信頼される選手を目指して【横浜キヤノンイーグルス・山菅一史選手】 | ラグカフェ編集部の取材メモ

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6月初旬、町田にある横浜キヤノンイーグルスの練習場に足を運びました。

今シーズン移籍2年目にして、活躍が目立った山菅一史選手にインタビューしました。


山菅選手とは、初めてお話したのですが、とてもフラットに、しかも気さくに答えてくださいました。


以下、放送しきれなかった部分も含めて、インタビューを全文書き起こしましたので、ぜひご覧ください。(有働)


写真;国分


「信頼される選手」を目指して

●今は、オフシーズンですが、どんな風に過ごしていますか。
シーズン中は、やはり体のことも気にして、あまり好きな物が食べられなかったので、ちょっと友人と美味しいものを食べに行ったりしています。

●最近、食べた一番おいしいものは、何ですか。
色々あるんですけど、やはり焼き肉が好きで、焼き肉をよく食べています。

●オフ中もトレーニングは、続けているんですよね。
あんまりハードにはやっていないんですけど、いい感じでやりながら、頑張っています。

●プロ契約ということですが、オフシーズンはトレーニング以外は、本当に自由な時間なんでしょうか。
そうですね。自由な時間です。ゆっくりしてますね(笑)。


●今シーズン、リーグワン初年度ということで、第16節までありましたが、リーグワンを終えての感想はいかがでしょうか

最初、ちょっとコロナでどうなるか心配だったんですけど、なんだかんだでイーグルスは、全部試合をこなすことが出来たので、それは良かったかなと思いますね。


写真;国分


●コロナ対策は、チームでもかなりしていたんですよね。
そうですね。マスクはしっかり徹底して、その分きつかったんですけど、みんな感染のところはしっかり対策していましたね。マスクをしていると、凄く息があがってしまって大変なんですけど、それでもしっかりみんな徹底して、コロナを絶対に出さないように意識していましたね。

●毎週のように試合がある中で、チームの成長も感じたかと思いますが、その辺りの実感はどうでしょうか。
自分は、まだこのチームに来て、初めてのシーズンだったので、元々のチームの雰囲気とかは分かっていなかったですけど、チームとして「TOP4に行く」っていうのは、みんな強い意識を持っていたので、そこに対しては意識していたと思います。自分の勝手なイメージですけど、前までのキヤノンとは、絶対違うチームになっているなというのは、勝手に思ってました。

●それは、どんなところで感じたんでしょうか。
やっぱりプレースタイル自体が、沢木監督が来て、大きく変わったのかなっていうのは、自分は勝手に思っています。

●沢木監督の印象は、いかがでしょうか。
自分からしたら、引き出しがすごく多くて、なんでも聞いたら答えてくれるし、的確に自分のことアドバイスしてくれるんで、自分の成長にとっては大きな存在だと思います。

●監督からは、山菅選手に対して、どんなアドバイスがあったんでしょうか。
細かく言うと、自分はアタックのテンポ自体が遅いので、それは徹底的に言われてました。スピードアップしろっていうことは。それは、毎週意識して頑張りました。

●その辺りの手ごたえは、いかがでしょうか。
やはりシーズン開始よりも個人としては、絶対的に成長したと感じています。だけど、やっぱりトップの選手と比べると、まだまだ足りない部分が多いので、もっと成長していきたいなと思っています。

●山菅選手は、第7節のリコー戦から先発で出場となっていますが、どんな気持ちでしたか。
そうですね。でも、その前のリーグワンデビューの神戸戦の方が印象に残っています。やっと見てもらえるなっていう気持ちでしたね。後半から入るということで、チームとしての役割が決まっていたのですが、そこは落ち着いてやることをやれたかなと思います。緊張はあったんですけど、悪い緊張ではなくて、凄くポジティブな緊張感で、臨めましたね。

●では、毎試合毎試合、凄く楽しく試合をこなしていたイメージですか。
そうですね。僕は楽しく、プレーできていました。

●栗田工業からの移籍ですが、チームの雰囲気の違いはいかがでしょうか。
栗田工業の時は、日本人のプロ選手というのは、まずいなくて、社業の方が優先でフルタイムで働いた後に、夜練習という形でやっていたんですけど、それと比べると、やはり雰囲気とかも変わってきますね。ラグビーに集中できるということを選んで、キヤノンイーグルスに来たので、それは全然違います。


写真;国分


シーズンを通して、チームの成長を感じた試合は?

