、パスポートを返してくれた後でした。
もうしないと約束してくれました。
こんなこともありました。
娘たちがうちで集まっていた時。
将来は子供はほしいね、という話をしていました。
大学時代の親友Bちゃんが、
「子供はほしいけれど、医学部を卒業し、一人前になるまで待っていたらタイミングを逃してしまう。どうしよう」
という話をしました。
Bちゃんはとても小さくて華奢でもあります。
すると娘が
「私が代理母になってあげる。わたし骨盤もしっかりしているから安産で産めると思うよ」
と。
これを聞き、さすがの夫とわたしもびっくりしました。
親友のために代理母になって出産も代わってあげるって。。。
血の繋がった姉妹ならわかるとしても。
親友とはいえ赤の他人です。
それに妊娠中9ヶ月のコミットメントはあまりに甚大です。
娘にはこういうところがあるのです。
一旦自分にとって大切な人と決めるととことん尽くします。
その気持ちは、少しぐらい喧嘩や諍いがあっても簡単に心変わりすることはありません。
たとえ自分にとってはかなりの危険なことでも、大切な人のためで、自分が納得すればひと肌脱げるのです。
小学校時代から、それほど親しい子ではなくても、その子に不利になる情報は、家に帰ってきても絶対教えてくれませんでした。
「〇〇ちゃんのママには言わないでね」と断りながら親に話す子が多い中、たとえ嫌いな子でも、その子がタバコを吸っていることとか絶対に教えてくれませんでした。笑
万が一、親であるわたしに話せば、わたしがその子の親に言うかもしれません。
まわりまわってその友人の耳に入るでしょう。
そうなれば、苦手な子であればさらに厄介なことに巻き込まれるでしょう。
それを小さい頃から直感で理解しており、口がめちゃくちゃ固く、口で失敗したことは一度もありません。
もちろん、友だちの彼に手を出すなんてあり得ません。笑
忠誠心というと、まるで
日本の戦乱の世の中だったり
中世時代のヨーロッパの
主従関係に求められた美徳です。
今の時代には古色蒼然。
あまり意味がないのでは、と思われる方も多いかと思います。
わたしも長い間そう思っていました。
上下関係で縛られた封建時代ではあるまいし。
ところが11年前、Rish NY/リッシュニューヨークを創立する際、日本オフィスを任せられるビジネスパートナーを探すことになり、この美徳を思い出すことになりました。
パートナー選びの条件はいくつかありましたが、中でも絶対必要条件は
絶対に裏切らない
お互いを尊敬し合える
隠し事なしでとことん信じられる
ということでした。
パートナーを持つことを考えているといい、「いいね」と賛成してくれたのは夫だけでした。
母でさえ、どんな親しい人とでも一緒にビジネスをするのは難しいよ、と言っていました。
それだけお金がからむと、人を信じきるのは難しいということなのでしょうね。
一方、何人か「ぜひ一緒に仕事をしましょう」
と声をかけてくれる人もいました。
けれど、かなり早い時期に、命運を分かつパートナーはこの人しかいないと決めていた人がいました。
それがみなさんもご存知の福島です。
わたしの場合は、運がいいとしか言いようがなく、彼女という人が見つかったからビジネスも二人三脚でここまでくることができました。
わたし一人ではとてもここまでくることはできなかったでしょう。
世の中を見渡すと、ビジネスで成功をした人の多くは、とことん信じられ、がっつりとスクラムを組んで一緒に邁進してきたパートナーがいます。
アマゾンのジェフベゾスはヘッジファンド時代に知り合い、結婚し、一緒に起業した元妻。
ビルゲイツも、同じ職場で働いていて結婚し、一緒にチャリティも立ち上げた元妻。
多くの著名な実業家たちにも長年一緒に成長してきたパートナーやNo.2がいるケースが多いのです。
とことん信じ合えるパートナーや、部下や上司に恵まれないと、一人で成就できることには必ず限界がきます。
いきなり歴史の話になりますが、あれだけ有能だった織田信長も、部下だった逆臣の手で本能寺の変で倒れました。
一方、上司信長の不利益を招くことを避けるため、嫡男(次期家督を継ぐ長男)を切腹させ、正妻を殺さなくてはいけなかった徳川家康は、それにも関わらず信長への忠誠を貫きました。
そこで逆上すれば家来たちも含めてお家取りつぶしに発展しかねないとわかっていたからです。
鳴くまで待とうホトトギスの精神で、動く時期を待ったのですね。
壮絶な世の中で試される忠誠心は、今の平穏な世の中では考えられない厳しさです。
戦は常に、腹の探り合い、裏切り合いです。
まさに命がけ。
だからこそ、絶対に裏切らない忠誠心の持ち主で、信じきることができる人は貴重なのです。
夫婦も同じだとわたしは考えています。
娘にわたしが伝えたかったのは、選び抜いた人への無条件の忠誠心とも言える尽くす心と信頼は、いつか心からやりがいを感じる仕事に出会えたとき、きっと役に立つということです。
優秀な人が喉から手が出るほどほしいのが、心から信頼できるパートナーだからです。
ところで、ニューヨークの不動産業界は100%コミッションの世界です。
どんなに多くの物件を見せても買ってもらえないと1ドルにもなりません。
そのため、生活がかかっていて切羽詰まってくると、同僚のクライアントをしらっと取る人がいました。
最初のうちはそれで成功しても、結局、同僚間の評判が決め手になります。
最終的には「あこぎなこと」をする人は脱落して行きました。
小さな会社はもちろんのこと、大企業でも、求められるのはティームワークです。
そんなとき、クライアントにも上司にも、部下にも信頼される存在はかけがえがないのです。
最後に蛇足になりますが。
コロンビア大学のビジネススクールで30年ほど教えている大人気の教授が、最後の講義の日に学生たちに毎年話すことがあります。
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