宇宙人「一萬小時(10000hours)」制作秘話(日本語訳!) | チャン・スー日記

チャン・スー日記

中国語学習から、台湾ドラマにはまり、その後台湾ポップス、台湾インディーズバンドまでに行き着きました。今後の興味は、どこにいくのやら、、、

さて皆さま!とうとう来週から「宇宙人(cosmospeople)祭り(?)」が始まりますヘ(゚∀゚*)ノ。
台湾でのアルバム「一萬小時(10000hours)」発売から早10か月。日本盤もようやくリリースとなりました。

そして今回久しぶりに、日本の宇宙人ファンの皆様の為に宇宙人がアルバム発売の記者会見の後に出演したラジオ番組を翻訳しました。
(もちろん聴き取れないので、台湾人の友人にお願いして書き起こしてもらい、それを翻訳しました。ちなみに素人訳で尚且つ意訳もしてますのでご了承くださいませ)

補足:今回、台湾人の友人に字に起こしてもらったのですが、その友人の判断で、たわいのないダジャレとか会話がごちゃごちゃしているところは、省略及び要約しています。あと、ちょっと硬い言い回しになっていますが、実際は宇宙人とDJさんの会話はとってもフレンドリーで、笑い声が絶えない、とにかく本人たちのテンションも高めの楽しい雰囲気の番組内容でした。
一応追記しておきます。


゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚
さて、この番組を選んだ理由ですが、プロデューサーさん(小馬先生)の貴重なインタビューがあったからです。そういう意味で制作秘話と銘打ってみました。

ということで、よかったら日本盤のライナーノーツの補足にしてください(・∀・)。

そして、アルバム「一萬小時(10000hours)」を買った人も、そうでない人も、
宇宙人を知ってる人も、知らない人にも読んでいただいて、宇宙人への理解をより深めてくださるとうれしいです。

長いので方Qファンの方は最後の方だけ読んでもらっても構いません(笑)

音源はこちらです(youtubeで聴けます)→コチラ

゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚


2015年5月28日放送分 宇宙人@夜光家族(飛碟電台UFO radio)
(DJ:光禹 ゲスト:宇宙人 電話ゲスト:陳建良(小馬プロデューサー))

(曲)
♪「往前」
~宇宙人のGINGLE

6:08~
光禹:今夜のゲストは、一体なんて呼べばいいのやら、文芸青年集団、、、それとも変わり者の集まり、、、あ、そうだ、ペンキ塗り職人の集団とか(笑)

今日は、彼らの(新アルバム発売の)記者会見がありました。まず記者会見の為に一つの廃屋を探して、そこをペンキ塗りからインテリア等の装飾までを自ら施すという、まるで煉瓦や瓦をひとつずつ積み上げていくような感じの記者会見でした。すごいですよね。この苦肉の策(?)で、彼ら自身も疲れ果てていると思うのですが、今日はまだまだエネルギーが残っているようで、スタジオライブの為にギターも準備して来てくれました。

ということで、このグループを真面目に紹介しましょう。このアルバムは何枚目ですか?

阿奎:三枚目です。
光禹:三枚目ですよね、確か。
阿奎:そうです。
光禹:三枚目となると、どうですか?一人目の子を産む時は少し苦しみを伴いますが、三人目の子となると、、、、
小玉:家計の問題が気になってきますね(笑)。
光禹:ホントに?三枚目(のアルバム)は、家計の問題ですか?(笑)
ようこそ、今日のゲストは宇宙人です!


宇宙人:夜光家族のリスナーの皆さん、こんばんは!宇宙人です。
小玉:ボーカルの小玉(シャオユー)です。
阿奎:ギターの阿奎(アークエ)です
方Q:ベースの方Q(ファンキュー)です。みなさん、こんばんは!


