前回の話はこちら

https://ameblo.jp/rum-xxx-03/entry-12459087288.html

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みなさん・・・「LINE」というモノを知ってますか?
メールに似たようなモノですが、メールと大きく違う点が一つあり・・・

実は、その「一つの違い」から、対人トラブルがおきる事があります。

相手側が読むと'既読'という印がつきます。

'既読'がつかない場合、相手は読んでいない事になります。

この'既読'という印が、つくか、つかないか・・・という、ほんの些細な事が、

後に大きな火種へ変わっていきます。

本編の鯖学では、我らが主人公・・・新宿ネロ!
どうやら彼が、ある女性とLINEを交換するトコから話が始まっていきます。



【本編】

ブーン・・・ブブン、LINEの特有バイブ音。
今日もネロのスマートフォンが鳴り続けている。

マナーモードにしている為、高音を鳴り響かせる訳では無いのだが、振動から来るバイブ音も静かな室内の中では中々良く聴こえてくるモノだった。
平日は授業の合間の休み時間、帰宅後は深夜まで、ほぼ無限にLINEは送られてくる。

既読して、こちらが返事をすると、その返事がかえってくる。返信すると、また返信が返ってくる。

LINEを交換したばかりの頃は、会話している感覚でとても新鮮だった。正直可愛い奴だな・・・とさえ思った。

休日は、1日中LINEの会話は続く。
返信が少し遅くなると、その間にLINE(同じ)相手からの20件以上貯まっている。

いま、何してる?

トイレかな?

あれ、返事がない

お勉強中かな?

お勉強頑張って下さい☆


....という感じ1人言のLINEになっている。
既読して、返信をしないでいると


既読スルー とか、無視しないでよ!

等、怒りはじめたLINEがはじまる。

「ごめんね。返信遅れたよ。」
と一言を送る事で割りと解決する。


既読して、返信が無しなら「既読スルー」と怒られる。しかし、他の相手からLINEが来ているなら、読みたい・・・本命のクラスメイトの美少女からのLINEなら速攻で返信したい。

LINEの項目を開き、トーク仲間の項目に移動してから、誰からLINEが来ているか、確認しよう!
 


好みの異性や、友人からなら、普通に返信だ!
 


しつこいLINE相手は、後で纏めて読めば良い!
と、割りきった対応にした。

 

 

 

 

 

 

この頻繁に贈ってくるLINEの送り主・・・御徒町 霧恵。

霧恵とのLINE交換は、殆ど事故の様なモノであり・・・交換するしか選択肢がなかったのだ・・・

霧恵との初めての出逢いは、4月の始業式が始まる前日、偶然にも文房具を購入しようと電車に乗っていた際、ネロは痴漢に絡まれている霧恵を助けるた。そして、学校が始まると偶然にも同じ学校(共同鯖船学園)だった。

ネロより、一つ下の学年の霧恵。偶然の再開が、霧恵にとっては運命的な出逢いに感じたのだろう。

しかし、霧恵は元々大人しい性格であまり積極的な行動は出来なかった・・・

 

憧れの先輩であるネロは、廊下ですれ違うと優しい言葉をかけてくれる。

 

会えば、ドキドキ。会えない時は思いが募る。

霧恵は、クラスの中ではとても真面目で、若き担任のスパーダ先生が困っていると、いつも率先して手伝いにいった。

プリントの仕分けから、配布等・・・休み時間は職員室でお手伝いをしている事の方が多かった。

真面目・・・と言えば聞こえはいいのだが、休み時間に教室に居ない分、同学年と接する時間は極めて少ない(無いに等しい)。

霧恵にとっては、新宿ネロという憧れの先輩の事を、ひっそりと心の中で思い続けるしか出来ない。仮に2年生の教室に向かって話しかけたら、新宿先輩が周りから冷やかされる原因となり、迷惑になってしまう・・・下手をすれば、それが原因で嫌われてしまう事もある・・・霧恵はそう考えていた。

憧れの先輩が幸せな学校生活を送る事が霧恵の願いでもあった。

 

4月の後半

・・・学校内に衝撃的な噂が走った。新宿ネロと目黒恋華が学校の最寄駅のホームの待合室で二人きりで仲良く弁当を食べている・・・そして、二人は頻繁に同じ電車で登校しているという噂が回った。

