初の黒人女性最高裁判事の夫は意外な人だった | だれも書かない★ニューヨーク1%未満★

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日本からは見えにくい、知られざるニューヨークやニューヨーカーのこと、たまにプライベートなことを書いています。

暗いニュースが多い中、久しぶりに感動し、嬉しさが湧き上がって来るニュースが入ってきました。
 

imageマイアミで育ったジャクソンさん

ケタンジ・ジャクソンさんはマイアミ育ちです。

 

 

 
 

 

この度、アメリカの最高裁の判事候補として、ケタンジ・ジャクソンさんがバイデン大統領に指名されました。

 

 

彼女が承認されれば黒人女性では初の最高裁の判事となります。

 
 
これがどんなにすごい偉業であるかは、アメリカの根深い人種差別の歴史を紐解くまでありません。
 
 
しかも、人口の半分を占める男性たちの、肌の色関係なく有能な女性に対する意識がここまで変わったことも特筆に値します。
 
 
 
女性が男性を凌ぐ偉業を成し遂げるといつも思うことがあります。
 
 
 
その人は、ご結婚されているのだろうか。
そうだとしたらどんな方がお相手なのだろう。
 
 
 
ほんの20年前までサクセスする女性は、生涯を仕事に捧げ、独身で通すか、結婚はしたとしても子供を持つことは諦める人がとても多かったものです。
 
 
一人で双肩にたくさんのものを背負い、並大抵では成し遂げられない努力や我慢も沢山されてきたことでしょう。
 
 
わたしの年代でも少なくはありません。
 
 
けれど、ここ10年ほど、長年の良きパートナーと一緒に子育てもしながら、仕事面で大きな達成をする人がアメリカでは出て来ています。
 
 
この方、ジャクソンさんも同様です。
現在51歳で二人のお嬢さんがいらっしゃいます。
 
 
 
 
 
さて、そんな彼女を支えて来たパートナーはどんな方だと思いますか?
 
 
最初わたしは、共に素晴らしいキャリアを持つオバマ夫妻のようなカップルを想像しました。
 
 
 
けれど、承認公聴会で彼女のスピーチを聞いた時、全く想像もしなかった「タイプ」の人がパートナーで、かなり驚きました。
 
 
ということで今日は、ジャクソン判事の夫にフォーカスして書いてみたいと思います。
 
 
 
 
 
 
日本語には、「内助の功」という言葉があります。
 
意味は、陰ながら援助する身内の功績。 
特に、夫の活躍を支える妻のはたらき。
 
と書かれています。
 
 
確かにこれまでなら、素晴らしい公的な活躍をする夫を支え、家庭を守った妻を褒め称える言葉として使われてきたでしょう。
 
 
 
指名承認公聴会でジャクソン判事は長年連れ添った夫をこのように紹介しました。

 

 

「夫とは大学時代に知り合い、結婚して25年になります。

 

以来、いつもわたしの一番の理解者として応援してくれました。

 

2人の娘たちの素晴らしい父親であり、わたしの親友です。

 

彼なしでは到底ここまで来ることはできませんでした」

 

夫であるパトリックさんはそれを聴きながら、何度も目頭を熱くしてらっしゃいました。

 

 

ジャクソン判事の夫パトリックさんと隣に座るのは次女のレイラさん。

 

 

 

 

アメリカでも圧倒的に多いカップルは、同じ人種もしくは同民族同士の結婚です。

 

 

バックグランドが同じであるといろいろがことが楽に進むからです。

 

 
一方、人種、民族、国籍、宗教、母国語など違うものが増えるほど、長い年月を一緒に過ごし、一緒に家庭を築くハードルが高くなります。
 
 
わたしも国際結婚で、民族、宗教、国籍、言語も全て違う人と結婚したので、その裏に横たわる大変さはよくわかります。
 
 
と言っても、夫もわたしも、親に反対されたことはありませんでした。
 
 
 
 
 
 
けれど、同じアメリカ人同士でも、歴史的に深くて暗い溝のある、白人と黒人の結婚への世間のバイアスはかなり大きかったと想像します。
 
 
 