光禹:さて、この三枚目のアルバム「一萬小時10000hours」では、今日の記者会見のように今まで誰もやっていないことをやって新境地を開くなど、非常に大きな挑戦を自らに課していますね。それからヒマラヤ山にまで登ったり。
小玉:はい。
光禹:これは命知らずな挑戦でしたね。
小玉:はい、無謀でした。
光禹:これらの挑戦は実際のところ、どうだったんですか?自分自身に苦しい任務を与えたかったのか、それとも以前突然ひらめいて口にした事を遂行しただけなのか。

阿奎:実際は「草苺族(イチゴ族)」と呼ばれたくないということからです。
小玉:あと、自分の出来ることだけをするような楽な環境から離れたいという思いもありました。
(※「草苺族(イチゴ族)」とは、台湾で民国70年(西暦1981年以降生まれ)の若者の代名詞となっている言葉で、親の過保護により忍耐力のない、ストレスに弱い若者を温室栽培される苺に例えて「イチゴ族」と言われています。日本でも「ゆとり世代」といってその世代の事を形容するのと同じ感覚だと思います。)

阿奎:僕は、自分と同年代の人が仕事にしてもクリエイティブな事をするにしても、彼らは非常に真面目に取組んでいると思っているのですが、何故だか「イチゴ族」と呼ばれてしまう。なので、僕たちは他人にそういう風に呼ばれたくないんです。
光禹:でも「イチゴ族」といっても、君達の事は指さないでしょう?
阿奎:僕たち七年級(※台湾では民国70年代(=西暦1980年代)生まれを7年級と言います)ですよ。
光禹:だけど七年級でも、プレッシャーやストレスに弱い一部の人達が「イチゴ族」と呼ばれるのであって、どうして君達をそこに当てはめるんですか?
小玉:僕たちは正に七年級の代表なので、70年代生まれとして自らの名誉(回復)に責任を持とうということです。
光禹:だから君たちは七年級が「イチゴ族」ではないと証明したいと。
阿奎:そうです。
光禹:でもそれは、自分達はイチゴ族ではないと言っているだけじゃないんですか?
方Q,小玉:そこまで惨めじゃないですよ(苦笑)
小玉:そういう解釈でも構わないですけど、でも実際どの年代にもイチゴ族(のような人)はいますし。
光禹:どの年代にもイチゴ族がいて、その人たちにも奮起してもらいたいと、君達が七年級の代表としてまずそれを証明したということですか?。
小玉:もちろん、僕たちがこのように出来るということ(※やろうと思ったことを実行するさま)を見てくれた人が、自分のやりたい事をやってみようと思うきっかけになればという願いもあります。


光禹:本当に原動力にあふれていますね。君達の最も素晴らしい点は、その遂行能力だと思います。自分のやりたい事をやり遂げて、それを空想や夢に終わらせないことは実行力の持つ成せる業ですね。
小玉:もしクリエイティブな発想(創意)に実行力が伴わなかったら、それは『自由奔放』というだけで終ってしまいますから。
光禹:本当ですね。「創意」には実行力が必要。
阿奎:そうです。
光禹:なければ「創意」とは言えず「自由奔放」と言われてしまう。
(※最後の光禹さんのコメントの原文は、「創意要執行力,沒有執行力的不叫創意叫天馬行空」です。私の日本語能力不足でうまく訳せませんでした。すみません~。)



さて、今回のアルバム内容ですが、今日の記者会見では何曲歌ったのですか?
阿奎:二曲です。
光禹:その時の状況は?うまくいきましたか?
阿奎:隣り(の住人)から注意されました(笑)
全員:(笑)
光禹:今日の「夜光家族」では、まずどの曲を披露してくれますか?
阿奎:では「往前」でいいですか?でも先に光禹さんにトークをお願いできますか?その間に(楽器の)チューニングをするので(笑)。

光禹:これこそ成長すること(大人になること)の利点というか、大人になると全体のことに気を配れるようになりますが、まさか君達が(番組中の)空き時間を作らないように願うとは・・・
(※補足:宇宙人のデビュー当時ゲストに来た時には、若さゆえの空気を読まない、やりたい放題言いたい放題の素人青年集団のようでした。なので光禹さんは、このように全体の気配りが出来るようになった彼らを見て、彼らの成長を感じたのだと思います。)

小玉:夜光家族のリスナーは、普段光禹さんのような落ち着いた声か、あるいは僕たちみたいに騒がしい声のどちらが聴き慣れているかわからなかったので、光禹さんにトークをお願いしました。
(阿奎、方Qはチューニング中)


10:56~
光禹:さぁ、準備はいいですか?
阿奎:先輩(方Q)がまだです。
小玉:先輩のチューニングはちょっとゆっくりなんです(苦笑)
光禹:どうりで「先にトークを」という訳だ(笑)

