女の厄年は32歳といいます。
厄年という概念は統計学からはじき出された年齢だとすれば、
やっぱり無視するわけにはいかないのかも・・・・
少なくともわたしの30代は、
まさに袋小路のまっただ中にいるみたいな、
何をしてみても、自信がもてなくて、
あちこちに頭をぶつけ、
他人の芝生がより青く見える時代でした。
葛藤、混沌、
迷路を迷走、喪失 激沈、
そして諦念。
ハハハ。
今思い出しても精神的にきつい年代でした。
この年代、
まだ結婚もせず、
「おひとりさま」の気楽さを謳歌していると、
ふとした拍子に、
「結婚もしてない自分でいいのか」と不安にさいなまれ、
自分には何か欠陥があるのかも、とふと怯え、
反対に、早々に結婚してしまったら
それはそれで、
「この相手と一度きりの人生突っ走っていいのか」と心配になる。
子供ができちゃえば、少しは腹もすわるんだけど、
それでも、子育て、お受験なんぞにまみれていると、
「こんな狭い閉ざされた小さな中で生きていていいんだろうか」と不安が募る。
しかも、30代の女に対する
世間の男性からの視線って、
あなたがシングルだったりすると、
ご経験があるのではないかと思いますが、
今風の言葉でいえば、
これがなかなかに「うざい」ものもあります・笑
結婚しているのに、明らかに短期間のお付き合いを前提にダメモトで近づいてくる人、
わたしにだって「知性」ってものがある(といいたい)のに、
全くそれは眼中にないらしき視線だけ無遠慮にジロジロ這わせる御仁。
(ま、考えすぎと言われればそれまでなんだけど、妙に自意識過剰だったのでしょうね、そう感じるのは)
33歳ぐらいのとき、飛行機の中で
隣に座った40歳ぐらいの
ビジネスマンに話しかけられ、
根掘り葉ほり、年齢とか
何をしているのかとか聞かれ、
ぎぐしゃくとした会話をつないでいたら、
きっとわたしの答え方に
「どうでもいいでしょ」モードがほとばしっていたのでしょうね、
最終的には、「その年で結婚もしないでNYに一人で住んで何考えてんの」という暗なるメッセージを受け取ることになってしまったのでした。
「ほっといてよ~~っ、んも~っ」
と、飛行機を降りた後も、とっ〜〜〜ても後味の悪いものとなりました。
30代のわたしは、何をやっても
自分に自信がもてなかったからでしょうね。
きっと知らないうちに、
ネガティブなオーラをいっぱい引き寄せる、
拗ねたような「マイナスの何か」を
発していたのだと思います。
そんなころ、4,5歳年上の
ある既婚の男性と仕事がらみでお近づきになる機会がありました。
「日本にいらっしゃるとき、一度お食事でもしましょう」
たまたまその時、ニースやモナコに遊びに行って戻ってきたばかりの頃でその話をしたら、
「わたしも、南仏辺りが好きなんですよ」
「ニューヨークのこともぜひいろいろ教えてください」
当時、この手のアプローチをかけてくる人、実は結構いました。
いつもなら、適当に話を合わせて、連絡はしないのだけど、
その方には、もう一度会ってみたいと思った。
そう、何かが違う。
なんだかまぶしいような、さわやかなものを感じたのです。
そう、視線が違う。
下から這わせて見定めるような、
女にとっては我慢できない「あれ」とは違い、
他は見ないで、こちらの目線にだけ
まっすぐ照準し、温かく包みこむような、
そんなまなざし。
それでも、天現寺近くの今もある瀟洒なレストランに初めてお食事に出かけるときは、
自意識過剰なわたし、
「やっぱりお断りすればよかった」
「ううん、会うだけは会ってみてもいいけれど、あとでいろいろややこしいことにならないよう、きっちり割り勘にしなくちゃ」
などとぐちゃぐちゃ考えていたのでした。笑笑
「30代でまだ独身のわたしをどう思っているんだろう」
「本当にNYの話が聞きたいだけなのかしら」
