「AJCC」の1着本賞金は、6200万円で、特別出走奨励金の交付対象G2競走の中ではハンデ戦の次に賞金が少ないG2競走である。2004年までは、6400万円を一律交付していたが(目黒記念とAR杯のみ5800万)翌2005年より、何度かの増減額を経て現状となった。
その年の「AJCC」は「日経新春杯」と共に唯一の6000万G2競走であったが、ハンデ戦側が2008年、2012年と減額サイドに向かった一方、当該「AJCC」だけは周辺の変化を他所に6000万円に固執し続けた。
その点が気になった当研は、定点観測をし続けたがJpn2時代のマツリダゴッホが「有馬」で起用され、ネヴァブションが*1着同枠などと、何頭かのG1馬が出現した程度、現在も「有馬」の出走表の下段に当年AJCC勝歴馬の有無を表記しているのは、その名残である。
そして、2016年に現行を採用したのである。翌年、「大阪杯」は昇格したのが変化になる。2015年のみが地方騎手を乗せない[無指定]を援用したが、それによる明確な起用性の変化はよく見えない。
それよりも、[無指定]で起用されたスペックが、それ以降の番組に対する教唆に意味があるようにも見える。しかし、それは同系の経験値を採用するような単純な間接起用性ではないのは、クリールカイザーの次走の「日経賞」*1着同枠歴が証左しているが、この時の同馬は単勝3番人気で「囮」の1頭でもある。
そもそも、主催者は番組の[無指定]や[指定]については、非常に無関心である。ように見える。公式資料の文中や表中で、(特し)(指定)以外は、総て何も表記されないのである。
それは、個別表記でも同様で、何も表記されないのは「馬齢斤量」の意味である。などと同じ扱いでもあるし、その逆にも読めるのは、表記されないだけでは[指定]か[無指定]かは判らない点で、それは具体的には「1回中京」の「本競馬は第3・4・5日は全競走を[指定]とします。」の一行を読解しなければならないのである。
まぁ、この辺りで明確な起用性が見えて来る訳ではないので、只のアンノウンでしかないから、「AJCC」が昨年より、その発走時刻を15:35から15:45に変更され、WIN5も4から5になった事で、何が変化しているかの仲間である。
競馬番組や戦歴解析の研究とは、誰もが気付かない些細な変化を提示して自慢する事では無いし、なかよし仲間内での予想が中った時だけ、公開して事後自慢する事でもないのである。