小玉:じゃぁ、僕が話します(笑)。今日の記者会見で僕たちは午後の三時からセッティング開始して、ペンキも塗り始めて、全行程をyoutubeでライブ中継したんです。だから大勢の人も僕たちと同じように夜の7時までパソコンの前にいて、ただそれを視聴していただけだとしても、相当疲れたと思います。
光禹:いや、そんなことないかもしれませんよ。だって見ている方は途中で晩ご飯を食べに行って、そしてまた戻ってきて見られますし。
小玉:僕たち休憩で食事する時も、実際にカメラの前で食べて、視聴者に食事を食べさせるような振り(演技)もしながら、食べてました。
光禹:ということは、そこは考えた段取りとかではなく、リアル(真実)に放送してた訳ですね。


阿奎:今のチューニングも全て“リアル(真実)”です。
方Q:その通りです・・・(まだチューニング中)
光禹:(少し呆れた様子で)一体誰のチューニングでこんなに時間がかかってるんですか?!
方Q:もう間もなくです。
光禹:もうちょっとでOKですか?
小玉:先輩の今日持ってきたベースがちょっと、、
方Q:今日持ってきたベースの弦がパスタみたいに柔らかくて...
光禹:それは“軟Q”ですか、それとも“方Q”?(笑)
(※「軟Q」→発音:ruanQ 意味:食感を形容する言葉で、弾力があってある程度柔らかい、モチモチした食感のこと。光禹さんのジョークです)
方Q:えっと、“方Q”が“軟Q”な弦(のベース)を弾きます。
(※光禹さんのダジャレをさらっとダジャレで返すあたり、彼の頭の良さを感じます)

(マイクの位置を直したり、さらに微調整をして)
12:40~
(曲)♪「往前(Move Forward)」(スタジオライブ演奏)

15:45~
光禹:ゲストに拍手!!(演奏が)良かったですよ!小玉(シャオユー)、君は歌うと目を全て閉じてしまうんですね。
小玉:いや、(歌の)ついでにちょっと居眠りしました。(笑)
光禹:(爆笑)君は時々、本気で人を笑わせますね。それはそうと、アルバム発売の時期になると本当に疲れるでしょう?
小玉:そうですね、プロモーション(活動)が本当に多くて、この後もテレビやラジオ番組の収録、記者会見など、あと昨日(←発売予定日間近)になってまた一つ問題に直面したりと本当にいろんな事がありますね。
光禹:どんな問題が発生したのですか?
阿奎:最近、湿度が本当に高すぎたせいで、アルバムジャケットの印刷状態が悪くて、僕たち自身全く納得の出来るものではなかったんです。
光禹:そのことと湿度は関係があるんですか?最近の湿度は八十何%でしたっけ?
小玉:僕の家のソファーは、全部ちょっと湿ってましたよ(笑)。
阿奎:今回、僕たちはアルバムジャケットのデザインを 聶永真先生(※五月天などのジャケットデザインをしている巨匠)にお願いしたんです。
光禹:じゃぁ、品質への要求には必ず応えなければいけませんね。
阿奎:はい。でもこれらの問題に関しては自分達で解決できる事ではないので、ファンには大変申し訳ないですが、何日か発売を延期しました。
(※たしか、予定の発売日よりも6日程の延期だったと思います)

光禹:そうですね。音楽の仕事に関わる人は皆、自分の習慣や決め事のような、何かしらのこだわりがあると、僕はそう認識しています。音楽人には一人ひとり全て自分の性質(癖)、或いは要求(こだわり)があると言われていますが、君達もそういう自分の要求(こだわり)はありますか?
小玉:僕は、僕たち三人それぞれのスタイルがあると思っていて、三人の要求が全て通った時、例えば作品の場合は、全員が本当に満足出来る仕上がりになります。
光禹:では逆に、それぞれの観点で検証されたような要求は、より大事にするということですか?
小玉:では、一番要求の多い人に話してもらいましょう。僕はそれが誰かとは言わないですけど。ご自分からどうぞ。(笑)
方Q:(それは)たぶん僕のことですね。僕はいろんな事に対して、たくさん意見します。例えば、練習の時とか、晩ご飯は何を食べるかという時とか(笑)。
光禹:ハハハ(笑)夕食に何を食べるかにまで意見するのですか?
方Q:だって彼らは何も意見を言わなくて、毎回彼らに「何を食べる?」と聞く度、「任せる、何でもいい」と返ってくるんです。
小玉:(おかげで)僕と阿奎は本当にきちんと育ってます。(笑)
(※ ここの原文は、「我跟阿奎真的很好養」です。子供が親の言うことを聞くように、「好き嫌い言わず何でも食べていますよ。」というようなニュアンスでしょうか。。。)

