「[農]第54回愛知杯」 ~前年2着馬が宣言する事~ | リゲイン総合研究所~競馬番組「表」なんて実在しない~

リゲイン総合研究所~競馬番組「表」なんて実在しない~

◆片岡勁太は実在しない「番組表」という虚像を読み解こうとするが我々は「競馬番組」の実体を解き析かす点で全く別物である。日本中央競馬会は、その名の下で施行される競馬番組の中で「何が勝っても構わないレース」の存在を許諾する事は皆無である。

 今年、芝20の「大阪杯」がG1競走に昇格し、これまで「春天」や「宝塚記念」の為に存在したような扱いであったテンハロンカテゴリは、最初の重賞として「中山金杯」が存在し、1年の競馬番組を推計するのに使われる事もあるが、そのG3ステージに変化は無く、従前通り、4歳上G3ハンデ戦のみの構成となっている。そんな1つに昨年より加えられたのが当該「愛知杯」である。
 「中山金杯」がハーフハンデ馬3頭だけで馬券構成され、これらのキャリアはハンデ0.5キロを優遇されたと言い張る解説者もいるが「京都金杯」も含めてカンマハンデ馬は上位実績馬である事に変わりない。そこに過大評価された明け4歳馬が加わった結果に他ならない。
 そんな過大評価の中で、連対構造を構成したのが「京都金杯」だが、ここに事前言及したエアスピネル出走の違和感が凝縮されている。
 昨年の再生され1着起用された5歳馬バウンシャッセのハンデも55.5キロであったが、同時にTH(トップハンデ)馬でもあった。それは以降、明け4歳以外のTH馬1着起用しないと言う競馬番組の宣言である。

 それと同時に、昨年戦は1着本賞金増額であるが2着本賞金に変化の無い賞金レンジであった。そして、今年は、それを据え置き、2着馬リーサルウェポンをハンデ変更なしで出走させて来た。ここに意味がありそうでもあり来年は「第55回」である。


 牝馬にとって春の目標の頂点は「Vマイル」になるが、その為に用意されたテンハロン戦では無いのは言うまでもないし、昨年、このステージに上がったのは単勝1番人気をアッサリ裏切った8着馬シュンドルボンのみである。同馬は「E女王杯」*2着同枠馬の身分で、昨年の最終戦は「金鯱賞」での3着同着現物馬。