しかも彼、パトリックさんは白人でボストンのブルーブラッドのお家柄。
独立戦争前に遡るボストンの名門一家のようです。
 
 
 
2人の結婚に反対があったのかどうかは知るところはありませんが。
 
 
 
 
想像するに、ジャクソン判事の方のご両親は、できることなら娘に、同じ人種である黒人男性と結婚してほしかったのではと想像します。
 
 

 

 
そのほうがその後の人生はうんと楽だし、ミックスブラッドとなる子供たちのことを考えても複雑な心境でいらしたのではと想像するのです。
 
ご両親。最初はお二人とも教師でした。
それからケンタジさんが生まれるとお父様は弁護士になる一大決心をし猛勉強を始めます。
幼心に父がたくさんの本に囲まれて勉強をしていた記憶があるそうです。
 
 
 
 
2人はハーバード大学で知り合います。
 
 
ジャクソン判事のディベートを見たことが付き合うきっかけになったようです。
 
そして2人は6年後に結婚します。
 
 
彼が熱烈にジャクソン判事に夢中だったことが想像できます。
 
夫のパトリックさんはその後、コロンビア大学のメディカルスクールに進みます。
 
 
体力と精神力の限界に挑戦するインターン時代、長時間の勤務でどんなに疲れていても、妻が法廷に立つときは、頻繁に公聴に出かけたと言います。
 
 
妻のジャクソン判事がどんな仕事ぶりなのか、どんな判決を下すのが、彼女にインスパイアされ、いつも心の中で手をちぎれんばかりにふって応援する夫だったのです。
 
 
現在はジョージタウン大学の教授であり、外科部長としてご活躍されているようです。
 
彼は、まだSNSのアカウントをお持ちだった時は、こんなメッセージを書かれたこともあったそうです。
 
 
 “Happy Loving Day! 
I am especially thankful to be walking through life with a brilliant and compassionate partner who still takes my breath away, made possible by sacrifices like Richard and Mildred Loving,” he wrote, per The Associated Press.
 
Happy Loving Day!
今でも息をのむブリリアントで情深いパートナーと人生を共にできていることに特に感謝の気持を込めて。
 
これは、リチャード&ミルドレッド・ラビングの犠牲の下可能になったことだ。
 
 
 * 黒人女性ミルドレッド・ラヴィングと白人男性リチャード・ラヴィングは結婚したために、刑務所に1年間収監されるという判決を受けていた。
2人の結婚はヴァージニア州の反異人種間混交規定である1924年人種統合法に反するものであり、この法は「白人」に分類される人々と有色人種に分類される人々の結婚を禁じたものであったからだ。
しかし、最高裁判所はペイス対アラバマ州(1883年)の判決を覆して、全員一致でこの禁止規定は憲法に反しているとし、アメリカ合衆国における人種に基づく結婚規定を全て終わらせた。
 
つまりLoving カップルの犠牲のもと、ジャクソン夫妻は法律に反することなく結婚ができたことに感謝している文章なのです。
 
 
妻が最高裁の判事候補になった公聴会で、妻のスピーチを涙ながらに聞いたパトリック・ジャクソンさん。
 
 
それはうれし涙だったことは間違いがないでしょうが、これまで2人で歩んで来た二人三脚の道のりをどんな気持ちで振り返っていたのかと思うと、ついもらい泣きをしてしまいました。
 
 
 
 
ルース・ギンズバーグさんのご主人は
ニューヨークで税金に関する法律では
第一人者と言われていた辣腕弁護士でした。
 
 
 
その彼がギンズバーグさんの夫でなかったら
彼女もまた、どんなに優秀でも、最高裁判事まではたどり着けなかったでしょう。
 
夫のパトリック・ジャクソン、次女のレイラさん、そしてマスクですっぽり顔を隠しているのは長女です。
彼女だけがSNSに登場しないスタンスを貫いているようです。
 
 
 
 
自分自身もその道で有能で一流でありながら妻の仕事も、応援団長としてサポートできる。
 
 
いい時代になりつつあるな、と感慨深くこのニュースを受け止めました。
 
 

 

 

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