「のこのことお誘いにのる『軽い女』だと思れてないかしら」
こういうときの当時のわたしは、
肩に力入っちゃって、妙に構えちゃって、
ぎこちないのなんのって。
で、最後の最後までぐずぐず煩悩にさいなまれ、
遅刻までしちゃう始末。
その方は、ご想像通り、時間に正確。
もうお席についてらっしゃいました。
遅刻してバツの悪いわたし、ますます自分のペースを失くし、最悪のスタートです。
遅刻についてお詫びし、席につこうとすると、
なんとその方はさっと立ち上がりました。
おお〜英国式のジェントルマンのマナーではないですか。
しかもそのマナーが実に板についている。
さりげなくて稀に見る紳士ぶり。
ウエイターに椅子を引いてもらい、
わたしが席につくのと
同じタイミングで着席し
さて、何を話せばいいのかしら、
とわたしが言葉を探す前に、
あの、暖かい目線を照準し、
すっかりこちらの緊張をほぐしてくださったのです。
そして一通りの社交辞令がすむと、こうおっしゃったのです。
「わたしの周囲、いい女はなぜかみんな結婚してないんですよ」
その言い方はなんだかすこんとしていて、
たとえ社交辞令だったとしても、
その言葉を信じたい一心のわたしを直撃し、
思わず涙が滲みそうになるほど
嬉しかったことを鮮明に覚えています。
今でも忘れられないんだけど、あの当時のわたしは、この言葉で、ものすごく楽になれたのです。
「ああ、焦って結婚しなくても、いいんだ」
きっと何人かいらっしゃるのでしょう、「いい女」の友人たち。
あとで仕事柄、女性の部下が多いことを知りました。
わたしも「いい女」の友人の中にいれてもらえるかもしれない。
がんばろう^^ (って何を具体的に????)
そういうメッセージを受け取り、
目の前がぱ~っと明るくなるような
そんな気がしたのです。
こうして、その方の一言が、30歳を過ぎて結婚もしないで、何か自分に欠陥があるのかも、と、内心、怯えていたわたしを一挙に救ってくれたのです。
そしてその方とは、よく最終的に味わうことになる後味の悪さを味わうことはまったくなく、
日本に帰国するたびに、こんな形でいつも楽しくお食事をすることができました。
最後の最後まで一線を超えることはなく、
もちろん、先方にそんなそぶりはなく、
30代の袋小路の中であがいていたわたしを
常に「一人前のいい女」として尊重し、
しかもさらっと扱ってくださったのでした。
なんか、書いていて涙出てくる。。。笑
そして、だからこそ、ますますその方に、抗しがたい魅力を感じてしまい、今も忘れられないのだと思います。
その方は、当時事業が順調に伸びていた会社の次の経営者で、人づてに、家庭も円満で、奥様を大切にする方だと聞きました。
そう、ウーマナイザーではない女好き、というと語弊があるか^^;
「女の味方」といったほうがいいかも。
いい意味でのフェミニスト、とも言えるかも。
そう、
恋愛関係や、ワンナイトスタンドの相手としてしか女を扱えないのではなく、
真の「友達関係」を築ける男である。。。。
この方は結局その会社の会長になられ
ググるととても素敵に年齢を重ねられた様子がわかります。
今振り返ると、あの時軽いリップサービスでおっしゃった言葉が、自己肯定感が低く、いつも自分の欠点探しをしていたわたしを救ってくれたのです。
今だから言えることだけど。
就職も、結婚(永久就職?)も
うまくいくときはトントン拍子に行くのです。
どんなに地のまま自分をさらけ出しても、それでもうまく行く。
自分を偽り、違う人になろうとしても、やっぱりうまくいかないときはいかない。
いつも自分を責めてしまう傾向にある方。
ぜひ覚えておいてください。
うまく行くときは、どんなに地のまま自分をさらけ出しても、それでもうまく行く。
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