【リーグワン2023-24】プレーオフ3位決定戦 東京サンゴリアス 対 横浜イーグルス | ラグカフェ編集部の取材メモ

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5月25日(土)、秩父宮ラグビー場で、東京サントリーサンゴリアス対横浜キヤノンイーグルスの3位決定戦が開催されました。9509人の観客が、観客席から勝敗の行方を見守りました。

 

以下、試合結果です。

 

■DIVISION1 プレーオフトーナメント 3位決定戦 5月25日(土) 試合結果

横浜キヤノンイーグルス 33-40 東京サントリーサンゴリアス @秩父宮ラグビー場
 

(写真:国分)

 

リーグワン3位の座は、東京サントリーサンゴリアスへ

▶試合が始まって、最初のトライは、横浜キヤノンイーグルス(以下イーグルス)。イーグルス14番WTB松井千士がゴール右端にトライし、イーグルス10番SO田村優がCG(コンバージョンゴール)も決め、7点を先制。前半13分、東京サントリーサンゴリアス(以下、サンゴリアス)15番FB松島幸太郎がトライを決め、サンゴリアス15番SO髙本幹也がCGも決めて、7-7の同点に。前半17分、イーグルス4番LOリアキマタギ・モリがトライ。CGは決まらず、12-7。前半24分、イーグルス14番WTB松井千士が2度目のトライで、19-7。更に、イーグルス9番SH荒井康植が持ち出したボールを、15番FB小倉順平がトライ。CGも決まり、26-7とリードを広げる。しかし、前半35分には、サンゴリアス3番PR垣永慎之介がトライ。サンゴリアス14-26イーグルスで、前半を折り返した。▶後半2分、イーグルス14番WTB松井千士がハットトリックを決め、33ー14。後半5分、サンゴリアス1番PR小林賢太のトライで、21-33。後半11分と34分には、サンゴリアス21番・タマティ・イオアネが2トライを決め、33-33と同点に。更には、後半39分・江見翔太がロングゲインで、逆転トライ。CGも決め、38-33でノーサイドへ。POMは、キャプテンの堀越康介が獲得した。

 

(写真:国分)

(写真:国分)

 

(写真:国分)

 

以下、試合後の記者会見でのコメントです。

□東京サントリーサンゴリアス

 

□田中澄憲監督(写真:右)
「セミファイナルで、やっぱりタフな対戦だったんで、しかもショートウィークっていうことで。このキヤノン戦に向けて、やれることってのはそう大きくはなかったと思います。それよりもやっぱり自分たちのもう1回プライドですとか、あとはクラブのスピリッツっていうところがあるので、それをしっかりと見せる。そういうゲームっていうところにフォーカスして、この1週間というか準備してきて、多分もちろんプランのところってのはあるんですけど、やっぱり選手、堀越中心として、何か練習でやってきたことを最後に出し切るっていう、やっぱり思いとかスピリッツっていうのが、ああいうプレーにそして逆転するっていう結果に繋がったと思うんで。江見のあんなトライは、多分奇跡だと思います。なかなかちょっとないと。その前に亮土がね、インゴールで押さえたトライだったのかっていうのあるじゃないすか。あの2人同期なんですけど。江見のトライの布石って言っちゃったのかな本当そうやって自分たちが一生懸命というか、必死こいてやる。多分そういう部分が最後なんか指のラインに繋がったのかなと思います。」

□キャプテン 堀越康介選手(写真:左)
「素直に久々の勝ちなので、本当によかったなって思いますし、もちろん今日の試合も課題はたくさんあると思うんですけど、未来に繋がるゲームになったんじゃないかなと思うんで。勝ち切れたことはすごく良かったなと思います」

□横浜キヤノンイーグルス  

 

