現場の心 | 日々の感心

日々の感心

日々の感心事を
感じたままに。

最近は、どのような本が出ているのかな......

 

 

と思って本屋に立ち寄っても

普段の私であれば

このようなタイトルの本を

手に取ることは無い筈......なのだが

 

この本を手に取ってしまったのは

読み終えた今

心の底から良かった

 

と思えるのである

 

 

「 世界一流エンジニアの思考法 牛尾剛 (文芸春秋刊) 」

 

 

私はソフトウェアのプログラマーになって

かれこれ35年以上が過ぎたが

 

私が日頃から感じていたことを

この本はズバリと表現してくれている

 

それは

 

プログラマーの範囲に留まらず

共通して言えることだと思う

 

 

......

開発者に限らず

日本のあらゆる業界・業種において

批判ではなくポジティブフィードバックで

現場の心が満たされるような好循環が生まれたら

間違いなく生産性は抜本的に変わるだろう

 

 

......

日本の産業はやはり根本的に

「ソフトウェア」を甘く見てきたのではないだろうか

 

......

日本でも世界に通用するレベルの

素晴らしいエンジニアはたくさんいるが

平均レベルでいうと

今やヨーロッパと比べても低い

とくに

大手の低迷感が否めない

その大きな理由は「自分でやらないから」だと思う

 

......

「プログラミング」を低レベルの人がやること

と見なして外注し始めたことが

日本の大手SIer衰退の分岐点となってしまった

 

......

どちらが正しいとか間違っているとか

意見に賛同する・しないではなく

「相手のことを理解して認める力」

 

を日常化できる環境が
 

今の日本には必要なのだと

私は強く同意してしまうのである

 

 

白か黒かと判断すべき時はある

多数決で過半数を越したら勝ち

そうでなければ負け

 

しかし

それだけでは社会は健康を維持できない

 

数が多い方が

 正しい、合ってる、良い だから 〇マル なのかもしれない

でもだからといって

数が少ない方が 

 誤り、間違い、悪い なので ×バツ であるとは限らない

 

少数意見が

10年後には

今の時代であれば

1年後には

半年後には

注目すべき意見として輝き始めることもある

 

少数意見を理解して認める

失敗を責めずに次に活かせるように心を配り

社会が支えて

人を育てられることが大切なのだ

 

そう

気づかせてくれる本なのである

 

 

 

 

今日の感心