日本ではどの程度、このニュースが報道されているのかわかりませんが、
今ニューヨークではこの話題でもちきりです。
ニューヨーク知事のエリオット・スピッツァーが
国際的な高級コールガール組織を7,8回にわたって利用していたというスキャンダルです。
このニュースが流れた月曜日、
早朝からヘリコプターのホバリングの音で起こされました。
あ~また近所で事件か、交通事故か。
なんて思っていたら・・・・なんと、スピーッツァーさんがオフィスに出る前を狙って、
マスコミが5番街の彼のアパートの前で張っていたんですね。
彼の住むビルはブルムバーグ市長の邸宅のそば。
たまたま、友人のご両親が住んでらっしゃるビルでうちからも近所。
ということで、朝、子供を学校に送ったついでにちょっと車でビルのそばを通ってみました。
これ、朝7時40分。朝も早くからマスコミのみなさん、御苦労さまです。
昼間は多い時でヘリコプター3機、マスコミ70人がビルの前で張っているそうです。
これは水曜日現在の様子ですが、スピッツァーさんは、月曜日からまだ一歩も部屋から外に出てらっしゃらないご様子です。
月曜日、そのニュースが流れると、
あちこちの投資銀行の、特に血の気の多いトレーダーたちは、
「やった~」とばかり大騒ぎだったそうです。
つまりスピッツァーはそれだけ敵が多かったということなのです。
そうスピッツァーの印象は、
辣腕で仕事はできるけれど、その分敵も多いいじめっ子タイプとマスコミでは書かれています。
NY知事になる前は、NY州検事総長(Attorney General)で、
そのころからマフィアがらみの汚職を一掃し、
特にウォールストリートで敵を作った事件といえば、
ITがらみのインサイダー取引、株価の操作などで、
当時シティバンクのスターアナリストだったグラブマンなどを徹底的にたたきつぶし、
彼の仕事という生命線を完全に断ち切ってしまったこと、
またその絡みで金融界の仕組みに大幅にメスを入れ、
大手投資銀行各社に何百ミリオンドルというペナルティを課したことなどは
金融関係に従事する方にとっては未だ生々しい事実として焼き付いているのではないでしょうか。
この件で、かわいそうなグラブマンは、愛人に送った生々しいメールの全文を暴露されたばかりか、
愛娘をどうしてもユダヤ人の名門ナーサリースクール(プリスクール)に入れたくて、
当時シティバンクのCEOサンディ・ワイルに頼んで、
そのナーサリースクールに百万ドル寄付してもらった経緯などもすべて暴き立てられ、
ナーサリースクールには受かったものの、
事件はたまたまお嬢さんのキンダー受験と重なり、
何の罪もないお嬢さんは結局受けた私立校すべてに落ちるという苦渋を嘗めています。
しばらくの間は、それでもご近所にいらしたらしく、
ジムで見かけたりしたジャック・グラブマンですが、
今はどうなさっているのでしょう。
とま、そんなわけで敵はいっぱいのスピッツァーさん。
だれがチクったのかは分かりませんが、FBIの捜査が入り、すべてバレ、
昨日は奥さんと一緒にプレスコンファレンスに登場しました。
やつれ果てた感じの奥さんも可哀そうだったけど、一番気の毒なのは、3人もいる10代のお嬢さんたち。
学校で何を言われることか・・・・
奥さまは、スピッツァー氏がハーヴァード・ロースクールの学生だったころからのスィートハート。
今のところ、夫と離婚するつもりはないとおっしゃっています。
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ハーヴァード・ロースクール出身の才色兼備なんです。