方Q:僕は時々、精進料理(※中国語で「素食」。肉類を使わない食事)を食べるのですが、彼らはそれが大嫌いなんです。
阿奎:今日みたいな一日中ペンキを塗った日なんかに素食を食べさせられたら、飢え死にしますよ(笑)
光禹:方Qはベジタリアンなの?
方Q:いえ、たまにですよ。たまに食べると素食も良いですよ。


光禹:音楽製作にあたり大体の流れというものがありますが、まず次回のアルバムはこんな感じにしたいと思い描き、実際に製作に乗り出すと、作詞作曲、そしてこの曲は録音するかしないかという意見交換をし、録音に入る。その後、マスタリングやミキシングという過程に繋がります。これら全ての工程に君達は加わるのですか?
三人:はい、どの部分においても参加しています。
光禹:そしてCDジャケットなどの印刷物の準備(写真撮影等)、プロモーション、ライブとなるわけですが、君達が最も自然に享受している部分はどの部分ですか?
小玉:では僕から答えます。僕は全て楽しんでやっているので、一番好きではない事を言いますね。僕はプロモーション(宣伝活動)が少し疲れます。でも本当に嫌いということではないです。
光禹:でもプロモーションの良い所は、たくさんの友人(ファン)と知り合えて、彼らに君達の音楽を知ってもらうことができますよね。
小玉:ただ順位を付けたら(プロモーションが)二番目なだけで、他の残りは全部一番です。プロモーションは時間がちょっと不規則なので。
阿奎:僕は、アルバムタイトルを「一萬小時 10000hours」にしたいと提起した時、その日以降すぐに一つの軌道に乗った感覚になりました。以前は全ての事が大きな海の中から選択するという感覚だったのが、この概念が提起された後は、たくさんの事柄がかなり明確になりました。

方Q:僕は二つあって、一つ目は阿奎と似ているんですが、アルバムタイトルが決まった時、自分達はこれから本当に一つの仕事(プロジェクト)をやろうとしているんだと感じ始めました。全体の概念が全て出揃って、そこから編曲作業となって、スタジオでその概念に向かって完成させていく時のその感覚が僕は好きです。
 後一つは、しばらくしてから改めて(自分の参加した)作品を聴いた時が、一番達成感を感じます。「こんなに素晴らしい曲に僕も一緒に参加したんだ」って。
光禹:芸術の素質がある人は皆、感覚が鋭くて、製作過程やその細部が彼らにとっては重要でとで、そして、そこから今後の意欲や励みになるものを得ます。それは彼らにとっての重要なキーポイントといえるでしょう。
ということで、今日の夜は宇宙人をゲストに迎えています。普段はちょっとフラフラしてそうな印象ですが、実はしっかりと自分の考えをもった青年達です。