 

霧恵は、憧れの新宿先輩に彼女が居ても不思議ではない・・・そう思ったが、相手がどのような人物か気になるので、(学食コーナーの人や、掃除係のお爺さんなどから)少しだけ情報を集めた。バスケ部所属で、常にジャージ、校則違反な髪を染める事やピアスをつけている等、霧恵と違い、決して真面目なルックスではない。しかし1年の時から成績はトップクラスで進学科に引けを取らない。昨年は学年アイドルの渋谷実尋と互角の人気を誇りミスコンでも接戦になるという噂もあった程、(現在は言動や態度が悪いため人気は高くは無い)。

霧恵は、正直諦めかけていたが、新宿先輩との噂が広がってから間もなく、その噂を相殺するかのように・・・目黒恋華は、学年のトップクラスの成績と人望を持つ生徒会長候補ともいわれる大崎秀と手を繋いで歩き、そのまま学校の外で告白した。

今まで、自分のキモチを押し殺して学校生活を送っていた霧恵にとっては、非常に衝撃的な事であり、混乱もした。

  

-新宿先輩と付き合っているハズの目黒恋華は、何故別の男子に告白するのだろうか?新宿先輩が、遊びとして扱われ捨てられたのだとしたら、許す事は出来ない・・・-

 

真相を確かめようと・・・直接会って話したが、相手はカナリの強者だった。

確かに、現在大崎秀先輩にベタ惚れしている事だけは良く解ったが・・・

肝心な新宿先輩が、目黒恋華をどのように思っているかは解らない・・・

 

現在、霧恵が遅れを取っている部分は、学年が同じである為、新宿先輩と、目黒恋華は会う機会が多い。そして、留学生で来日したグレイコフを歓迎するという流れで、複数のメンバーであったが・・・学校外で交流を何回か行っている・・・霧恵よりも遥かにお互いを知り合っている・・・この点はカナリ霧恵にとって痛い。学校の外で連絡を取れる関係になってしまっている・・・という点は、その気になれば・・・電話して、休日に二人きりで会って外出や外食を行っているという可能性が高い。つまり、仮、恋人として付き合っていなくても・・・学校の他のクラスメイトより、少し特別な関係(友達以上)になっている事は間違いない・・・

 

5月に入って(2年生が中間試験を終えた土曜日)

霧恵の脳内は、考えれば考える程焦りや不安があった・・・よく考えると、新宿先輩は、土曜日・・・霧恵が全校集会で倒れた際、保健室で二人きりになった時間があった・・・その時、グレイコフと一緒に思いで作りをするなら、霧恵も誘ってくれても良かったのでは??

何故、誘ってくれなかったのか??

考えれば、考える程・・・思考はマイナスなっていく・・・

ホントは、学校の卒業式までキモチを胸にしまっておいて、卒業式に霧恵は新宿先輩に告白して、ダメであっても・・・スッキリ終わるつもりだった・・・

 

-こんなハズじゃなかった・・・でも、もうこれ以上、胸にしまっておくことは出来ない、悪い子と思われても良い・・・新宿先輩の所へいきたい-

 

 

6月・・・

-新宿先輩を見かけた、スマートフォンを見ながら屋上へ向かった・・・・多分誰かに呼び出しされたのかな?‐

そこに居たのは、目黒恋華・・・やっぱり、繋がっているんだな・・・

 

 

 

 

 

「ワタシの事・・・嫌い?」

 

霧恵は、屋上の端の方へ向かった。

自分がいる事が迷惑であるなら、自身の存在を消してしまおうか・・・とそんな思いだったのだろうか・・・

ネロには、霧恵の心理は理解できないが・・・

 

しかし、!!今ここで止めないと!!!

一生俺は後悔する気がする!!

 

「御徒町さん!!」

大きな声を出しながら、必死の顔で霧恵を抱きとめたのは・・・ネロだった。

 

「ダメだよ・・・死んだら!!」

ネロは、後ろから霧恵を抱きかかえたまま話した。

 

・・・・新宿センパイ・・・・でも、キリエの事・・・嫌いなんでしょ?

