「リポビタンDチャレンジカップ2024」JAPAN XV vs マオリ・オールブラックス | ラグカフェ編集部の取材メモ

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梅雨入りした、関東地方。ムシムシとした気候の中、マオリ・オールブラックスとの試合が幕を開けました。代表キャップの対象ではないということもあってか、先週の試合よりも少ない13565人が、秩父宮ラグビー場に駆けつけました。

試合前は、ニュージーランド代表の代名詞ともいえるハカ「ティマタンガ」も披露されました。

「マオリ・オールブラックス」は、ニュージーランド代表「オールブラックス」の中でも、ニュージーランドの先住民族であるマオリの系図をたどり認められた者だけが、選考の対象となります。試合前のハカも、より一層の力強さを感じました。

試合前に行うハカは、マオリ族同士の戦い前に仲間を鼓舞し、また相手を威嚇する意味があります。ハカには、いくつか種類があありますが、この日に披露された「ティマタンガ」は、「はじめに」の意味が込められているそうです。

 

(写真:国分)

 

以下、試合結果です。

■「リポビタンDチャレンジカップ2024」JAPAN XV vs マオリ・オールブラックス 試合結果


日時:2024年6月29日(土)19:00キックオフ 会場:秩父宮ラグビー場(東京)


JAPAN XV 10-36 マオリ・オールブラックス(前半 5-17)

 

(写真:国分)


JapanXVチャンスをいかせず、マオリ・オールブラックスに惨敗
▶最初のトライは、JapanXVから2番HO原田衛が、ゴール前のモールから、ボールをピックしてトライ。10番SO山沢拓也のコンバージョンゴール(以下、CG)は、決まらず5点を先制。開始8分、マオリ・オールブラックス(以下、マオリ)6番FL・キャメロン・スアフォアがトライし、10番SOリヴェス・レイハナのCGは決まらず、5-5の同点へ。ここで、マオリ6番FL・キャメロン・スアフォアがイエローカードで10分間の出場停止に。しかし、数的優位を生かせず、前半27分には、マオリ2番HOカート・エクランドがトライし、CGを決められ、12-5。前半36分、マオリ7番FLビリー・ハーモンがトライし、17-5と点差を広げられた。マオリ22番CTBラメカ・ポイヒピが危険なタックルでイエローカードになり、そのまま、前半を折り返した。▶後半2分、マオリ11番WTBベイリン・サリヴァンがトライを決め、24-5。更に、後半21分と29分で、22番CTBラメカ・ポイヒピがインターセプトで2トライを決めて、36-5の点差へ。最後79分、JAPANXV14番WTB根塚洸雅がトライを決めるも、10-36でノーサイドとなった。▶︎マオリ・オールブラックスの試合は、このあと豊田スタジアムに会場を移し、開催予定だ。マオリ・オールブラックスとの2試合目の勝敗は、どうなるのか。また日本代表は、その後には、7月13日(土)にジョージア代表、21日(日)にイタリア代表とテストマッチを行う予定だ。このJapanXVから、何人がチャンスを活かし、日本代表の座を掴むかも楽しみに待ちたい。

 

(写真:国分)


以下、試合後の記者意見でのコメントです。

 


■エディー・ジョーンズHC(写真:右)
「ロッカールームで、プレイヤーと先ほど今どんな気持ちかというディスカッションしたばかりです。プレイヤーからは、フラストレーションや悔しいといった言葉が上がりましたが、最終的に我々の力が及ばなかったところだと思っています。(私たちは)敵陣22メートルまで、21回入ることができました。マオリオールブラックスは、我々の22メートルに7回しか進入していないにも関わらず、全てのチャンスを生かして、ポイントに変えたといったところが、点を分けたと思っております。彼らのモールに関しても、自分たちもスピードが高いものを集めているのではないかと思います。本番に関しては、非常に学ぶことが多い試合だったと思っておりますが、我々としてはアタックが非常にうまくいってたシーンもたくさん見られましたし、自分たちがやりたいスタイルのプレーといったことを学んで、実現できてしまいました。アタックでチャンスをたくさん作り、アタックでチャンスを作らせることができたできてはいたのですが、フィニッシュにまで至らなかったといったところが大きなポイントです。今後は、トレーニングのクオリティを追求して、徐々に時間とともにそこは精査されると信じています。プレイヤーの本日のレポートは、とても誇りに思っておりますが、同時にとても悔しく残念ですし、心から怒りも感じていますが、次に向けていい試合だったと思います。」