22:08~(CM後)
(曲)♪真實朋友

光禹:この歌大好きです。歌詞も良いし、曲も素晴らしい。特に編曲に感心するけど、誰のアイディアですか?
小玉:メインは僕です。この歌は自分でも気に入っています。他のメンバーも気に入ってくれてます。管楽器の部分はかなり念入りに編曲したので、成果がありました。
光禹:すごく可愛い一曲ですよね。この曲でMV(ミュージックビデオ)を作ったら、きっと素晴らしいと思うんだけど。もし社長が(MVを)作らないといったら、自分達で作りますか?
小玉:光禹さん、若手バンドのMV製作に投資してくれますか?(笑)
光禹:一本のMVを撮る製作費って、結構かかると聞きましたけど。
小玉:まぁ大なり小なり。
光禹:一番簡単な方法で作れるじゃないですか。例えばi-phoneなら直ぐに一本編集できるし。i-phone持ってますか?
小玉:持ってますよ。だけど一番最新のi-phoneを買わないと。それも一台二万元ちょっと(※日本円で7~8万)しますけどね(笑)
光禹:ハハハ、今お金がないんですね(笑) だけど本当ですよ。この曲はMVを作るべきだと提案したい。宇宙人を好きな人達、もしi-phoneを持っていたら、自分達で撮って下さい。
阿奎:僕たち、この前の試聴会(※アルバム発売に先立って催した視聴ライブの事)をした時に、「寂寞之上」の音源を流して、そしてその時に「それぞれ携帯電話でこの様子を(写真や動画で)撮って、僕たちに送ってください」と頼んだんです。会場には大体100人位いて、今のところ携帯電話50台分ほど集まっています。
小玉:ある人は阿奎の前だったり、ある人は僕の前だったり、それぞれの角度で撮られたものです。
光禹:じゃぁ、編集したら一本のMVが出来ますね。
阿奎:でも、曲は「寂寞之上」ですよ。
光禹:「寂寞之上」も好きな曲です。
阿奎:じゃぁ、編集したら先に光禹さんに見せますね(笑)
光禹:それは素晴らしい。絶対感動すると思います。では、今聴いた「真實朋友」は宇宙人三枚目のアルバムでイチオシ(一押し・一推し)曲にはならなかった曲の中からのイチオシ曲でした。(※原文は、「是宇宙人第三張專輯裡沒有主打到的主打歌」です)
小玉:(その紹介の仕方、)感動的ですね。
光禹:このアルバム、イチオシにならなかったイチオシ曲が多いですよね。
小玉:あと大体7、8曲はあります。ハハハ(笑)
光禹:次のこの曲も僕はイチオシ曲だと思います。

(曲)♪「寂寞之上」

光禹:この曲の編曲、すごく絶妙ですね。。複雑ではないけれど、緻密に構成されていて、最初から終りまである年代の雰囲気を感じます。
小玉:僕は、「3人」って、とても不思議に思っているというか、一つの三角形というか...(※三人というバランスによって、(アイディアなど)より巧妙な結果を出せているというニュアンスだと思います)
阿奎:僕たちは三人それぞれがバンドの重要な部分を担当しているんです。
光禹:では君達のバンドには、リーダーとかサブリーダーとかあるのですか?
小玉:今は阿奎がリーダーを自ら買って出てくれてます。
阿奎:物事の判断を瞬時で迫られるような出来事がたくさん生じる時がたまにあるので。
光禹:君達は、自分達の(LINE)グループを持っているんですか?ちょっと見せてもらえますか?
小玉:汚い言葉がいっぱいですよ。ハハハ(笑)
阿奎:僕たちのLINEグループ名は「FUNK BROTHERS」です。
(ここで、LINEの画面上の会話を読み上げての雑談。←ちょっと日本語訳は割愛します)


小玉:僕たち三人が話し合いする時に使うグループです。
光禹:もちろん(意見が)衝突する時もあるんですよね。
小玉:まぁそうでもないですけど...
光禹:全く違う意見が出た時とか?
小玉:そういう時は、先輩の言う事が正しい(笑)
阿奎:それはないですよ!そういう時は、極力意見の違う人に対して説得するようにしています。
方Q:基本的に三票揃って同意ということなので、三票同意があって事を進めます。


光禹:最終的には、必ずこの方法で採決するんですね。さて、一枚のアルバムを形作るのに、本当に長い時間をかけてようやく発表するわけですが、このことを一番喜んでいるのは、自分達以外に他に誰がいると思いますか?
小玉、阿奎:きっと僕たちのファンじゃないかな。
光禹:第一声が二人声を揃えて「僕たちのファンです」ということからして、君達の心中は「ファンの為に」という思いが大きい事が明らかですね。
阿奎:事実、彼らはずっと僕らについて来てくれて、共に成長を重ねていっていますから。
光禹:もう何年経ったのですか?
方Q:今でもう9年経ちました。
光禹:大きくなりましたか?でも身長は同じくらいじゃないですよね。
小玉:身長は成長ホルモンの関係ですよ(笑)
光禹:とにかく、(喜んでくれている人を)あと一人追加しないと。これから彼に電話しましょう。