霧恵は、放心状態になりながら小さな声で話した。

 

「嫌いだったら助けたりなんてしないだろう!!前にも!言ったけど・・・自分を責め続けるような言い方は辞めるんだ!」

 

「・・・・・・・・・・」

 

「御徒町さんにだって、良い所は沢山ある・・・そんな良いところを見てくれる人も、好きになってくれる人も世の中には必ずいる!!だから、・・・」

 

じゃあ・・・センパイ・・・キリエと一緒に・・・・

霧恵が懐に手を入れて何かを取り出そうとした瞬間

 

「・・・・・・・・・・・・」

間一髪の所で恋華が猛ダッシュでネロと霧恵を掴み、屋上の端に立っている二人を内側に投げ倒す様に引きもどした。

 

 

「うわっ・・・っつーーー痛っ・・・オイ、恋華!ここ下コンクリートだぞ・・・粋なり、ジャーマンツープレクッス(プロレス技のバックドロップに類似した投げ技)とか無いだろ・・・」

ネロは、腰をさすった。

 

「キャァァァァァァ・・・・」

霧恵は、恋華に抱きつかれた状態で転がって悲鳴を上げたいた。

 

「あ・・・・御徒町さん!・・・オイ、いつまで恋華くっついてるんだよ!!!」

 

「セ・・・センパイ・・・・・恋華さん、キリエの服の中に手を入れてきて・・・キリエの・・・・・・・触られた・・・ってか揉まれた///////

 

「オイ、恋華ぁ!どさくさに紛れて、校内わいせつとは・・・どーいう・・・」

ネロが恋華を注意してる最中、ネロの注意を全く聞かず、素早い動きで下にあるオモチャのようなモノを蹴飛ばした。それもカナリの早さだった為・・・恋華が何を蹴飛ばしたかネロには全く見えなかった。霧恵は「センパイ・・・怖かったです」と言わんばかりにネロに抱きついていた。

 

そのオモチャの様なモノは、高速の速さで屋上の出入り口付近のドアの方へ・・・

 

カラカラカラカラ・・・・・・・・・と音を立てて流れていった・・・ドアの近くまで流れていくと、

 

「案外手間取ったな・・・・」

ドアを開けて長身の男が出てきて、さっとそのオモチャを拾って、再び中へ戻っていった。

 

ーーあれ??あの人は・・・確か、貴公子(プリンス)除闇さん?なんだろ・・・急にドアから出てきて戻っていった。

長身の男除闇が戻っていった所を確認したかのように・・・恋華は立ち上がった。

 

「霧恵・・・・アンタ・・・

恋華は、自分の胸を触りながら・・・・霧恵を呼んだ。

 

「////・・・な、なんですか??」

霧恵は、自身の胸を抑えながらビクっとして大きな声を出した。

 

「私より、胸大きいわね・・・・」

 

「オイィィィィ!!どさくさに紛れて、そんなトコを確認するなぁぁ!!!」

ネロは、大きな声でツッコミを入れた。

 

「フフフフ・・・・はぁ、なんか・・・今日は疲れちゃった・・・まだ、昼休みだけど・・・私、もう帰るね・・・」

 

「オイ・・・5限目は??」

 

「サボル・・・・」

恋華は、ネロと霧恵を残して去っていった。歩きながら大きなため息をついた・・・その姿は、まるでオッサンのようだった。

 

「ったく~・・・・・・あ、御徒町さん・・・大丈夫か??」

 

 

 

「センパイ!LINE交換してください!!」

霧恵は、ネロをじっと見つめて言った。

 

 

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 

「霧恵は、もっとセンパイと近づきたいんです・・・・駄目ですか??」

 

「///////・・・・交換しよっか☆LINE・・・・」

 

「キリエ////・・・嬉しいです!!センパイに好きになってもらえるよーに・・・頑張ります☆」

 

 

 

ーーあ・・・この時は、純情で可愛いなって・・・思ったし、

LINEも最初は離れたところからの繋がりってカンジで・・・

 

ホントに良かっただけど・・・

 

ぶっちゃけ・・・LINEって、めんどくさいっすね・・・

 

スマホ開いて、一日に何回LINEするんだろ・・・・?

 

スマホ開けて、50件くらいあると・・・ぶっちゃけ引きませんか??

 

こんな俺、間違ってますかね??w

 

 

つづき

 

30話

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ーーあぁ。そーそー・・・このLINEの話、次回に続きますよーw