□沢木啓介監督(写真:右)
「最後は、ちょっとねドリフみたいな終わり方をしたんですけど、ドリフって昭和の人とじゃないと分からないと思うけど(笑)。だけど、あれで負けたら、全部俺の責任です。もちろんチームが勝てなかったのは、間違いなく監督の責任だし。本当に選手は、最後も同点じゃなくて、やっぱり狙いにいってるし。やっぱり、そういうとこは僕は大事だと思うんすけど。あそこで時間を使って、例えばスローラックにしてとか、それはイーグルスのラグビーじゃない。なんで、最後しっかりね、ゲームキャプテンの優を先頭に、しっかり逆転するっていう意思を見せた結果なんでね。もちろん負けたら悔しいけど、最後まで自分たちのこのスタイルを信じて選手たちを信じてやってくれたってことはすごく価値あるおそらく結構大事なことだと思います。」

□ゲームキャプテン 田村優選手(写真:左)
「目標届かなかった精神的なダメージもありましたけど、今日は出発前のミーティングで(僕は)みんなの前で話す機会があって、チームを去る人へしっかり送り出しをしましょうというのとそれと同時に、来年のメンバー試合出るっての保障されてなくて、でも必ずいい形で来年に何かを残すっていうのは、必要だということで、みんなの前にみんなに言いましたし、結果的に負けましたけど。なかなか勝負事勝ち負けがある中で、価値ある負けってあるわけっていうのはないと思いますけど、この日はそうなんじゃないかと僕はすごく感じるんで。悔しいですけど嬉しいと言ったらおかしいですけど、それが体がきつくても、チームが動けた理由なんじゃないかなと思います。」

試合後に、以下の選手に話を聞きました。

□東京サントリーサンゴリアス・中村亮土選手

 

ーー昨シーズンと同じカードでしたけども、試合を振り返っていただいていかがでしょうか。
「いやもう、今日は結果だけじゃなくて、チームのプライドっていうものをお互い見せる試合だと思ってたんで、そこに向けて1週間通して準備しましたし、最後サンゴリアスらしいボールの動く展開をできて、良かったのかなと思います。」

ーー惜しくも、トライにならなかったシーンもありましたね。
「あれはもう、僕が持ってないのと。あと江見にプレゼントしました。」

ーー江見さんのトライへの布石だったって、監督もおっしゃってたんですけど。
「そうっすね。間違いないっす。はい。だから僕にたくさん感謝してもらって。今日は、いっぱい飲んでもらいます。」

ーー前半は、追う展開で折り返したと思うんですけど、ハーフタイムはどんなことを話しましたか。
「アタックのところの手応えはあったので、そこの確認と。もう1回タフな時間が来るっていうのは共有して、そのときに向けての準備をマインドのところでやってましたね。」

ーー改めてご自身のパフォーマンス振り返っていかがでしょうか。
「そうですね。もちろん細かいミス、それこそトライならなかったところありましたけど、80分通してよく動けたし、最後ゲームにしっかりコミットできたのは、良かったのかなと思います。」

ーー今シーズンはこれで終わりますけども、ご自身としてはどんなシーズンでしたか。
「やっぱり一番は悔しいシーズンにあったのはありますね。負けの試合もありましたし、決勝までいけなくて。コンディション的には、最初スタートちょっと出遅れたんで。ワールドカップ明けから、ちょっとあれでしたけど。次は、しっかり自分にフォーカスして準備できるので、いいところにピークを持っていけたらなと思います。」

ーー今シーズンのサンゴリアス、22メートルラインからなかなかトライに繋がらないシーンも多かったと思うんですけど、その辺りって。どんなふうに感じてますか。
「本当レベルが上がってきてるので。そこに入ったら、もう簡単に取れないっていうのはわかってるんすけど、もう1回、1個のボールキャリーの質だったり、我慢強さっていうのは、次のシーズンに向けての学びになりましたね。」

ーーファンの皆さんに一言メッセージをお願いします。
「今シーズン通して、応援ありがとうございました。サンゴリアスとしては悔しいシーズンになりましたけど。もう1回最後チームのプライドを思い出す試合になりましたので、この試合をスタートにして、また次のシーズン優勝に向けて、チーム一丸となって頑張っていきたいと思います。」

