幻の天覧山駅 | 日々の感心

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感じたままに。

ある程度は

土地勘のある

埼玉県飯能市

 

ではあるが

 

駅の

観光案内所に立ち寄って

『 駅からMAP 』

を入手して

 

 

 

天覧山以外に穴場のスポットはないかと

その地図に目を凝らすと

 

「 天覧山駅 」 なる

 

聞いたことのない駅名を見つける

 

 

“天覧山駅跡地”

 

 

 

跡地 とあるが

何かしらはあるであろう......

 

と思いながらテクテクと向かう

 

 

「 ・・・・・・ 」

 

 

 

確かにそこには “跡地” があった

 

 

MAPの説明書きに気がつき確認する

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1929年(S4年)、武蔵野鉄道上がの線が開通

1931年4月1日、ここに天覧山駅が開かれ

駅前からニコニコ池まで桜並木が続いていました

今も 当時の桜の古木が 1本 残されています

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桜の古木
 
 
あらためて
示しておこう
 
ここが
天覧山駅跡地

である

 

 

 

フリー百科事典 『 ウィキペディア(Wikipedia)』

の力を借りて その歴史を確認する

 

昭和6年(1931年)4月1日

   天覧山駅 武蔵野鉄道により開業
昭和20年(1945年)2月3日

   天覧山駅 休止

昭和20年(1945年)9月22日 

   武蔵野鉄道が西武鉄道(初代)を併合して
   西武農業鉄道が発足され同社の駅となる
昭和21年(1946年)11月15日
   西武農業鉄道が西武鉄道(二代)に改称して同社の駅となる
昭和29年(1954年)10月10日
   休止のまま廃駅となる
 
 
「 もしかしたら、天覧山駅をご覧になりに来たのですか? 」
「 はい、そうなんです。でも...... 」
 
私たち夫婦は幸いにも
この地域を知る昭和18年生まれの方にお声をかけて頂き
天覧山駅にまつわるお話を伺うことができた
 
その方が物心がついた時には既に駅は休止されていて
子供としてその方もこの場所を遊び場にして
『 チャンバラ遊びとか、してたんだけどね、あははは 』
と当時の楽しかった思い出を懐かしながら
笑顔で話してくれる
 
天覧山駅が開業中の当時
配属されていた1名だけの駅員(駅長)がおり
駅舎と連なる駅員住居に住んでいて
おそらく運輸省に正式に廃駅として届けられるまでの
昭和29年(1954年)頃までの10年くらいは
そこに住んでいたんじゃないかな
とも教えてくださった
 
第二次世界大戦の期間を含めておよそ14年
たぶん現役では実質10年くらいしか
使われなかったのかもしれない
天覧山駅
 
『 この辺(飯能) に住んでいる人も
 今となっては天覧山駅を知っている人は
 ほとんど居ないんじゃないかな 』
 
かれこれ80年前に
僅か10年ほどの現役として利用された天覧山駅
 
確かに忘れ去られてしまうのも致し方ない......
 
「 ところで、天覧......と言うことは、
 昭和天皇が来られたのですか? 」
と尋ねると
「 それが明治天皇なんですよ 」
と笑顔で即答してくださる
 
スゴイぞ、飯能、天覧山
 
私たち夫婦は
いろいろと興味深いお話を面白く聴くことが出来て
とても楽しく心地のよい時間を 
この “跡地” で過ごすことが
出来たのである

 

 

天覧山へ行く機会があった際には
天覧山駅にも足を運んでみるのも良いのでは?
 
「 天覧山駅って知ってる?
 実は、天覧山駅ってさ...... 」
 
私は友人たちに
そのように薦めてみようと思うのである
 
 
 
 
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