分かりやすいので言えば、TOP4のチームに勝った試合というが成長を感じた試合かなと思います。トヨタ戦やクボタ戦だったりですかね。チームとしても自信になったと思います。

●ご自身として、印象に残っている試合は?
デビュー戦と、あとはトヨタ戦がめちゃくちゃ寒かったので、その印象も大きく残っています。正直、早く試合終わってくれっていう.....それしか考えてなかったでですね。でも、雨の日って、ラグビーのフィジカルの部分が出るので、そんな中でトヨタに対して勝てたというのは、凄くいい事だと思います。

●一番、悔しかった試合は?
僕は、東芝戦が一番悔しかったですね。というのも、やはり勝てた試合だったし、勝てる試合を勝てなかったというのが、自分は試合をしていて、一番悔しいです。

●その勝ち切れなかった要因っていうのは、どんなところにあるんでしょうか。
東芝戦は、チャンス場面があったんですけど、そこで得点を積み重ねることが出来なかったのが、要因でしたね。その辺りを強化していけば、来シーズンは、TOP4に行けると思います。

●プレーオフに残れなかった時の気持ちは?
悔しいは悔しいんですけど、勝てなかった自分たちが悪いので、そこは自分たちに足りない部分が分かったので。勝てなかった自分たちが悪いので、しょうがないです。

●SHのポジションといえば、南アフリカからファフ・デクラーク選手が入団しますが、どんな印象ですか。
全然ポジティブで、いい選手が来てくれれば、いい部分もたくさん学べるので、そこは全然ポジティブかなと思います。凄くフィジカルの強い選手なので、そこは真似て自分も勉強していきたいです。

●SH(スクラムハーフ)は、ポジション争い激しいですが、ご自身としては、どんな強みを出していきたいですか。
そうですね。自分の強みとしては、カバーディフェンスが得意なので、そこでほかの選手と差をつけて、試合に出られたらなぁって思っています。皆さん、本当に上手いので。自分は本当に下手くそなんで。そこでアピール出来ればなと思います。



写真;国分


●でも、今シーズンは先発での起用も多かったですが、何か心掛けていたことは、ありましたか。
チームにフィットするってことが一番大事なので、そこですかね。選ぶのは、沢木監督なので。沢木監督がやりたいラグビーを理解して、それに合わせてやるのが一番試合に出やすいと思って、そういう風に行動していました。

●沢木監督がやりたいラグビーとは?
どこからでも攻めるようなアタッキングラグビーで、SHとしては、凄く速いテンポでボールも出しますし、フィットネスも多く必要ですし、そこを意識してやっていましたね。

●試合前のルーティーンは、ありますか。
ルーティーンはなくて、あるとできないときに崩れるので、作らないのがルーティーンですかね。


●ラグビー選手としての目標を教えてください。
代表とかだと思うんですけど、その前に選手として、信頼される人になりたいです。自分を使えば、大丈夫だっていう信頼される選手になりたいです。あとは、やはり代表は入ってみたいという思いもありますね。

●他のインタビュー記事で同期の選手の名前を挙げていたんですが、その辺りは意識していますか。
そうですね。ポジション違うんであれですけど、同い年の選手が頑張っていると自分も頑張ろうという気持ちになるので、気にして見てはいます。

●同期のSHだと、斎藤直人選手もいらっしゃいますよね。
直人は、上手いんで、上手いっす.....(笑)。試合は観てますね。観てます。でも、同じプレースタイルだと勝てないので、自分の良さを出して、頑張りたいですね。

●シーズン中に、気分転換でやっていたことはありますか。
サウナが好きで、よくサウナに行ってました。頭が凄く疲れるので、無の状態に1回なりたいので、そのためにサウナに行って、整っています。1時間半くらいはいますかね。オフシーズンも行ってます。

●ファンの応援に関して、感じたこと
やはりスタジアム入って、赤い色が見えると、声出さなくても、それだけでパワーになるので。本当にありがたいですね。

●ホストとビジターみたいな試合形式はいかがですか。
自分は、正直どちらも変わらないです。試合会場の距離が気になるくらいですかね。遠いと、自分は疲れちゃうんで。大分は、本音で言うと、遠いですね(笑)。

●来シーズンに向けての意気込み
やはり今シーズン、TOP4入れなかったので、そこに入っていくためには、「勝てるチーム」になっていかなければいけないと思うので、そのために日々頑張っていきたいなと思います。

●ラジオをお聴きのラグビーファンの皆さんへメッセージ
横浜キヤノンイーグルスの山菅一史です。

ラグビーリーグワン盛り上げていきたいので、皆さん応援、宜しくお願い致します。



横浜キヤノンイーグルス所属
山菅 一史(やますが かずふみ)

東京都出身。ポジションは、スクラムハーフ(SH)。

身長 164cm、体重 78kg

東京高校、東海大学出身。
2020年、栗田工業ウォーターガッシュに加入。

2021年8月より、横浜キヤノンイーグルスに移籍。