□東京サントリーサンゴリアス・江見翔太選手

 

ーー今日は、トライもありましたけども。劇的な試合を振り返っていただいていかがでしょうか。
「本当に、僕が出るまでの選手たちが本当に本当によく耐えてくれたし、そこまで繋げてくれたんで。最後5分ちょっと、5分弱で出たタイミングで自分ができることってそんなになかったんですけど。しっかりそのミスボールに対してできたっていうことがトライに繋がって、良かったと思います。」

ーー中村選手は、自分がお膳立てしたっておっしゃってたんですけど、いかがですか。
「何か俺に感謝しろとずっと言ってたんで。一応ありがとうと言いましたけど。別にそんなこともないだろうと思いながら。でも、同期の3人が一緒に出てるんで、そこは再度3人で出てるっていうことも感謝しながら、これからまた来シーズンも頑張って、3人で続けたいなと思います。」

ーー最後にファンの皆さんに一言メッセージもらってもいいですか。
「3位って結果はチームが望む結果じゃなかったんですけど、来シーズン、今回最後に勝ち切って終わったってことは、来シーズンにも繋がるので、引き続き優勝目指して頑張りますので、応援よろしくします。」

□横浜キヤノンイーグルス・田畑凌選手

 

ーーキャプテンが不在の中での試合でしたが、試合を振り返っていただいて、いかがでしょうか。
「チームとしては、3位決定戦でチームの価値をどれだけ示すかっていうすごい重要な試合だったので、結果負けてしまって悔しいですけど、チームが1年間取り組んできたブランド作りだったり、チームとして大事にしてることっていうのを試合で表現できたんじゃないかなと思います。」

ーー(同じポジションですが)梶村さんからは、何かアドバイスってあったんですか。
「いつも一緒に練習してたり、比較的同じポジションでトークも多いので、特にそんなこれといったものなかったですけど。このイーグルスの12番がこのチームでどういうことが求められてるかっていうのは、2人とも理解してるつもりですので、同じページを見てラグビーしているんじゃないかなと思います。」

ーー前半は、追われる展開で折り返したんですけども、ハーフタイムはどんな話をしました?
「そうですね。ハーフタイムは、ちょっとアタックのシステムところ、もっと良くできそうっていうところがあったので、そこをちょっと修正したのと、風下予定だったので、そこのトークがあって、そこをちょっと修正していったって感じですかね。」

ーーご自身としては、緊張はなかったですか。
「結構緊張してたんですけど、この緊張を楽しむっていうより、こういう緊張を味わえるっていう機会はそうないので、逆に緊張を味わうっていう感覚でプレーしました。」

ーー割と楽しめました?
「そうですね。1回試合に入ってからは、その試合の中を没頭できたかなと思います。」

ーー個人のパフォーマンスとしては、振り返っていかがでしょうか。
「そうですね。60点70点ぐらいはできたかなと思うんですけど。あと30点ぐらいあれば、チームの結果も変わったかもしれないので、またこれいい経験にして、次に繋げていきたいなと思います。」

ーー個人的には来シーズンに繋がるような?
「そうですね。来シーズンまた成長した姿を見せれたらなと思います。」

ーーここ2試合、本当にイーグルスのチーム力って成長してるなっていうのが見てても感じられるかと思うんですけど、今シーズンのチームは、どんなふうに感じてますか。
「去年、引き続きというか。毎年毎年違った色があると思うんですけど、チームとして大事にしてるイーグルスとして大事にしてるチーム全体で戦うっていう部分がもう浸透してきているのかなと思うので、そういう部分が試合で皆さんに見てもらって、見てわかる部分になってきてるっていうのはすごいいいことかなと思います。」

ーーオフに入ったら、何かしたいとかありますか。
「週末に休みとかが、シーズン中はあんまりなかったりするので。土曜日日曜日だったり誰かと出かけたり、そういったことをしたいなと思います。」