(アポなしで小馬(シャオマー)先生(←※陳建良 宇宙人からは小馬老師、小馬叔叔と呼ばれている宇宙人のプロデューサー兼所属事務所の社長です。)に電話をかける)

(電話冒頭のドッキリ電話風のやり取りの日本語訳は割愛します)

光禹:私は、UFOラジオ「夜光家族」の光禹です。
陳:どおりで聴き慣れた声だと思いました。光禹さん、こんばんは。これは放送されているんですか?
阿奎:そうです!小馬先生~!!
陳:緊張しますね。。。
光禹:さっき彼らは、今回のアルバムが発売されたら、まず一番に喜ぶのはファンで、二番目に喜ぶのが陳先生だと言っていました。先生は以前このアルバムが発売したあかつきには泣くと彼らに言っていたそうですね。もう泣きましたか?
陳:まだ発売になっていませんよ。発売されたその日に泣きます(笑)。
小玉:今、(発売が)延期になったから、泣くのも延期ってことですね。
光禹:先生はどうしてこのアルバムに対して、そのような強い思いがあるんですか?二枚目はどうして泣かなかったのですか?
陳:このアルバムに関しては、製作に本当に長い時間がかかって、本当に完成するのか想像すら出来なかったんです。
光禹:さっき彼らにも話したのですが、僕はこのアルバムで彼らの成長ぶりを感じました。以前は、若さ、エネルギッシュ、躍動感溢れる生き生きしたスタイルだったのが、今回は(以前と同じような)テンポの速い曲でも、声の奥行きも増して、めりはりの利いた歌い方になっています。先生もこのように感じますか?
陳:はい。さすがに(宇宙人が音楽活動を始めて)間もなく10年になりますし、兵役も終わって、これらの段階を経てこのような形で(彼らの成長が)示されるのは、結果的に大変嬉しいです。


光禹:では、今の話は少し社交辞令的だったので、次は本音を陳先生に聞こうと思います。先生、正直に答えて下さいね。
陳:はい。
光禹:スタジオ内で彼ら三人の言動や態度を全て見てきて、先生は誰に一番高得点をつけますか?
陳:三人とも素晴らしいですよ。彼ら三人の性格は全く違うので、スタジオ内のような状況下ではそれぞれに見合った役割を担っています。一つのバンドで個々の能力を適材適所に用いることが出来たら、それこそパーフェクトだと僕は思います。。
光禹:彼らはほとんど喧嘩をしないと言っていましたが、それは本当ですか?
陳:本当です。
光禹:あなたが注意したのではなくて?
陳:していませんよ。彼らにはそれが自然であって、こういう状態でいられるバンドというのはとても立派だと思います。


光禹:現在バンド数はかなり多く、先にはトップバンドの先輩達がいて、後方にはインディーズがたくさん控えていて、先生は彼らと(宇宙人の)特色や位置付けについて話したことはありますか?
陳:あります。私たちは確固としてデビューアルバムからスタートしてずっとこれらの事について話し合って来ました。実際一枚目のアルバムが発売された後、彼らは一通り自分達の足で歩んで、いくつかの事柄に対して新たな概念を打ち出しました。ですから二枚目のアルバムの時には、明らかに彼らが一皮むけて新たなバンドに生まれ変わったと僕は思いました。
今回のアルバムは兵役から戻ってきてかなりの時間が過ぎているので、皆さんは彼らが更に成熟したと感じるのも、ごく自然なことです。
光禹:以前の作品は学生の気持ちを表現したものでしたが、現在の作品は、他の年代の感情や心境が反映されてますね。
陳:厳密に言えば、二、三年で一枚のペースですが、この十年でアルバム三枚だけというのは、バンドとしては少ないですね。そして、その間もしバンドとしての変化がなかったとしたら、それもあまり良いとは思えません。


