良き古き時代、
ここニューヨークにも、
ジャッキー・ケネディやグレース・ケリーというエレガンスの代名詞のような女性たちが住んでいました。
真珠のネックレス、帽子、そして白のキットの膝までの手袋は外出の標準装備、
話し方もややゆっくりで、声のトーンは控え目、
そんな淑女がまだ存在した時代でした。
が、時代は変遷し・・・・・
今や、ソーシャライトという言葉すら虚しく感じられるほど
ニューヨーカーのライフスタイルは変わってしまいました。
育児や家事はすべて家のスタッフに任せきりにし、
執事など、日常のごたごたなどは、すべてよきにはからってくれる人が身近にいて、
仕事ももたず、強いて本気で取り込んでいることといえば慈善事業、
なんていう女性は今や絶滅の危機に瀕しています。
おしゃれな人は相変わらず世界基準で非常に多いニューヨークですが、
そのOn とOffの切り替えは、ますますOffのほうに傾き、
アッパーイーストの豪邸に暮らすマダムでも
育児まっただ中だったりすると、
だいたいが子沢山で、しかも仕事ももち、
本気で子育てもしているため、
身なりは、どんどんスラミーマミー化の一途をたどります。
註・スラミーマミー・・・・すっかりよれきった、なりふりかまわないママをこう呼びます。
学校のPA(PTAのこと)のミーティングなどにも「そのままでジムに行けますよファッション」、
下手すると半日スラミーに過ごしてしまうのはわたしだけではないかも・汗
セントラルパークで。週末ともなれば、夫婦そろってドロと汗にまみれながら子供相手にエンターテイン。
子供が学童期になれば、
アスファルトグリーンやチェルシーピア、セントラルパークは、
子供のスポーツ観戦でにぎわいます。
お父さんたちも、週末は本気で子育てに参加しているのがニューヨークの基本的な姿。
けれど、そのスラミー状態も週末の午前中だけは例外です。
少なくとも、アッパーイースト界隈では・・・。
土曜日は、シナゴーグに行くユダヤ人が、
日曜日は、教会に行くクリスチャンが、
普段の姿からはちょっと信じられない正装で、お出かけする姿をお見かけします。
註・正装 きちんとした装いという意味で、盛装 華やかなという意味合いとは故意に分けて使用しました。正装といっても、やっぱり地味目、コンサバな方が多いようです。
ほら、Sex and the Cityにも教会でのエピソードがあったでしょ。
キャリーが、教会でMr・Bigと彼のママに会うんだけど、紹介してもらえなくて、ぷっつんしちゃうエピソード。
あのエピソードをご覧いただくとみんなきちんと正装をしていますが、
あれは、結構実際に近い姿のように思えます。
普段のキャリーのスタイルから考えるとかなりのコンサバ具合。
おばあちゃまとお出かけするのにふさわしいほど。その辺りに教会へ行くという気配りが感じられます。
尚、みんながみんなここまでスタイリッシュな人ばかりとはいいませんが、
敬虔な信者さんが意外にも多いアッパーイースト。
今でも教会は神聖な場所であることには変わりがないようです。
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