ーーここまで応援してくださったファンの皆さんにも、一言お願いします。
「1年間熱い応援いただきありがとうございました。今回プレーオフ2試合勝つことはできなかったですけど、皆さんの熱い応援でチームがハードワークすることができたなと思います。また、この経験を生かして、毎年毎年必ずネクストに繋げていきたいと思いますので、また来年もよろしくお願いします。」

□横浜キヤノンイーグルス・天野寿紀選手

 

ーー悔しい結果になりましたけども、試合振り返って、いかがですか。
「結果は、すごい残念なんですけど、自分たちは、この試合に臨むにあたって、自分たちのチームの価値を見せるようにしようと。勝敗よりそこを出そうっていうことだったんで、出せた部分も多少はあったかなと思うんで、来年に繋がるゲームやったと思います。ただ勝てなかったっていうことに関しては、すごい悔しい思いがあるんで、それを来年にいかしたいなと思います。」

ーーご自身のパフォーマンスを振り返ると、いかがですか。
「良かったところも、もうちょっと改善できるところもあるんですけど、リザーブとしてスクラムハーフとして出たときは、チームを勝利に導くっていうのが一番の目的なんで、それが達成できなかったっていうのはちょっと残念ですね。」

ーー具体的に、どんなところが足りなかったっていうのありますか。
「ディフェンスの場面で、フォワードをしっかり動かすとこだったりとか。僕がラインブレイクしたところで、ボールをキープするのかパスするのかっていうところの判断とかっていうのは、もうちょい改善できるかなっていうのはありました。」

ーーちなみに、ウォーターのファフ・デクラーク選手からは、何か的確なアドバイスって、試合中にあるんですか。
「流れを見て、どこにスペースがあるよとか。どういうことできるよっていうのを都度アドバイスくれるんで、すごい助かってますね。」

ーー(ファフ選手は)ご自身としても、一緒に練習する中で、こんなところが伸びたなっていうのありますか。
「彼のプレーを見ることで、まず1個1個の判断とか、ワールドクラスの経験あるんだ人なんだって感じるし、ラグビー選手としての、まず情熱っていうか熱さみたいなところは、やっぱもう誰よりも持ってるなって。小さい体で立ち向かっていくところとか、そういうのはもう一緒にやっててすごい感じるんで、それは僕も負けずに大事なとこかなって思ってます。」

ーーここ2試合かなり成長感じられる試合だったかなと思うんですけども、ご自身としては、今シーズンのチームどんなふうに感じてますか。
「今おっしゃったような感じで、自分たち多分みんなも感じると思うんすけど。最後の2試合、とくに自分たちの価値っていうか自分たちの立ち位置、自分たちのやってきてるものっていうのを形にできた部分が多かったと思うんで、そういうものをしっかり出せれば、その位置にいるんだっていうことも再認識できて、来年の優勝に向けて、次に繋がる試合だったし、多くの学びを得た場合あったかなとは思います。」

ーー来シーズンは国立に?
「いや、もう絶対優勝します。はい。」

ーーここまで応援してくださったファンの皆さんに一言いただいてもいいですか。
「本当にファンの皆さんの熱い声援があって、選手たちは頑張れてます。もうしんどいときも、あともう1個頑張らなっていうときに、やっぱファンの人たちの声援てすごい選手に力になるんで声援を僕らは力に変えて、しっかりと来シーズンは結果を残して、みんなで最後笑えるようなシーズンにしたいと思いますので、今後とも応援よろしく願います。」

 

■あとがき

秩父宮ラグビー場で代表試合も決まっていますが、まもなく改修工事に入る予定もあります。その事実に、一抹のさみしさを覚えるラグビーファンの皆さんも、多いのではないでしょうか。

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秩父宮ラグビー場をていねいにご案内します[場内施設編]ラグビー場内を探訪 | Brave Blossoms in Top League (top-league.jp)

 

 

(有働)

 

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