光禹:先ほど彼らに質問した中で家計の話題も出たのですが、この十年彼らの生活はどうでしたか?
陳:まずまずと言ったところですね。でもやはりそれは彼ら自身に聞いてみて下さい。もちろんもっと良くなることを願っていますよ。
光禹:では、このアルバムから三曲選ぶなら、先生のベスト3はどの曲ですか?
陳:一位は「一萬小時(10000hours)」ですね。二位は、、、、「那你呢(And you?)」ですかね...(悩んでいる様子)
光禹:今おっしゃった「一萬小時」ですが、曲の出だしに日常生活の要素ともいえる音を使ってリズムを進行させていく手法がとても特徴的で、その音のループ(繰り返し)が、意外にも音楽と緊密に結びついて、自然に次のパートへと繋がっていくところが、この曲の一番かっこいいところだと思います。陳先生、この曲を聴いていて涙が出そうですか?
陳:泣きませんよ(笑)。ただ良い曲だなと思いました。宇宙人がまた新たな方向性を呈した作品なので、それが私にとっては少し嬉しかったです。
小玉:先生の娘さんも奥さんもこの曲を気に入ってくれているんです。
陳:私の家族が一番好きな曲です。


光禹:「一万時間はただの始まりに過ぎない。」本当に素晴らしい歌です。
一枚のアルバムを作るのに心血を注いだ陳建良先生は宇宙人「一萬小時」のプロデューサーです。この全曲オリジナル宇宙人の新アルバムについて、先生自身も大げさ過ぎると思いながらも、アルバム発売日には泣いてしまうだろうと言っています。そんな陳先生はとても穏やかで、彼と一緒に仕事をすると楽しい気分になると、そう聞いています。
方Q:先生はお父さんと同じように僕たちを引率してくれて、本当に懐が深くて優しいです。
光禹:陳先生、先生は本当に父親の気持ちで彼らの面倒を見ているのですか?それとも、彼らはあなたの事を年寄りだと言っているのでしょうか(笑)
陳:私は彼らの事を友人だと思っていますけど、年齢に関してはさすがに騙しきれませんね(笑)
光禹:この曲は今回のアルバムの中で一番好きな曲とのことですが、メロディ以外にも聴いていて心地良くなるものがありますね。日常生活の効果音を加えていますが、このような組み合わせを作り上げるまでに、一体どれくらいの種類を録音したのですか?
小玉:大体15種類くらいです。
光禹:15種類の音源を組み合わせて一つのループ状態にしたわけですね。それは先に自分で仕上げて先生に聴かせるのか、それとも話し合いながら作るのですか?
小玉:まず家でデモ音源を仕上げてから先生に聴いてもらいました。先生は、いつもの感じと違う特別な印象を受けたらしく、その時阿奎にも聴いてもらったら、彼もすごく気に入ってくれました。
阿奎:その時は、(デモ音源を)聴いて直ぐにMVの絵が浮かびました。
光禹:という事は、この曲はMVを撮ったんですね。
阿奎:はい。


光禹:陳先生、そういえば先ほど、MVを作らないのは残念すぎるという、ある曲について話題になったんですよ。その曲とは「真實朋友」なのですが。
小玉:実は、陳先生もこの曲を気に入っているはずなんですけどね(笑)。
陳:そう通りです。
光禹:僕はこの曲が今回のアルバムの中で一番気に入っています。
陳:今回のアルバムは気に入っている曲が多いので、「ベスト3」を選ぶのは、なかなか難しいですね。
光禹:「寂寞之上」みたいな曲も気に入っています。。
陳:この曲も私の好きな曲です。そうだ、私の(お気に入りベスト3曲の)3位はこの曲と言いましたっけ?
光禹:まだですね。
陳:私の3位は、「寂寞之上」です。「真實朋友」は3位と4位の間で揺れています。


光禹:本当に選ぶのが難しいすね。さっき曲を流している時に、一枚のアルバムを完成させるまでの過程で何度も聴いて既に熟知しているはずなのに、それでもまた集中して聴いている彼らに気がつきました。500回聴いてもまだ新しい発見があるのですか?
陳:(スタジオとは)異なる情景で違う人達と一緒に聴くとまた違った印象を受けますね。
小玉:それに、曲が流れている時に光禹さんの声が重なるとまた少し違った感じがします。
光禹:陳先生が挙げた「寂寞之上」と「真實朋友」はどちらも(曲を)かけましたが、「那你呢」はまだかけていませんね。それでは、「那你呢」を聴いてください。