 

■原田衛 キャプテン(写真:左)
ーーショットを狙わないで、トライを取りに行ったっていうところの判断は、どのような判断したか。
「まずゲームプランとしては、モールとスクラムを押すっていうところを、コーチとして話し合った上で、FWとしてやっていたので。そこは、僕らがプライドを持ってやりたかったんで、選択に後悔はないですけど。あとは、遂行力🟰エクスキューションのところだけです。」


■斎藤直人 キャプテン(写真:中央)
ーーどのようにして、流れを変えようと思ったか?
「アタックしているときは、左右が空いている印象があったので、スクラムもモールも押せていたので、そこのプランに関しては、変えずに行こうと思って、グランドに入りました。ただ何回も言われてるように、本当にブレイクダウン後のミスが多すぎて。そこは僕としては本当にポジティブに捉えてはいけないというか、チャンスは作れたのですが、でもそこで取り切らないと勝てないっていうのをクリアにして、本当に僕も含めてですけど、この部分について、チーム・リーダー陣で、改めていきたいと思います。」

 

■マオリ・オールブラックス

 

■ロス・フィリッポ・ヘッドコーチ

ーー序盤、日本のあの速いアタックにちょっと戸惑ったところもあるように見えましたが、その後どのように立て直したか。

「はい。とにかく日本は早いスピードで攻撃を仕掛けてくるということがわかってましたので、それはやはりそうだったなと思いました。こちらで、何とかゲームをコントロールして、そしてボールの動きを少し遅くする。それによってチャンスを作ることができると思ってましたし、実際にそうなりました。本当に、今日目の当たりにしたのは、日本が行きたい方向に向かって着実に進んでいること、そして今後日本はどんどんどんどんまた良くなっていくと思いました。」

■ビリー・ハーモンキャプテン

「ハーフタイムのときに、今までのこのスコアは幸運だったという話をしました。ただ、やはり私達としては非常にプレッシャーを与えられたと思っています。つまり向こうの方が、22mラインを越えてやってきましたので。でも、選手たちは非常に上手く守ったと思います。半分近くでは、自分たちはセットピースから何とかチャンスを作ろうと思っていたので、それがやはりだんだんうまくいってきて、そしてバックスも非常に優れた力を発揮して、あそこまでのスコアにつます。」

以下の選手に話を聞きました。

髙本幹也選手


ーー10対36という結果になりましたが、試合振り返っていかがでしょうか。
「そうですね。僕自身、10分ちょっとしか出場する機会はなかったんですけど、代表としてやりたいラグビー出てる部分もあったんで、すごい良い部分と課題の部分が見えたかなっていうのは、思います。」

ーー後半に入るときに、山沢選手からは何かアドバイスとかいうか、ハーフタイムは、何か話したんですか
「いや、そのバックスで話して、後半こういうことやっていこうっていうのは話しました。」

ーー具体的にどんなこと、でしょうか。
「なんすかね、もう僕たちが勢い乗ったらやるプレーっていうのは、前半で大体読まれてたんで、そこでこういう、こういう次こういうプレーしようっていうのはバックスで話し合ってました。」

ーーゴール前パスミスみたいなのもあったと思うんですけど、なかなかコミュニケーションうまくいってないなっていうのありますか。
「自分自身の判断だと思うんですけど、そこはもっと修正してやっていけたらいいなと思います。」

ーーでは次戦に向けての意気込みを
「今回負けたんで、しっかり勝ってリベンジしたいなってのは思います。」

■為房慶次郎選手

 

ーー10対36という結果になったんですけど、試合を振り返っていかがですか
「やっぱり負けて悔しいっていうのは、自分たちが用意してきたプレーとか、ちょっとあんまうまくできなかったんで、そこはどんどん来週に向けての修正をしていきたいですね。」

ーーゲームプランとして、セットプレー特にスクラムというところがあったっていうことなんですけど、手応えいかがですか。
「スクラムのところは、結構ノミネートできてたことはあるんですけど。モールのところでは、ゴール前何回も言ったのに何回も止められて、それを取り切れるようにしたいですね。」

ーーその一番取りきれない要因みたいなところって、どんなところですか。
「どういうところ。ちょっと押しが足りないっていうのと、あとは最後まで押し切る意識っていうのがちょっとなかったと思うんで、そこはしっかりやっていきたいですね。」

