トムの愛人については、第2章に述べられています。
ニューヨークとロングアイランドの間には灰の谷と言われる、鉄道と道路が平行に走っておて、緑もビルもないところがあります。そこには、かつて眼医者があったらしい眼だけの看板があり、誰も取り外すことなく放置されている看板で、T.J エクルバーグ博士の瞳と言われているのですが、この瞳が、この物語で起こる最後の事件の唯一の目撃者であるという、なんとも悲しい結末になるのです。(私はまだそこまで読んでいません。映画を見ただけです)
そして、その灰の谷に、トムの愛人であるウイルソン婦人の家があります。
ウイルソン婦人の夫は中古車売買と修理の仕事をしています。
ウイルソン婦人
ウイルソン夫人とトムが出会ったのは、電車の中の向かい合った座席に座って、お互いに目が合った時でした。
トムはウイルソンに高級車を売るので、お得意さんでしたが、ウイルソンは自分の妻がトムの愛人だとは気づいていませんでした。
2章は、ニックがトムに連れられて、ニューヨークのウイルソン夫人の妹の家で夫人と会う場面です。
ウイルソン夫人とトムはとてもお似合いなので、夫人の妹は、いつか二人とも今の相手と離婚して、結婚するものと思っているのです。
しかし、トムにはその気は全然ないことをニックは見抜いていました。
そして、この会の終盤、夜中に、ウイルソン夫人がデイジーの名を呼ぶ権利があるのかということでトムと口論になったのです。
夫人が、デイジー、デイジー、デイジー、と叫ぶと、トムが突然夫人の鼻を殴ったのでした。
私の感想、
ウイルソン夫人が可哀そう過ぎ。セクハラ、パワハラが許された時代だったのですね。