(曲)♪「那你呢(And you?)」


光禹:小玉の現在の歌い方は、テンポの速い曲ではあるけれども、今の心の浮き沈みをその曲にのせて表現していますね。
小玉:たぶん本当に成長したのだと思います。アルバムの製作過程中いろんな事が起こりました。台湾において政治であれ災難であれ、すべての事がこの時代を生きる人に影響を及ぼすように、社会のどのような変化であっても、なにかしら自分の心情にも影響は及ぶと思います。
光禹:先生は曲中に彼の今までとは違う心境が繰り広げられていくことに関しては賛成ですか?
陳:この事に関しては、実はアルバムを作る前にずっと話し合ってきた事なんです。私たちはボーカル部分においても、小玉の新しい楽曲スタイルを見出したかったので、ずっとこの事について話し合いをし、しばらくしてようやく、その姿勢と取り組み方を見出すことが出来ました。


光禹:さっき小玉が先生の前で歌を聞かせてくれると言っていたのですが、先生も今日の記者会見に立ち会ったのですか?
陳:はい。
光禹:では、(記者会見時とラジオのスタジオ内の)どちらが良かったか、聴いてみましょう。


(曲)♪「那你呢(And you?)」スタジオライブ演奏


陳:耳に残る歌ですよね(※中国語で「洗脳歌」と言っていました)
光禹:このアルバムは「洗脳曲」が多くて、人に深い印象を残す曲が本当に多いと思いました。
さて、ライブでは更に宇宙人の実力を見ることが出来ます。三人のキャラクターの違いもはっきりしていますし。バンドメンバーが多いと、たまに区別が曖昧な時もありますが、彼らの場合は明らかです。
(バンドメンバーの個性を出す場合において)編曲の音色というのは、非常に重要ですね。

小玉:そうですね。このアルバムの方Qのベースのように、彼はそれぞれの曲全てに対して時間をかけて追及し、彼が一番気に入る音色を探し出しました。
方Q:このアルバムは僕にとって特に難しいものでした。さっき光禹さんの言っていた新しい編曲方法ですが、最近僕たちはDJスタイルやエレクトロ(電子)音楽の影響を受けています。しかし、それらの多くのベースは人が本当に弾いているものではないんです。それを僕はこのアルバムで、出来るだけ人間が弾いていないような感じで、わざとそういう風にに弾きました。でもそれは、僕が以前得意としていた技法とは全く違うものでした。音色というのは、光禹さんがさっき「編曲はとても重要」と言ったように、音色で曲の良し悪しや印象が決まると思っています。そして今度は、「人が弾いていないように演奏する」というライブでの演奏方法が必要になってくるので、今はそれを模索中です。
光禹:それは音楽のイメージと位置づけを見出す為には、非常良い一つの過程ですね。
小玉:それに僕たちはこのアルバムで、録音にしても他の事に関しても新しい事にたくさん取り組んだと僕は思っています。


光禹:このアルバムが間もなく発売される訳ですが、先生は彼らに何か励ましの言葉はありますか?
小玉:感動させるようなことは言わないで下さいね、僕泣きますから、本当に。(※ アルバム発売後のワンマンライブで、小玉は「一萬小時」を唄う時本当に泣いたそうです。)

陳:私は本当に皆さんに宇宙人のライブを見に来てもらいたいと願っています。彼らのライブは本当に素晴らしいです。彼らを既に知っている人、もしくはまだ彼らを知らない人のどちらであっても、ライブを見たら必ず彼らの事を好きになると思います。彼らのライブの魅力は本当に最高ですから。

阿奎:小馬先生には本当に感謝しています。ライブでは毎回僕たちの音楽統括担当として本当に大事な部分を担ってくれていますし、そしてここに至るまでの道のりを、僕たちを信用し、躊躇することなくどんな事でもやらせてくれるという形でずっと励まし続けてくれたことにも感謝の気持ちでいっぱいです。

(※以下、アルバム発売後に行われたワンマンライブの告知をして終了です。なので、日本語訳は割愛します)

゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚

今回も最後まで読んでくださってありがとうございます~。
私の日本語能力の無さには、本当にお恥ずかしいかぎりです(^_^;)

これらの記事を踏まえて、もう少し解説というか、踏み込んだ内容の記事を書きたいところですが、間に合えば、また更新します。

では、みなさま宇宙人ライブに向けて、体調を崩さぬようご自愛下さいね~(・∀・)