ーー代表戦は、まだ緊張はありますか。
「あんまり僕は緊張しないタイプなんで、全然緊張はなかったですね。」

ーー相手のマオリオールブラックスは、戦ってみていかがでしたか。
「やっぱり体も強いですし、スキルもめちゃめちゃ高くて強かったですね。シンプルに。」

ーーでも、セットプレーやっていけるぞっていう自信は、どうですか。
「セットプレーは、やっぱり自分たち自信あるんで、そういうフィールドのところがスキルが結構やっぱり高かったんで、そこは見習っていかないといけないなとは、思いますね。」

ーー「超速ラグビー」として、ご自身が意識してることって、ありますか。
「すぐに仕事をしたら、次すぐに次の仕事をするっていうのは、意識してやってます。」

ーーそれは、今回の試合はいかがでしたか。
「もっとできたと思うんですね。まだまだ甘いですね、自分的には。」

ーーシーズン終わって、休みなかったですけど、なんかリフレッシュ法とか、オフの日こんなことしてるとかありますか。
「オフの日は、基本寝てますね。もう体は疲れてるんで。アイスバス入ったり、サウナ入ったり、そういうリカバリーに結構重点を置いてやってます。」

ーー次、またオールブラックスとの試合がありますけども、意気込みを。
「次、絶対勝てるように、敵陣のゴール前に入ったら取り切って、はい、次は絶対勝ちたいですね。」

■下川甲嗣選手

 

ーー10対36という結果になりましたけど、試合振り返っていかがでしょうか。
「結果には、すごい悔しい思いっていうのが率直な感想です。はい。」

ーー今日は、どんなことを意識して、試合に臨んだんでしょうか。個人的に。
「個人的には、やっぱブレークダウンところ、相手はオールブラックスさんだし、ニュージーランドのチームとかでそこも激しく来るっていうところがあったんで、その部分で自分も対抗しようというか、しつこさだったり、もう何度も何度も立ち上がる1回の1回の仕事じゃなくて、その後すぐ立ち上がって次の仕事に行くっていうような、そういう反復してやるっていうところをフォーカスしてやりました。」

ーー手応えは、いかがですか。
「そうっすね。時間帯によって良かったところもあったと思うんですけど。まだまだその質の部分では、まだかなり残ると思うんで、次の来週のゲームに向けて、少し時間が1週間は時間があるんで、もうちょっとそこの質のところ。練習の中で上げていきたいと思います。」

ーー「超速ラグビー」として、ご自身として意識してるところは、どんなことですか。
「僕としては、やっぱり早くポジショニングするところ。スピードが上がって、そこが速いことによって、いろいろ考える時間もできますし、いろんなオプションも増えてくると思うんで。その部分で、僕は頑張りを一番意識してるところです。」

ーー今日は、どうでしたか?相手がオールブラックスということで、その部分は。
「まだまだまだ、そこのレベルは今回初めての実戦の試合の中で、そういう場面があったんですけど。まだ、全然満足するところにはもう全く行ってないんで、はい、もっと頑張りたいです。」

ーーディフェンスは、結構苦戦しましたか?
「ディフェンスで苦戦したというよりは、アタックで自分たちがチャンスを作ったところで、仕留めきれずに相手に渡してしまうというところがあったんで、ディフェンスもそうですけど。ディフェンスも改善しながらアタックで、最後敵陣に攻め込んだ後に、仕留めきるっていうところ、その部分も1週間でしっかり準備して、2戦目に臨みたいと思います。」

ーーシーズンが終わってから、休みがないですけども、何かリフレッシュ法とかありますか。
「リフレッシュ法ですか、そうですね。本当にもう間髪ななく合宿続いてるんで。充実している。ラグビー生活って意味では、充実してます。でも、オフはなんだろうな。一旦ラグビーから離れて、なんですかね。なんかちょっと自然感じに行ったりとか、はい、カフェ行ったりとか、特別旅行とかいく時間なかったんで、一旦ラグビーから離れるっていうところで、リフレッシュしました。」

ーー次戦に向けての意気込みを
「もう結果にこだわって、絶対勝ちたいと思います。」

いよいよ、今週末はマオリ・オールブラックスの第2戦。どんな試合展開になるのか、しっかり見守りたいですね!


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