強力な切り札を持っていて、そのままでは絶対に太刀打ちできない相手。
その相手に真っ向から喧嘩を売っても勝てっこない。
ビジネスの世界でも政治の世界でも、そんな相手となんとか上手くやっていかなくてはいけない。
正面から対峙することなく、勝てなくても負けるわけにはいかない。
そんなこともあるかもしれません。
今、対中国でアメリカや日本が直面しているのがそんな問題です。
マイアミのビスカヤ美術館。
1920年代センスのいいゲイの富豪が
建てた夏の離宮
家具も含め多くがそのままで
残されています。
今、アメリカも日本もレアアース問題で右往左往しています。
アメリカは90%以上中国のレアアースに依存しています。
(日本は若干マシで現在の中国への依存率は60〜70%ぐらいです)
それを知ってか知らずかトランプは、これまでどの大統領もしなかった瑣末な関税交渉で、中国の怒りを買ってしまいました。
そして、報復措置として、ならばもうアメリカにはレアアースを売ってやらないよ、と言われてしまったのです。
しかし、アメリカでは2023年国防権限法により、来年1か月以降は国防省によるネオジム磁石/NdFebの輸入が禁止されます。
NdFebは防衛システム、電気自動車、風力タービン、ロボット工学という分野に不可欠です。
現在アメリカでの生産はほぼ皆無。
さあ、大変です。
こうなるのわかっていたでしょ?
まるで後先考えずに、相手に力任せにブーメランを投げたら、倍の速力で自分に向かって戻ってきて打ちのめされたようなもの。
トランプは先の先を読む神経戦のチェスとか将棋とか囲碁とか絶対下手なタイプですね。笑
こうしてアメリカの右往左往が始まったのです。
日本も似たような感じです。
高市総理も、同様に中国のリーダーを怒らせ、中国からの観光客の制限だけならまだしも、いまだ60−70%依存しているレアアースもこれからは規制すると中国に言わせてしまいました。
日本では今月に入り、南鳥島深海でレアアースを豊富に含む泥が発見されました。
これはめちゃくちゃ嬉しいニュースですが、実際に採掘が稼働するにはまだ時間がかかります。
その間、どう凌いでいくか、です。
アメリカも日本も、レアアースという切り札を持つ中国とどうおつきあいしていくか。
ただ、威嚇したり、防衛費を増強したりするだけでは太刀打ちできない相手です。
高市総理率いる日本は、そのあたりのところもトランプのやり方を真似て、喧嘩を売ってしまったわけですが、これからどう対応していくのか。
さて、投資に闘志を燃やしている娘と話していて、はは〜となってしまったことがあります。
娘はAIの影響で株価が急落しているソフトウエア会社には昨年とうに見切りをつけており、最近はレアアースの会社(米国)に投資をすることにしたそうです。
アメリカでもやっとお尻に火がつき、採掘事業が始まったのです。
それというのも、トランプ大統領が関税ばかりにこだわり中国を目の敵にしている間に、中国はアメリカが喉から手が出るほどほしいレアアースを「売ってやらないからね〜」と交渉の切り札にし、青ざめたアメリカは急遽国内での開発を始めたのです。
アメリカも中国のレアアースなしでは経済がまわっていきません。
それがわかっていながら、短絡的に眠れる獅子を起こしてしまった。
レアアースを持ち出されたら、勝ち目ないのに。
どう考えても、中国のリーダーはトランプや日本の首相より一枚も二枚も上手です。
虎視眈々とここぞという機会を狙い、そのタイミングが熟すまで待てる人なんですね。
そしてここだとなるとズバッと突いてくる。
それまでは、執念深く絶対に忘れるということがない。
過去のことも謝罪してもなかなか許さない。
いつも楽しみにしている週間NY生活を読んでいたら、こんな記事が出ていました。
ジャパンソサエティ理事&プレジデントのジョシュア・ウォーカー氏が書かれたものです。
ウォーカーさんは幼少時代は日本で暮らした経験もあり、完璧なバイカルチャーの方です。
世界の嫌われ者に成り下がり始めたアメリカ。
しかも中国との交渉でも青息吐息です。
しかし日本はそんなアメリカでも仲良くしていかなくちゃいけない。
ではどうすればいいか。
交渉に関し、とてもいいヒントをいただきました。
一部抜粋
私は合気道を長い期間習っている。相手の力を利用して反撃することができる技だ。
日本がアメリカにパンチを喰らわしてもアメリカを怒らせるだけなので、日本は米国との戦いを極力回避し、静かに熟考してアメリカ人が納得する方法でサポートすることを考える方が得策だ。
(これは中国との関係にも言えることです)
そこでアメリカとの関係で日本の立ち振る舞い方が大切だ。
今の日米関係をアメリカが兄で日本が弟の兄弟に例えると、兄の言動をハラハラと見守っている弟の状況に近い。
それでも自分は兄弟だからたとえ兄が周りから責められても兄のことをちゃんと守ってやらなくてはならない。
お兄ちゃんの言動を真正面から攻撃したり非難するのではなく「柔よく剛を制する」合気道のような柔軟なしなやかさが必要だ。
多くのアメリカ人はトランプ大統領を支持していない。
残りの3年は、大統領のエゴとファミリーのために使われるかもしれないが、日本はなんとしても生き延びなくてはならない。
新しい日本の首相はうまくマネージしてサバイブしなくてはならない。
外務省ではなく、官邸ではなく、首相本人だ。
インパーソンのワン・オン・ワンが大切だ。
転機を迎えた日米同盟のキーワードは人だ。
トランプ大統領にいかに日本が米国に多大なる投資をしているか、していくかを力説すること、日本と米国は親友であることを訴えることだ。
日本は国際社会でリーダーシップをとることに消極的すぎる。
日本企業のプライベートセクターがアメリカ社会で活躍して成功しているのを見習って、もっと積極的に世界の表舞台で発言し、アピールして顔の見える日本になってプレゼンス、存在感を高めてほしい。
それが愛する日本への私からの「お願い」でもある。
(NY週間生活1月30日号より抜粋)
ジョシュア・ウォーカーさん日本経済新聞出版社からこんな本を出版されました。読んでみます。
ニューヨークには日本に造詣が深いアメリカ人がたくさんいて、日本を見守っている。
それが感じられるのがとても嬉しいです。
合気道スピリットは交渉術にも役に立ちます!
国が苦戦していてもまずは自分の資産は守らなくては!
1にも2にもまずは体を鍛えなくては!






